執行猶予中に罪を犯すとどうなる?生活で注意すべき5つのこと
  • 執行猶予中に犯罪を犯すとどうなるのだろう…
  • 執行猶予中の生活の中で注意すべきことはなんだろう…

この記事では、このような疑問や不安を、刑事事件に強い弁護士が解消していきます。

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執行猶予中に罪を犯すとどうなる?

執行猶予とは、刑事裁判で有罪判決を受けたことを前提としつつも、その刑の執行を一定期間猶予し、その間に再び犯罪を犯さなければ、刑罰権を消滅させる制度です。

執行猶予とは|実刑との違いと執行猶予がつくための3つの条件

そして、執行猶予期間中に犯罪を犯して、禁錮刑以上(懲役刑も含む)の有罪判決を受けると、必ず執行猶予は取り消されます(刑法第26条)。

また、執行猶予中に罰金刑で処された場合にも、裁判官の裁量で執行猶予が取り消されることもあります(刑法第26条の2)。

執行猶予の取り消しを防ぐ3つの対策|取消しとなる・ならない具体例

執行猶予が取り消されると、猶予されていた懲役・禁錮の刑期に今回新たに起こした犯罪の刑期を足した期間、刑務所で服役しなくてはなりません。例えば、窃盗罪で懲役1年執行猶予3年の判決を受けた者が、執行猶予期間中に傷害事件を起こして懲役2年の実刑判決を受けた場合には、トータルで3年、刑務所での生活を送らなくてはなりません。

執行猶予中に犯罪を犯してしまった場合にすべきこと

執行猶予期間中に再度罪を犯しても、以下のケースでは執行猶予が取り消されませんので、これを目指した活動が必要です。

  • 不起訴・無罪を獲得した場合
  • 再度の執行猶予を獲得した場合

不起訴・無罪獲得を目指す

執行猶予中に新たな犯罪を犯して執行猶予が取り消されるのは、「有罪判決」を受けることが前提ですので、裏を返せば、不起訴処分を得るか、起訴されても無罪となれば、執行猶予は取り消されません

不起訴を獲得するには、被害者との示談、再犯可能性を否定する証拠の提出、贖罪寄付が重要となります。特に、被害者がいる犯罪では示談が成立したかどうかが、起訴猶予(不起訴)となるかどうかの分かれ目となりますが、被害者が被疑者との直接のやり取りを避ける傾向があるため、弁護士による交渉が必要な場合が多いでしょう。

再度の執行猶予の獲得を目指す

再度の執行猶予とは、判決時に執行猶予中の方が、判決で再び執行猶予を受けることをいいます

執行猶予期間中の再犯は、反省の態度が見られない、あるいは、社会で更生させることが困難であるとして、執行猶予が取り消されて実刑となるのが一般的です。しかし、以下の4つの要件を全て満たすことで、再度の執行猶予が得られる可能性があります。

  • ①今回の判決時に執行猶予中であること
  • ②今回の罪の判決で1年以下の懲役又は禁錮の言い渡しを受けること
  • ③情状に特に酌量すべきものがあること
  • ④前の罪の執行猶予で保護観察に付されていなかったこと

しかし、本来であれば執行猶予を取り消すのが相当であるところを再び執行猶予を付けるわけですから、その要件もかなり厳しく、再度の執行猶予の獲得率は約5%程度に留まります。

この厳しい獲得率において再度の執行猶予を受けるためには、要件③の「情状に特に酌量すべきものがある」と裁判官に認めてもらわなくてはなりません。そのためには、被害弁償や被害者との示談により謝罪や反省の気持ちを示すことはもちろん、家族等が監督人・身元引受人となる、犯行グループからの脱却・絶縁をするなど、更生可能性があること再犯可能性がないこと、刑務所よりも社会内で更生させることが被告人に適していることを強く主張していく必要があるでしょう。

再度の執行猶予とは?条文や要件、獲得確率を弁護士が解説

執行猶予中の生活で注意すべきこと

執行猶予中に罪を犯して起訴され、裁判で有罪の認定を受けると、事案によっては再度執行猶予となる可能性も残されてはいるものの、実刑となる可能性も十分にあると考えておいた方がよいです。そのため、執行猶予中の方は以下のことに注意した生活を送る必要があります。

