胎児性致死傷を認めた判例 この事案は、母体を通じて胎児Aに侵害を加え、出生によって人となった段階で傷害・死亡の結果が発生する事例(これを「胎児性致死傷」といいます)について、人に対する罪(殺人/傷害致死/過失致死など)が成立するか否かが問題となった事案です。 最高裁判所は、「現行刑法上、胎児は、堕胎の罪において独立の行...
その他の犯罪
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境界損壊罪とは、境界標を損壊し、移動し、もしくは除去し、またはその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした場合に刑事責任を問われる罪です。刑法第262条の2に規定されています。罰則は5年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。 境界損壊罪(きょうかいそんかいざい)は、第40章の「毀棄及び隠匿の罪」の1...
信書隠匿罪(しんしょいんとくざい)とは、他人の信書を隠匿した場合に問われる犯罪です。刑法第263条に規定されています。法定刑は6月以下の懲役若しくは禁錮又は十万円以下の罰金若しくは科料です。刑法第40章の「毀棄及び隠匿の罪」の章に規定されており、財産を守る目的、すなわち財産権を保護法益としています。 また、信書隠匿罪は...
公契約関係競売入札妨害罪とは、偽計又は威力を用いて、公の競売又は入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした場合に成立する犯罪です。刑法第96条の6第1項に規定されています。罰則は3年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金またはこれらが併科されます。 公契約関係競売入札妨害罪(こうけいやくかんけいけいばいに...
信用毀損罪とは、虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損した場合に成立する犯罪です(刑法第233条前段)。 「名誉毀損罪はよく聞くけど、信用毀損罪はあまり耳にしないな…どんな犯罪なんだろう」 このように思われている方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、刑事事件に強い弁護士が、 信用毀損罪の構...
「違法ダウンロードをしてしまった…自首をするとどうなるのだろう…警察から著作権者に連絡されてしまうのだろうか…」 このようにお考えではないでしょうか。 違法ダウンロードは著作権法違反の犯罪行為ですが、告訴権者の告訴がない限り公訴の提起(起訴)ができない親告罪です。そのため、告訴権者が告訴をしない限り、違法ダウンロードし...
違法ダウンロードとは、違法にアップロードされたものであることを知りながら、侵害された動画・画像、音楽などのコンテンツをダウンロードすることを指します。平成24年の著作権法改正により、海賊版であることを知りながらダウンロードすることも刑事罰の対象として拡大されています。 もっとも、 「違法ダウンロードで逮捕された報道を目...
外患援助罪(がいかんえんじょざい)とは、日本に対して外国から武力行使があったときに、外国に加担して、外国の軍務に服したり、軍事上の利益を与えた者を処罰する罪です。刑法第82条に規定されています。外患援助罪の罰則は「死刑又は無期若しくは2年以上の懲役」です。なお、日本でこれまでに外患援助罪が適用された事例・判例はありませ...
外患誘致罪(がいかんゆうちざい)とは、外国と共謀して日本国に対し武力を行使させた場合に成立する罪です。刑法第81条に規定されています。法定刑が死刑しかない日本でもっとも重い罪とされています。 「外患(外国や外部から攻撃を受けるおそれ)」を「誘致(招き寄せること)」することから外患誘致罪という罪名となっています。日本には...
秘密漏示罪(ひみつろうじざい)とは、医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人、宗教・祈禱・祭祀の職にある者、または、これらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らした場合に成立する犯罪です(刑法第134条1項・2項)。罰則は6月以下の懲役または1...