
「盗撮動画を購入してしまったけど、逮捕されるのだろうか」「ダウンロードした動画が警察に見つかったらどうしよう」と、不安を抱えていませんか。
盗撮動画を購入・ダウンロードしただけでは、原則として犯罪にはなりません。ただし、被写体が18歳未満で、動画が児童ポルノにあたる場合は、児童ポルノ禁止法違反となるおそれがあります。また、購入した動画を他人に渡すと性的姿態撮影等処罰法の提供罪が成立しうるため、逮捕されることもあります。
この記事では、盗撮事件の解決実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。
- 購入・ダウンロードで問われる可能性がある罪
- 購入がバレるきっかけと逮捕後の流れ
- 購入・ダウンロードしてしまったときの対処法
- 弁護士に相談するメリット
お読みいただくことで、ご自身のケースが犯罪にあたるのか、今何をすべきかを整理できます。
なお、購入・ダウンロードしてしまいお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。早期対応が結果を左右します。
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盗撮動画を購入・ダウンロードするのは犯罪?
盗撮された動画であることを理由に、購入やダウンロードそのものを処罰する法律はなく、それだけでは直ちに犯罪とはなりません。ストリーミングで閲覧しただけの場合も、原則として犯罪にはあたりません。ただし、児童ポルノにあたる動画を画面録画などで端末に残せば、後述する所持罪に問われる可能性があります。なお、自分で盗撮した場合は、購入とは別に撮影罪などが問題となります。詳しくは「性的姿態等撮影罪(撮影罪)とは?施行日や盗撮罪との違いを解説」で解説しています。
盗撮動画の保管を処罰する性的姿態撮影等処罰法の保管罪も、他人に提供したり公然と陳列したりする目的で保管した場合に限られます(同法4条)。自分で見るための保存は、保管罪にあたりません。
なお、有償で販売されている動画を、違法にアップロードされたものと知りながらダウンロードした場合は、著作権法違反(違法ダウンロード)に問われる余地があります。もっとも、盗撮動画が著作物として保護されるかどうかは事案によって異なります。違法ダウンロード全般については「違法ダウンロードで警察から連絡がきたらどうする?逮捕者はなぜでない?」をご確認ください。
このほか、動画に写っている内容や購入した後の行動によっては、次の2つの罪に問われる可能性があります。
①児童ポルノ禁止法違反
購入・ダウンロードした盗撮動画が児童ポルノにあたる場合は、児童ポルノ禁止法違反(単純所持罪)に問われるおそれがあります。
児童ポルノ禁止法は18歳未満の者を「児童」とし、次のいずれかの児童の姿態を、写真や電子データなどで視覚により認識できる方法で描写したものを「児童ポルノ」と定めています(同法2条1項・3項)。
- 「児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態」
- 「他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの」
- 「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの」
※「性器等」とは、性器、肛門又は乳首をいいます(同法2条2項)。例えば、浴場や更衣室で18歳未満の者の裸を写した盗撮動画は、3つ目の姿態にあたる可能性があります。
自己の性的好奇心を満たす目的でこうした盗撮動画を所持した場合の罰則は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(同法7条1項)。動画データをスマートフォンなどに保存している場合も対象です。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
ただし、処罰されるのは「自己の意思に基づいて所持するに至った者であり、かつ、当該者であることが明らかに認められる者」に限られます。一方的に送りつけられただけの場合などは、これにあたらない可能性があります。また、被写体が18歳未満だと知らなかった場合は罪に問われないこともありますが、その可能性を認識しながら所持していたときは、罪を犯す意思(故意)が認められるおそれがあります。
児童ポルノ禁止法違反について詳しくは「児童ポルノ禁止法違反となる行為と罰則は?逮捕後の流れを解説」で解説しています。
②購入した動画を他人に渡すと提供罪
購入・ダウンロードした盗撮動画を他人に渡すと、性的姿態撮影等処罰法3条の提供罪(性的影像記録提供等罪)が成立する可能性があります。友人などの第三者にデータを送信するなど、特定の相手への提供も対象です。販売した場合も提供にあたります。販売の罪については「盗撮動画の販売は提供罪?逮捕・起訴の回避に弁護士ができること」にまとめています。
罰則は、特定の少数の相手に提供した場合が3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金です。インターネット上にアップロードするなどして、不特定又は多数の者に提供したり公然と陳列したりした場合は5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又はその両方と、より重くなります。渡した動画が児童ポルノにあたる場合は、児童ポルノ禁止法の提供罪(3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金。不特定又は多数の者への提供や公然陳列は5年以下の拘禁刑若しくは500万円以下の罰金、又はその両方)も問題となります。
