
「詐欺罪は立件が難しい」と知って、自分は捕まらずに済むのだろうかと考えていませんか。立証が難しいことと、あなたが立件されないことは別の話です。
令和7年版犯罪白書によると、令和6年の詐欺の検挙率は28.2%。たしかに他の犯罪より低い水準です。ところが検挙されて検察に送られた後の起訴率は51.4%で、こちらは刑法犯全体の起訴率37.7%を上回ります。そして詐欺罪には罰金刑の定めがないため、暴行や傷害のように罰金を納めて終わるという道がありません。
借りたお金を返せなくなった、結婚を前提に受け取った金銭を返していない、商品を送れないまま連絡が途絶えた。そうした場面から警察に相談が入り、ある日突然、事情を聞かせてほしいと呼び出される。詐欺事件は「入口では立件されにくいが、いったん越えると引き返しにくい」という構造になっています。
この記事では、詐欺事件に強い弁護士が、
- 詐欺罪の検挙率と起訴率の実態(令和6年)
- 立件・立証が難しいと言われる理由
- 捜査機関が故意をどう立証するのか
- 逮捕されると身柄はどうなるのか
- 詐欺事件を起こしたあとにすべきこと
などについてわかりやすく解説します。お読みいただくことで、自分の事案で何が証拠として押さえられるのかを見通し、今日から手をつけるべきことを整理できます。
なお、詐欺事件でお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っており、早期対応が結果を左右します。
| 気軽に弁護士に相談しましょう |
|
詐欺罪の検挙率と起訴率は?立件されない確率を数字で確認する
「立件が難しい」と言われる詐欺罪ですが、実際の数字はどうなっているのでしょうか。最新の公的統計から、検挙率と起訴率を確認します。
詐欺罪の検挙率は28.2%(令和6年)
令和7年版犯罪白書によると、令和6年の詐欺の認知件数は5万7,324件で、検挙率は28.2%でした。前年より認知件数が1万1,313件(24.6%)増える一方、検挙率は8.0ポイント下がっています。
他の主要な刑法犯と並べると、水準の低さが際立ちます。
- 殺人:96.6%
- 強盗:92.5%
- 暴行:83.1%
- 脅迫:82.5%
- 傷害:82.4%
- 窃盗:33.1%
- 詐欺:28.2%
殺人・強盗は9割を超え、傷害・暴行・脅迫も8割台です。刑法犯全体の検挙率も38.9%あります。これに対して詐欺は3割を切っています。検挙率は、その年の認知件数に対する検挙件数の比率であり、同じ事件を追跡した解決率ではありませんが、詐欺の検挙が難しい傾向ははっきり読み取れます。
ただし、この数字が示すのは「事件全体の傾向」です。「自分の事件も検挙されない」という意味ではありません。証拠が残っている事案は、検挙率の低さとは関係なく詐欺罪として立件されます。
詐欺罪の起訴率は51.4%(令和6年)
検挙された後の景色は、まったく違います。
令和7年版犯罪白書によると、令和6年に詐欺で終局処理された被疑者のうち、起訴されたのは7,826人、不起訴となったのは7,393人でした。起訴率は51.4%で、刑法犯全体の起訴率37.7%を13ポイント以上上回っています。
検挙率が低いことは、起訴されにくいことを意味しません。詐欺罪は、警察が立件するまでが難しい一方、そこを越えると検察官が起訴に踏み切る割合はむしろ高い犯罪だといえます。
なお、検察統計で公表されている最新の値(令和7年)は51.6%で、2年続けて5割を超えています。
詐欺罪には罰金で終わる道がない
起訴された場合に何が起きるかは、罪名によって大きく違います。
略式命令とは、検察官の請求により、簡易裁判所が公判を開かずに書面審理だけで100万円以下の罰金または科料を科す手続きです(刑事訴訟法第461条)。請求に先立って、被疑者に異議がないことを確認する手続きが取られます(同法第461条の2)。
詐欺罪の法定刑は拘禁刑だけで、罰金刑の定めがありません(刑法第246条)。略式命令で科せるのは罰金と科料だけですから、詐欺罪ではそもそもこの手続きを使えません。令和6年の略式命令請求が0件なのは、詐欺罪が特別に厳しく扱われたからではなく、この法定刑の構造から導かれる当然の結果です。
違いは統計にも表れています。同じ令和6年に、暴行は起訴4,614人のうち3,935人、傷害は5,701人のうち3,615人が略式命令請求で、多くが罰金を納めて終わっています。これに対して詐欺罪は、起訴された7,826人全員が公判請求されました。
