
自宅に呼んだデリヘル嬢との本番行為により、300万円もの示談書にサインしてしまった方からのご相談事例です。
- 本番行為により300万円の高額示談を要求された
- 示談締結後、金額が不当に高額だと気づき弁護士に相談
- 弁護士の交渉により50万円に減額して再示談
本記事では、実際の相談内容と弁護士による対応の流れをご紹介します。
※プライバシー保護のため、一部内容を変更しています。
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【依頼までの経緯】本番行為後、300万円の示談書にサイン
相談者は、先日自宅にデリヘル嬢を呼び、サービス中に意図せず本番行為に及んでしまいました。
避妊はしていなかったものの、女性が拒否する素振りを見せなかったため、そのまま行為を続行してしまったといいます。
行為後も女性は「気持ちよかったね」と普通に帰っていき、トラブルになる様子はありませんでした。
しかし、約30分後、風俗店の店長から電話がありました。
店長は「女の子が本番を強要されたと泣いて帰ってきた。悪質な行為なので警察に行こうと考えている」と告げてきました。
相談者は「無理やりではない。拒否もなかった」と説明しましたが、店長は「本人は怖くて声も出せなかったと言っている。これは強姦だ」と強い口調で責め立ててきました。
家族があり、平穏な生活を送っていた相談者にとって、逮捕は絶対に避けたい事態でした。
「警察だけは勘弁してほしい」と懇願したところ、店長は「なら示談にしましょう。後日店に来てください」と言いました。
指定された店舗に赴き、応接室で店長と面談。店長は、治療費やアフターピル購入費などの領収書を提示し、女の子はショックで出勤できない状態にあると説明しました。
そして、「本来なら訴えられて当然だが、女の子は300万円で示談に応じると言っている」と提示してきました。
あまりに高額で戸惑う相談者に対し、店長は「アンタのやったことはレイプだ!300万で済む話じゃない。警察行くか?」とさらに強く迫ってきました。
逮捕される恐怖から逃れたい一心で、相談者は言われるまま示談書にサインしました。
しかし帰宅後に冷静になり、インターネットで調べたところ、今回のケースで300万円は不当に高額であることを知りました。
なんとか示談交渉をやり直し、減額できないかと考え、弁護士に相談されました。
【依頼者の希望】示談をやり直して金額を引き下げたい
相談者は、サインしてしまった示談を取り消し、示談金を適正な額に減額したいという希望を持っていました。
できれば、医療費や慰謝料を含めても50万円以内に収めたいとの希望でしたが、仮に裁判になった場合でも争う覚悟もあるとのことでした。
【弁護士の対応と結果】示談無効を主張し、50万円で再示談
弁護士はまず、今回の示談内容について法的な問題点を整理しました。
- 暴力・脅迫による本番行為ではなく、強制性交等罪には該当しない
- 治療費・検査費用を考慮しても、通常の慰謝料相場は30万円~50万円程度
- 300万円という金額は、社会常識に照らして不当に高額である
民法90条(公序良俗違反)に基づき、暴利行為として示談の無効を主張できると判断しました。
相談者の希望に沿い、医療費・慰謝料込みで50万円での再示談を要求。
弁護士は、店側に対して「50万円を超える請求であれば、裁判で争う用意がある」と明確に伝えました。
最初は店長も憤慨していましたが、弁護士から裁判リスクを指摘されたことで態度が軟化。最終的には風俗嬢と協議のうえ、50万円での再示談に応じました。
なお、前回の示談書を正式に破棄した上で、風俗嬢本人から店長への委任状も取り付けたうえで新たな示談書を作成しました。
以降、依頼者に対してデリヘル店や風俗嬢からの連絡や追加請求は一切ありません。
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