自己破産しても養育費の支払い義務はなくなりません【弁護士が解説】
  • 自己破産したら、滞納している養育費の支払いも免除されるのだろうか?
  • 自己破産したら、今後は養育費を支払わなくてもよくなるのか?

自己破産を検討している養育費支払義務者の方の中にはこのような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

結論から言いますと、自己破産したとしても、これまで滞納していた養育費、これからの養育費支払義務が免除されることはありません

それは何故か。この記事では自己破産と養育費との関係について、離婚問題に強い弁護士が解説していきます。

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自己破産と養育費支払義務の関係

過去の滞納した養育費

自己破産とは、債務(借金)の返済が出来なくなった人が裁判所に破産申立をして、免責許可をもらうことで債務を免除してもらう(ゼロにしてもらう)手続きのことです。

ただし、自己破産により全ての債務が帳消しになるのではなく、債権によっては支払義務を免れることができないものが法定されています。これを「非免責債権」といいます。

そして、親権者が破産者に対して有する子どもの「養育費支払請求権」については「非免責債権」と規定されています(破産法第253条1項4号ハ)。したがって、過去に滞納して未払いとなっている養育費は自己破産によって支払い義務がなくなることはありません

破産手続が終了すれば債権者は強制執行手続きが可能です(破産法42条)。そのため、滞納した養育費の回収のために債権者である親権者が強制執行を申し立て、債務者である養育費支払義務者の銀行口座や給与債権を差押えすることも考えられます。

≫養育費の未払いで強制執行するための条件や流れを詳しく解説

将来発生する養育費

養育費は、一般的には月々の決まった日に支払い義務が発生します。自己破産手続きが開始決定された時点で支払日が未到来の養育費は当然ながら免責されません。また、自己破産したからといって、養育費を支払う義務が消滅するものではありません。

つまり、自己破産の手続き開始より後の将来的に発生する養育費についても支払い義務を免れることはできません

養育費の支払いが経済的に困難な場合の対策

自己破産をしても養育費の支払い義務があるとはいえ、経済状況が悪化したことで遅れずに継続的に支払うことが難しい場合も十分に考えられます。

このような場合には親権者に養育費の減額について任意で話し合い承諾を得ることが考えられます。

また、養育費の取り決め時には予測していなかった収入の減額・健康状態の悪化・扶養義務の増加などの事情の変更があった場合には養育費の減額を求める調停(「養育費減額請求調停」)を家庭裁判所に申し立てることができます。調停で話し合いがまとまらなかった場合には裁判官が「審判」により判断することになります。

調停や審判で、養育費を払うと自分の生活が成り立たないほど経済的に困窮している状態を認めてもらえれば、養育費の減額や免除が認められることもあります

≫養育費の減額が認められる4つの条件|具体的な減額方法とその流れ

≫養育費調停の流れと費用|調停のメリットを最大化する5つの重要点

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