不正アクセスの時効は何年?時効の完成を待たずにすべきことを解説
不正アクセスをしてしまった…いつ警察が逮捕に訪れてくるのか不安で仕方がない…不正アクセスは何年で時効になるのだろう…

このようにお考えではないでしょうか。

結論から言いますと、不正アクセスの公訴時効は3年です。公訴時効とは、犯罪が終わった時から一定期間が経過すれば検察官が起訴することができなくなる定めのことです。つまり、不正アクセス行為が終了して3年が経過すれば、罪に問われることはなくなります。もっとも、不正アクセス保管罪の保管行為のように犯罪の状態が続いている行為については、保管を始めた時ではなく、保管が終わった時が「犯罪行為が終わった時」とされます

この記事では、上記内容に加え、

  • 不正アクセスの民事の時効
  • 不正アクセスで時効を待つリスク
  • 不正アクセスの時効の完成を待たずにすべきこと

について、刑事事件に強い弁護士が解説していきます。

なお、この記事を最後まで読んでも問題解決しない場合には、全国無料相談の弁護士までご相談ください

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不正アクセスの公訴時効

まず、不正アクセスとはどんな行為で、どんな罰則が設けられているのかみていきましょう。

そもそも不正アクセスとは?どんな罪に問われる?

不正アクセスとは、SNSやインターネットサービス等にアクセスする際に、他人が使用するIDやパスワードなどの識別符号を入力したり、何らかの指令を入力するなどして、本来であれば正当な利用権限がないのに利用しえる状態にする行為のことをいいます。

不正アクセスは「不正アクセス行為の禁止等に関する法律(以下「不正アクセス禁止法」といいます)」で禁止行為の一つに挙げられており、違反した場合の罰則も設けられています。

不正アクセス禁止法では不正アクセス(行為)のほか、次の行為が禁止行為として挙げられています。

禁止行為行為態様(例)罰則
不正アクセス行為他人のID・パスワードを使ってSNSやネットサービスにアクセスする3年以下の懲役又は100万円以下の罰金
不正取得行為不正アクセス行為をする目的で、他人のID・パスワードを取得する1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
不正アクセス行為の助長行為相手が不正アクセス行為をすることを知って、他人のID・パスワードを相手に提供する1年以下の懲役又は50万円以下の罰金(相手が不正アクセス行為をすることを知らなかった場合は30万円以下の罰金)
不正保管行為不正アクセス行為をする目的で、他人のID・パスワードを保管した1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
不正入力要求行為サイトのアクセス管理者になりすまして、他人にID・パスワードを不正に入力させる行為(いわゆる「フィッシング」)1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

不正アクセスの公訴時効は何年?

不正アクセスの公訴時効は3年です

刑事犯罪の公訴時効は、各罪の罰則によって異なります。すなわち、長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金にあたる罪については「3年」が公訴時効の期間であるところ、不正アクセス禁止法で禁止される行為の罰則はいずれも「懲役5年未満~にあたる罪」であることから、公訴時効は「3年」となります。公訴時効の期間が経過すると、罪に問われることはありません。

なお、公訴時効の期間は「犯罪行為が終わったとき」から進行します。したがって、最初の不正アクセスの行為から3年が経過していても、その間、不正アクセスを繰り返している場合は公訴時効の期間が経過していない行為については処罰の対象となることは十分に考えられます。また、保管行為のように、犯罪の状態が続いている行為については保管をはじめたときではなく、保管が終わったとき(捜査機関に保管が発覚したとき)が「犯罪行為が終わったとき」とされます。したがって、保管をはじめたのが3年以上前だったとしても、いまだ公訴時効が完成しておらず処罰される可能性はあると考えられます。

不正アクセスの民事の時効

不正アクセスを行った場合には刑事責任のみならず、加害者と被害者の間には民事上の法的責任も発生します。

このような責任は不法行為に基づく損害賠償責任です。不法行為とは、故意または過失によって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した者がこれによって生じた損害を賠償しなければならないという責任です(民法第709条参照)。

例えば、他人のID・パスワードでネットショッピングのサイトに不正ログインし、登録されているクレジットカードで決済した場合や、不正アクセスで入手した企業の営業上の秘密などを漏洩させて企業に損害を与えた場合、加害者は被害者に生じた金銭的損害を賠償する責任を負います。

また、

  • 他人のSNSアカウントに無断でログインし、メッセージのやり取りなどを勝手に見た
  • 不正アクセスにより取得した個人情報をネットなどに漏洩させた

といったケースでは、プライバシーの侵害で被害者が被った精神的苦痛に対する慰謝料も支払わなくてはなりません。

そしてこの不法行為に基づく損害賠償請求権は、「被害者またはその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないとき(または、不法行為の時から20年間行使しないとき)」、時効によって消滅します(民法第724条参照)。