つまり詐欺罪では、書面のやり取りで完結する道が制度上ありません。起訴されれば公判が開かれます。ただし公判が開かれること自体は実刑を意味せず、刑の執行が猶予されることもあります。
詐欺罪の立件・立証が難しい理由
詐欺罪の立件・立証はなぜ難しいのでしょうか。突き詰めると「被害者を騙す意図(故意)を証明しなければならない」という一点に行き着きます。まず前提として、どんなときに詐欺罪が成立するのかを確認します。
詐欺罪が成立するのはどんなときか
詐欺罪は刑法第246条に定められています。条文は「人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する」と定めており、成立には次の3つが因果関係をもってつながっている必要があると解されています。
- 人を欺く行為(欺罔行為):財産を渡すかどうかの判断に関わる重要な事項について、相手を誤信させる言動をとること
- 相手が錯誤に陥ること:その言動によって、相手が事実と違う認識を持つこと
- 錯誤に基づく交付:その誤った認識にもとづいて、財物や財産上の利益が渡されること
この3つが1本の線でつながって初めて詐欺罪になります。嘘をついたことと、相手がお金を渡したことが、それぞれ別の理由で起きているのなら、詐欺罪は成立しません。
そして、この3つのうち最も立証が難しいのが、欺罔行為をした時点で騙す意図があったかどうかです。以下では、その立証の壁を3つに分けて説明します。要件そのものの詳しい説明は「詐欺罪とは?成立要件・欺罔行為の意味・罰則・詐欺の種類を解説」をご覧ください。
① 欺罔行為をした瞬間の内心を、証拠から立証しなければならない
詐欺罪の実行行為は、いま見た欺罔(ぎもう)行為です。
故意犯として処罰するには、実行行為の時点で犯人に故意があったと認定できなければなりません。詐欺罪では、「欺罔行為をしたその瞬間」に騙す認識があったことを、客観的な資料から示す必要があります。
ここに、詐欺特有の難しさがあります。捜査機関が事件を知るのは、お金が動いた後です。手元にあるのは「返済されなかった」「商品が届かなかった」という事後の事実だけで、そこから時間をさかのぼって、行為の時点の心の中を再構成しなければなりません。
結果が同じでも、意図があったのか、見通しが甘かっただけなのかで、犯罪の成否は正反対になります。この時間をさかのぼる作業が、詐欺の立件を難しくしている根本の理由です。
② 「騙すつもりはなかった」という弁解を覆さなければならない
詐欺罪の捜査では、行為そのものは争わず、内心だけを否認する弁解が繰り返し出てきます。弁解の型は、おおむね次の3つに整理できます。
- 経済状況が変わったと主張する型:借入や出資の当時は返せるつもりだったが、その後に事業や生活が傾いた
- 気持ちが変わったと主張する型:金銭を受け取った当時は結婚するつもりだったが、後になって心変わりした
- 見込み違いだったと主張する型:飲食や乗車をした時点では手元に払えるだけの用意があると思っていた
いずれも「当時はそう思っていた」という主張であり、外から直接反証することが難しい点で共通します。しかも借入・交際・飲食といった行為は、それ自体は日常的な経済活動や人間関係の一部です。行為の外形を見ても、内心の判定材料にはなりません。
そして、この弁解が事実であれば詐欺罪にはなりません。返済がないという結果だけでは詐欺罪は成立せず、立件されることもありません。借りた時点で返す意思があり、その後の事情で返せなくなったのであれば、民法上の債務不履行にとどまります。結婚を前提に金銭を受け取った後で心変わりした場合も同じで、慰謝料などの民事上の問題は生じても刑事責任とは別の話です。逆に、借りた時点ですでに返済の意思も能力もなかったと認められれば、詐欺罪に問われます。分かれ目は、返せなかったという結果ではなく、行為の時点の状態です。
もう一つ、実務上の壁があります。詐欺は民事上の債務不履行との境界が曖昧になりやすく、警察が民事不介入を理由に被害の申告を受理せず、立件に至らないことがあります。認知件数に計上されない事件が一定数ある以上、実際の検挙率は統計上の数字よりさらに低いと考えられます。
