18歳未満とは知らなかった場合でも児童買春になる？

この記事では、性犯罪事件に強い弁護士がこの疑問を解消していきます。

「本当に18歳未満だと知らなかったんだから後ろめたいことはなにもない！」と問題放置していると、逮捕されて刑事裁判にまで発展するリスクもありますので、最後まで読んでみて下さい。

18歳未満とは知らなかった場合でも児童買春になる？

児童買春の成立には故意が必要

児童買春が成立するには、性的関係をもった当時、相手が児童であること、すなわち、18歳未満の者であることの認識（故意）が必要です。そのため、たとえば、相手が本当は18歳未満なのに18歳以上であると嘘をつき、あなたも相手が18歳以上だとの認識の上で相手と性的関係をもったのであれば児童買春は成立しません。

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未必の故意でも足りる点に注意

18歳未満であることの認識の程度については明確な認識（確定的故意）まで必要なのか、それとも「もしかしたら18歳未満かもしれない。それでも構わない」というあやふやな認識（未必的故意）で足りるのかですが、実務上は未必的故意で足りるとされています。18歳未満であると明確に認識してから18歳未満の者と性的関係をもつことを思いとどまってからでは遅く、それよりも前に、少しでも18歳未満と感じた時点で18歳未満の者と性的関係をもつことを思いとどまるべきだからです。

18歳未満と知らなかった証拠は？

性交等に及んだ相手が18歳未満であることを知らなかったことを警察に証明するための証拠となるものはあるのでしょうか。

当事務所にご相談に来られる方の中には、以下のようなものが証拠になり得るのではと思われている方もいます。

しかし、身分証については偽造することも他人から借りることも可能ですし、プロフィールやメッセージのやり取りの中で児童が実際とは異なる年齢を書き込むことは容易に想像できます。また、児童とはいえファッションやメイクで大人びて見えることもあり見た目だけで18歳以上だと断言することも難しいでしょう。

そのため、上記の事実をもって相手が18歳未満であると知らなかったことの確実な証拠とはなりませんし、捜査機関もまともに取り合ってくれず、未必の故意を認めさせるために執拗且つ厳しい追及をしてきます。取り調べで不利な状況に陥らないためにも以下で解説する注意点をしっかりと読んでください。

取調べでの注意点

前述のとおり、18歳未満の者と性的関係をもった場合の故意としては未必的故意で足りるとされています。そのため、あなたがたとえ「18歳未満だとは知らなかった」などと主張しても取調官から「18歳未満かもしれない、とうすうす感じていたんじゃない？」などと詰問され、そこで「そうかもしれません。」などと答えると、「私は、〇〇が18歳未満の者と知りながら性的関係を持ちました」などと書かれた供述調書を作成されてしまう可能性があります。

そこで、相手が18歳未満であることを知らなかったという主張をしたい場合は黙秘権を行使して黙秘し続けるか、あるいは、取調べ当初から一貫して否認し続けることが必要です。もっとも、取調官が18歳未満であることを知らなかったという主張を簡単に聞き入れてくれるはずがありません。黙秘や否認を続けると、逮捕や身柄拘束期間の長期化を招くおそれもありますから、黙秘あるいは否認を貫いた方がよいのかどうかも含めて一度弁護士に相談した方が賢明です。

警察に出頭を求められた場合にすべきこと

最後に、警察に出頭を求められた場合に何をすべきかについて解説します。

逃げない、拒否し続けない

まずは、逃げない（行方をくらまさない）ことです。逃げると逃亡のおそれがあるとして逮捕状を発布され、見つかりしだい逮捕される可能性が高いです。警察の捜査の網の目は予想以上に細かく、逃げ切れると思わない方が賢明です。

また、逃げると、罪を犯したとの認識があるから逃げたのだと判断され、あなたの主張をなかなか聞き入れてくれなくなります。また、正当な理由なく、出頭を拒否し続けてもいけません。やはり、逮捕されてしまう可能性があるからです。どうしても指定された日に出頭できない場合は警察に事情を話して別の日に調整してもらうようにしましょう。

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弁護士に相談、依頼する

同時に、弁護士に相談、依頼することも必要です。出頭すれば必ず取調べを受けますから、取調べでどのように対応すべきかアドバイスを受けましょう。最悪の場合、逮捕される可能性も否定はできませんので、逮捕された場合のアドバイスも受けるべきです。

また、弁護士に依頼すれば、まずは逮捕回避に向けて動き出してくれます。被害者の親が示談交渉に応じるようであれば、示談成立に向けて被害者の親と示談交渉します。示談を成立させることができれば逮捕を回避できる可能性が高まります。逮捕された後でも、示談成立により不起訴処分を得られる可能性も高くなります。

弊所では、児童買春での逮捕の回避、不起訴処分の獲得を得意としており実績もあります。親身誠実に弁護士が依頼者を全力で守りますのでまずはお気軽にご相談ください。相談する勇気が解決への第一歩です。

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