公訴時効のように不正アクセス行為の時から時効の進行が開始されるのではない点に注意が必要です。

不正アクセスの時効を待つリスクと逮捕された場合のデメリット

時効の完成を待つリスク

今現在、警察からの呼び出しや逮捕をされていなからといって、時効が完成することを待つのは賢明な判断とはいえません。

不正アクセスの時効が完成するまでの3年間、あなたは罪を犯したという負い目やいつ逮捕されるかわからないという不安を抱えながら、肩身の狭い生活を送らなければいけません。生きた心地はしないでしょう。

また、万が一警察に事件の被疑者と特定された場合、逃げ回っていた事実が「逃亡のおそれが高い」と判断され、逮捕される可能性が非常に高くなります

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逮捕された場合のデメリット

不正アクセスの罪で逮捕されると、釈放されるまで社会から隔離された生活を送らざるを得ません。その結果、身体的、精神的に大きな負担を強いられます

逮捕は人々に大きな衝撃を与える出来事であり、場合によってはニュースやインターネット上で実名報道されることも考えられます。このような報道が行われると、逮捕の事実が周囲に広まり、これまで築いてきた人間関係や社会的な評価・信用が一気に崩れ、社会復帰後の生活を再構築することが困難になる可能性もあります。

また、逮捕されてから最大3日間は弁護士以外の者との連絡はとれなくなります。さらに、逮捕に引き続き勾留された場合には、検察官が刑事処分(起訴または不起訴)を決定するまで最大で20日間身柄拘束されます。仮に実名報道されなかったとしてもこれだけ長期間、会社や学校を休めば事実を隠し通すことが困難となってきます。

さらに、起訴されて刑事裁判となれば、日本では99%以上の確率で有罪判決となりますので、前科もついてしまうことになります。

不正アクセスの時効の完成を待たずにすべきこと

上記の通り、不正アクセスの時効の完成を待つことのリスクは小さいものではありません。そこで、不正アクセス行為をしてしまった場合にはそのまま事態を放置するのではなく、自分からアクションを起こすことが大切です。以下では、不正アクセスの罪に該当する行為をしてしまった方がとるべき行動について解説します。

自首すべきか検討する

まず、自首すべきかどうか検討します。

自首そのものの効果ではないものの、自首することで、警察に「逃亡のおそれなし」と判断され、逮捕を回避できる可能性があります。のちのち法的な自首と判断されれば起訴か不起訴かの刑事処分の判断の際に有利に働く可能性がありますし、裁判官の量刑判断では減軽され執行猶予を獲得できる可能性があがります。

一方、自首するということは、それまで警察に発覚していなかった不正アクセスの罪を自ら申告することになります。被害者がすでに被害申告している場合やのちのち申告した場合は刑事事件として立件され、ゆくゆくは刑事裁判において刑を科される可能性もあります。また、必ず自首が成立するとは限りませんし、自首したからといって逮捕を回避できる保証もありません。

このように、自首にはメリットがある反面、デメリットもありますから、自首する前にそもそも自首すべきなのか、するとして事前にとっておくべき対策はないのかしっかり検討しておく必要があります。弁護士に依頼すれば、自首すべきかどうかきちんと検討し、仮に自首するとした場合には事前の対策をしっかり講じた上で、当日、自首に同行してくれます。一人で自首するより、精神的な負担を大きく軽減することができます。

被害者と示談する

次に、被害者と示談交渉し示談を成立させることです。

示談交渉の中では、被害者がまだ警察に被害届を提出していない場合は警察に被害届を提出しないことを、すでに提出している場合は被害届を取り下げることを求めていきます。そして、示談を成立させることができれば、前者の場合は警察に事件のことが発覚することを防止することができますし、後者の場合は逮捕などの刑事手続きが進んでいくことを防止することができます。

もっとも、示談交渉は弁護士に任せましょう。不正アクセスの加害者と直接の示談交渉に応じる被害者はまずいません。この点、弁護士であれば示談交渉に応じても良いという被害者も多いです。また、弁護士に依頼することで、法的に不備のない示談書の作成もしてくれます。これにより紛争が蒸し返されることを防止することができます。

当事務所では、不正アクセスの被害者との示談交渉、逮捕の回避、不起訴の獲得を得意としており実績があります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますので、不正アクセスの時効完成を待つことによるリスクを回避したい方は当事務所の弁護士までご相談ください。お力になれると思います。

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