もっとも、これは加害者側から見れば「安全圏」を意味しません。被害者が資料を揃えて再度申告したり、同種の被害が複数集まったりすれば、警察の対応は変わります。資料が揃って受理された瞬間に、民事のトラブルは刑事事件へと切り替わります。
結婚を前提とした金銭の授受については「結婚詐欺で逮捕されたらどうなる?成立要件や罰則を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
③ 自白だけでは有罪にできず、補強証拠が必要になる
仮に被疑者が「最初から返す気はなかった」と供述したとしても、その供述だけで有罪と認定することはできません。憲法が自白の扱いについて次のように定めているためです。
何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。
出典:e-Gov法令検索(日本国憲法第38条第3項)
刑事訴訟法第319条第2項も、これと同じ趣旨を規定しています。
有罪とするには、自白のほかに、その自白を裏づける証拠(補強証拠)が必要です。
この仕組みがあるのは、自白が有力な証拠に見えるため、「本人が認めているのだから間違いない」と評価を誤り、冤罪を生むおそれがあるからです。詐欺事件では、自白を裏づける物的証拠を集めることが難しく、それがそのまま立件のハードルになります。
捜査機関は詐欺の故意をどう立証するのか
立件は難しいとされていても、詐欺事件は現に年間7,826人が起訴されています。捜査機関は、内心という直接見えないものを、どうやって証明しているのでしょうか。ここでは実際の手順に沿って見ていきます。
任意の呼び出しから始まり、家宅捜索で物証を押さえる
詐欺罪の立件に向けた捜査は、多くの場合まず任意で始まります。警察から連絡が入り、事情を聞かせてほしいと呼び出されたり、通帳や契約書の提出を求められたりする段階です。
逮捕も勾留もされていない段階では、出頭を拒むことも、出頭したあとに退去することもできます(刑事訴訟法第198条第1項ただし書)。もっとも、正当な理由なく拒み続けると、捜査機関は令状の請求に踏み切りやすくなります。
ある程度の資料が揃うと、捜索差押許可状に基づく家宅捜索へ移ります。自宅や事務所から通帳・契約書・パソコン・スマートフォンなどが押収されることがあり、この段階で材料が一気に揃う場合があります。
近年は電子機器の解析が高度化しており、いったん消したはずの送受信履歴や発着信の記録、アプリ内に残された断片が復元される例も報告されています。証拠を消そうとする行為は、身柄拘束の理由にも、量刑上の不利な事情にもなります。
やり取りの記録と資金の流れを突き合わせる
押収した資料のうち、故意の立証で中心になるのは、被害者との連絡記録と、口座の動きです。
捜査機関はこの二つを時系列に並べ、突き合わせます。「必ず返す」「元本は保証する」と伝えていた時期に、口座の残高がいくらだったか。返済の原資になるはずの入金は実在したか。約束の直後にそのお金が別の用途に消えていないか。
たとえば、返済すると伝えていた時点ですでに他の債務の返済が滞り、口座がほとんど空だったことが通帳から分かれば、「返せると思っていた」という説明は成り立ちにくくなります。会社の決算書類や借入残高も、同じ役割を果たします。
逆に、口頭のやり取りだけで進んだ事案では、この突き合わせができません。記録が残っていない事案ほど立件が難しくなるのは、この構造によるものです。
説明の内容と客観的な事実の食い違いを示す
詐欺罪の立証で三つ目の柱になるのは、本人が説明していた内容と、実際の事実との差です。
「会社を経営していて安定した収入がある」と話していたが登記も事業実態もなかった、「医師である」と名乗っていたが資格がなかった、「商品はすぐ発送する」と伝えていたが発送の実績が一件もなかった。こうした食い違いは、登記簿・契約書・取引履歴・配送記録といった書面から裏づけられることがあります。
食い違いが一つなら説明の余地が残りますが、複数の場面で重なると、事実と違うと知りながら話していたという推認が働きます。捜査機関はこの積み重ねで、直接証明できない内心に迫り、立件につなげていきます。
自白を取り、客観的な証拠で裏づける
ここまでの資料を揃えたうえで、捜査機関は詐欺罪の立件に向けた取り調べに臨みます。
取り調べで問われるのは、行為そのものよりも当時の認識です。返せる見込みをどう立てていたのか、その見込みが崩れたと分かった後もなぜ借り続けたのか、嘘が発覚したらどうするつもりだったのか。こうした質問への答えが供述調書に残り、故意の認定に使われます。