交通事故、交通違反

免許が有効である限り、執行猶予中でも車を運転することはできます。

しかし、仮に交通事故、スピード違反、信号無視、飲酒運転などの交通違反を起こして懲役刑に処された場合は必ず執行猶予が取り消される上に、今回の懲役刑と併せて服役しなければいけません。また、罰金刑の場合でも執行猶予が取り消されることがあります

日常生活に車が欠かせないという方もおられるとは思いますが、執行猶予中の場合は今まで以上に注意して運転する必要があります。

飲酒

お酒を飲んで気持ちが大きくなって痴漢、強制わいせつ、強制性交(旧強姦)、暴行、傷害などの罪を犯すケースは非常に多いです。また、飲酒運転やお酒が絡む交通事故の原因にもなりがちです。

アルコール依存症の方、ストレスのはけ口としてお酒に頼りがちの方、外でお酒を飲む機会が多い方などは、執行猶予中はお酒との関わり合いを今一度考えてみる必要があります。

依存症

特に、薬物、飲酒、万引き、性に関して依存症を持つ方は要注意です。自分では自覚がなくても知らず知らずのうちに依存症に陥っており、再び同種の犯罪に手を染めてしまうケースも少なくありません。今回の事件を通じて医者、裁判官、弁護士などから依存症を指摘された場合は素直に認め、専門の治療期間に継続して通院する、自助グループに参加するなどして依存症の克服に努めましょう

依存症を克服するのは簡単なことではありません。また、一人で依存症を克服するのは困難です。必ず周囲に助けを求め、協力を得ながら克服していくことが大切です。

自己判断で治療を中断しないこと

依存症で執行猶予中の方の中には、判決前から専門機関での治療を継続している方もおられると思います。

そもそも治療はご自分の身体や健康はもとより、再犯防止のために必要不可欠なものです。判決で執行猶予付きの判決を受けても、医師などに治療を終えてよいとの判断をもらうまでは継続して治療を受けてください。

執行猶予付きの判決を受けた途端、気が緩んで治療を中断する方がおられますが、決して自己判断で治療を中断してはいけません

パスポート申請

パスポートの申請書の欄には「執行猶予の処分を受けていますか はい いいえ」という欄が設けられています。執行猶予中にパスポート申請する場合は「 はい」の欄にチェックしてください。「 はい」の欄にチェックすると渡航事情説明書や判決謄本の提出が必要となり、場合によってはパスポートが発行されなかったり、発行されても渡航先や期間が限定されることがあります。

なお、ここで「□  いいえ」の欄にチェックすると虚偽の申請をしたとして旅券法違反に問われる可能性がありますので注意が必要です。

保護観察

執行猶予中は保護観察に就くことがあります(執行猶予中に執行猶予となった場合は必ず保護観察が付きます)。保護観察は保護観察所(保護観察官、保護司)の監督・指導の下、社会内更生を図っていくものです。

保護観察にあたっては様々なルールが設けられますので、必ず守りましょう。ルールを守らなかった場合は執行猶予が取り消され、刑務所に服役しなければならなくなる可能性がありますので十分注意してください。

よくあるご質問

執行猶予中に就職や資格の取得はできる?
これから就職しようとする職業や取得を希望する資格によっては、法律で欠格事由が定められていて、この欠格事由をクリアしなければ就職や資格取得ができない可能性があります。自分の就こうとしている職業、あるいは、取得しようとしている資格の欠格事由について詳しく知りたい方は、前科で資格制限を受ける対象資格の一覧表をご覧になってください。
執行猶予期間が経過すれば何もなかったことになる?

執行猶予期間が経過すると様々な制約から解放されます。しかし、ここで気を緩めてはいけません。前科は消える?でも書かれているように、執行猶予期間が経過しても、あなたが過去に罪を犯したという経歴(前科)が消えることはないからです。

執行猶予期間が経過してから1年や2年しか経過していないのに再び罪を犯すと、「この人は執行猶予では更生できないのでは?」と思われ、実刑にされてしまう可能性も十分にあります。経過してから期間が経過すればするほど実刑の可能性は低くはなりますが、それでも前科が消えることはありません。経過から何年たっても「もう二度と罪を犯さない」という覚悟をもつことが必要です。

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