被疑者の供述は、それ単独では有罪の根拠になりません。しかし、口座の履歴やメッセージの記録と矛盾なく結びついたとき、証拠としての力は大きく変わります。取り調べにどう対応するかは処分を左右しますので、供述を始める前に弁護士の助言を受けてください。
詐欺罪で逮捕されるとどうなるのか
詐欺罪で立件されたその先で何が起きるのかは、多くの方が最も気にされる点です。身柄拘束の期間と、科される刑の重さを順に見ていきます。
逮捕から起訴・不起訴が決まるまで最大23日
詐欺罪で逮捕されると、警察は48時間以内に検察官へ事件を送致します。検察官は送致を受けてから24時間以内に、勾留を請求するかどうかを判断します。
勾留が認められると、まず10日間身柄を拘束され、やむを得ない事由があるときはさらに10日を上限に延長されます。逮捕から数えると、起訴・不起訴が決まるまで最大23日間拘束されることになります。
この間、会社や学校を無断で休むことになり、勾留が長引けば解雇や退学につながる例もあります。詐欺罪の事件では共犯者との口裏合わせや被害者への接触を防ぐ必要があるとされやすく、接見禁止がつくと家族とも面会できません。
もっとも、逮捕が必ず行われるわけではありません。住居がはっきりしていて、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと判断されれば、逮捕されずに在宅のまま捜査が進む在宅事件として扱われます。身柄を拘束するかどうかも、起訴するかどうかも、この期間内の対応で変わります。
詐欺罪に罰金刑はなく、有罪となれば拘禁刑が科される
詐欺罪の法定刑は10年以下の拘禁刑です(刑法第246条)。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
「詐欺罪の刑罰は軽すぎる」という声を耳にすることがありますが、立件が難しいことと、科される刑の重さは別の問題です。詐欺罪には罰金刑の規定がなく、有罪となれば拘禁刑が言い渡されます。
前述のとおり、罰金を納めて終わりという選択肢は制度上ありません。もっとも、拘禁刑が言い渡されても、その執行が猶予されれば刑務所に入ることはありません。実刑と執行猶予のどちらになるかが、詐欺事件の実質的な分かれ目です。
さらに、被害額が高額な場合、被害者が多数に及ぶ場合、犯行が計画的・組織的だった場合などは、初犯であっても実刑となる可能性があります。逆に、被害額が大きくなく、被害者との示談が成立していて、前科がないといった事情が揃えば、執行猶予が付く可能性は高まります。実際に言い渡される刑の重さや執行猶予がつく条件については「詐欺罪の懲役は平均何年?初犯なら実刑か執行猶予かを解説」で詳しく解説しています。
詐欺事件を起こしたあとにすべきこと
ここまで見てきたとおり、詐欺罪の立件には確かに難しさがあります。しかし検挙率28.2%という数字は、裏を返せば認知件数の3割近くにあたる件数で犯人が特定されているということです。「自分は立件されないだろう」と考えて何もしないうちに証拠が揃い、後日逮捕に至るケースは実際にあります。
立件されるかどうかを待つのではなく、その前に動けるかどうかで結果が変わります。
被害者との示談を最優先で進める
詐欺罪の疑いをかけられたとき、まず取り組むべきなのは被害者との示談です。示談は早い段階ほど効果が大きく、時間が経つほど取れる手は狭まります。
被害者がまだ警察に何も申し出ていない段階であれば、被害弁償を済ませたうえで、示談書に被害届や告訴状を出さない旨の条項を入れることができます。この段階で解決できれば、詐欺罪として立件される可能性を大きく下げられます。ただし詐欺罪は親告罪ではないため、被害者が届け出ないことが立件されない保証になるわけではありません。
すでに被害届や告訴状が出ている段階でも、示談が成立して被害者が取下げに応じれば、身柄を拘束されずに済む可能性が高まります。捜査機関に送致された後であれば、検察官が起訴・不起訴を判断する際の重要な材料になります。検察官は被害が回復しているか、被害者が処罰を望んでいるかを重視しますので、この段階で示談が成立していれば、不起訴を求める有力な材料になります。
詐欺罪として立件され身柄を拘束された後でも、示談には意味があります。責任を認めて弁償している事実は、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いことの裏づけとなり、早期の釈放につながります。判決の場面でも有利な情状として考慮されます。
ただし、詐欺の被害者は加害者に強い不信感を抱いており、直接の連絡そのものを拒まれることが少なくありません。返した金額に加えて、精神的な負担に対する賠償を求められることもあります。示談金の額に決まった相場はなく、被害額を土台に上乗せを交渉していくのが一般的です。
こうした事情から、詐欺被害者との示談交渉は弁護士に任せるべきです。弁護士からの連絡であれば話し合いに応じてもらえる可能性が高く、詐欺事件を扱い慣れた弁護士であれば、事案に見合った金額で合意をまとめることができます。
自首するかどうかは弁護士に相談してから決める
振り込め詐欺やオレオレ詐欺などの特殊詐欺で、受け子・出し子・かけ子の役割を担っていた場合、被害者の連絡先を知らないため示談交渉ができないことがあります。
このような場合には、警察への自首が選択肢になります。自首とは、犯罪の事実または犯人が捜査機関に発覚する前に、自ら罪を申し出て処分を求めることをいいます。
刑法第42条第1項は「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる」と定めています。減軽するかどうかは裁判所の裁量に委ねられており、自首したからといって逮捕されないことが保証されるわけではありません。ただし、自ら申し出た事実は、逃亡や証拠隠滅のおそれが低いことを示す材料になります。
一方で、自首は自分の犯罪事実を捜査機関に申告する行為です。放置していれば立件されなかったかもしれない案件を、自ら詐欺罪の刑事事件にすることにもなります。自首の成否や、申し出た後にどの程度身柄拘束のリスクが残るかは事案によって異なりますので、一人で判断せず、事前に弁護士へ相談してください。自首と出頭の違いや法律上の効果については「出頭と自首の違いとは」もあわせてご確認ください。
逮捕された後でも示談をあきらめない
先ほど見たとおり、逮捕から起訴・不起訴が決まるまでは最大23日間です。この期間が、処分を動かせる最後の場面になります。
逮捕・勾留された後でも、被害者との示談が成立すれば不起訴となる可能性があります。詐欺罪は親告罪ではないため、告訴の取下げがあれば必ず不起訴になるというものではありませんが、被害が回復し、被害者が処罰を望まないことは、検察官の判断に大きく影響します。
身柄を拘束されている本人が示談交渉を進めることはできません。逮捕の知らせを受けたら、その日のうちに弁護士へ連絡してください。勾留の期間は限られており、動き出しが遅れるほど打てる手は減っていきます。
詐欺罪で立件されるか不安な方は弁護士にご相談ください
詐欺罪は故意の立証が難しい犯罪ですが、検挙率は28.2%、起訴率は51.4%という数字が示すように、「立件が難しい=捕まらない」とは限りません。詐欺罪は罰金刑を選べない以上、有罪であれば拘禁刑を受けることになります。
逮捕を避け、不起訴を得るために最も効果があるのは、被害者との示談です。しかし詐欺の被害者は加害者への不信感が強く、本人やご家族からの直接の交渉には応じてもらえないことがほとんどです。弁護士であれば、被害者の同意を得たうえで捜査機関から連絡先の開示を受け、事案に見合った金額での示談成立を目指せます。
いつ警察の捜査が及ぶか分からない不安や、すでに捜査の動きを感じている状況は、ご本人にもご家族にも大きな精神的負担になります。被害届が出される前に示談が成立すれば事件化を避けられ、逮捕後であっても示談は不起訴処分や早期釈放に直結します。動き出す時期が早いほど、残された選択肢は多くなります。
当事務所は詐欺被害者との示談交渉による逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得に多くの実績があります。24時間対応・全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、いつ逮捕されるか不安な方や、ご家族が逮捕されてしまった方は、まずはお気軽にご相談ください。
| 気軽に弁護士に相談しましょう |
|
この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