性的姿態撮影等処罰法は2023年7月13日に施行された法律で、同日以降の提供行為が処罰の対象です。わいせつな内容の動画を頒布する行為は、以前から刑法175条のわいせつ物頒布等罪にあたる可能性がありましたが、提供罪の新設により、わいせつとまではいえない盗撮動画の提供も処罰されるようになりました。わいせつ物頒布等罪については「わいせつ物頒布等罪・わいせつ物陳列罪とは?弁護士が解説」をご覧ください。
盗撮動画の購入がバレて逮捕されるきっかけと逮捕後の流れ
盗撮動画を購入した事実は、思わぬところから警察に知られることがあります。発覚のきっかけと逮捕後の手続きを順に見ていきます。
購入が警察に発覚する主なきっかけ
代表的なきっかけは、盗撮動画を販売していたサイトの摘発です。盗撮動画の販売は提供罪にあたりうる違法行為であり、過去にはサイトの運営者などが逮捕された事例もあります。摘発の際には顧客リストや購入履歴が押収され、そこから購入者が特定されることがあります。
また、別の事件で捜索を受けた際に押収されたスマートフォンやパソコンから、購入・ダウンロードした盗撮動画が見つかるケースもあります。
もっとも、購入者として特定されても、購入やダウンロード自体が犯罪でなければ処罰されることはありません。被疑者として捜査の対象となりうるのは、盗撮動画が児童ポルノにあたる場合や、他人に提供していた場合などです。後日逮捕の可能性については「盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法」でも解説しています。
逮捕された後の手続きの流れ
盗撮動画の購入をきっかけに、児童ポルノの所持や提供罪などの疑いで逮捕された場合は、次の流れで手続きが進みます。
- 逮捕
- 警察官による弁解録取
- 送検
- 検察官による弁解録取
- 勾留請求
- 裁判官による勾留質問
- 勾留
- 起訴・不起訴
- 裁判・判決
逮捕(①)されると、まず警察官が本人の言い分を聴く弁解録取(②)が行われます。警察官が留置の必要がないと判断すれば釈放され、必要があると判断すれば逮捕から48時間以内に検察官へ送致されます(③:送検)。
送検後は検察官の弁解録取(④)を経て、身柄の拘束を続ける必要があると判断されれば、送検から24時間以内(逮捕からは72時間以内)に勾留請求(⑤)がなされます。裁判官は勾留質問(⑥)で本人の話を聴き、勾留(⑦:逮捕に続く身柄の拘束)をするかどうかを決めます。
勾留期間は原則10日間ですが、延長されると最大20日間に及びます。その間に、起訴するか不起訴(裁判にかけないこと)にするかが判断されます(⑧)。起訴されると裁判を経て判決(⑨)が言い渡されますが、起訴後は保釈(保証金を納めて釈放される制度)が認められることもあります。罰金刑が見込まれる事件では、公開の法廷を開かずに書面の審理で罰金を科す略式手続がとられることもあります。盗撮事件の不起訴の割合については「盗撮の不起訴率は?獲得するためにすべき5つのことを弁護士が解説」で取り上げています。
盗撮動画を購入・ダウンロードしてしまったときの対処法
購入してしまった後の行動しだいで、罪に問われるかどうかや処分の重さが変わることがあります。避けるべき2つの行動と、自首の判断の仕方を説明します。
購入した動画を人に送らない・アップロードしない
購入のみでは犯罪にあたらない場合でも、手元の盗撮動画を友人に送ったり、SNSや動画サイトにアップロードしたりすれば、提供罪に問われる可能性があります。無償で1回送っただけでも、提供にあたりうる点に注意が必要です。
大人数のグループチャットに投稿したり、誰でも閲覧できる場所に公開したりすれば、不特定又は多数の者への提供として、より重い罰則の対象となるおそれもあります。購入した動画は、誰にも渡さないようにしてください。
自己判断で削除・移動しない
「証拠を消せば大丈夫」と考えて、急いで盗撮動画を削除したくなるかもしれません。しかし、削除しても購入した事実は消えません。販売サイト側に購入履歴は残りますし、端末から消したデータも解析によって復元されることがあります。
特に、すでに捜査が始まっている段階で削除したり、別の端末やクラウドへ移したりすると、証拠を隠そうとしたと受け取られるおそれがあります。証拠隠滅のおそれがあると判断されれば、逮捕や勾留につながりかねません。一方で、児童ポルノにあたる動画は持ち続けること自体が所持罪の問題となるため、どう扱うかは弁護士に相談してから決めるのが安全です。
自首するかは弁護士と相談して決める
自首とは、犯罪事実が捜査機関に知られる前か、知られていても犯人が誰か分かっていない段階で、自ら罪を申告して処分を求めることです。自首が成立すると、刑が減軽される可能性があります(刑法42条1項)。また、自ら名乗り出たことで逃亡や証拠隠滅のおそれが低いと評価され、逮捕の回避につながることもあります。
ただし、自首は犯罪が成立していることが前提です。自分が見るためだけに購入し、児童ポルノにも違法ダウンロードにもあたらないのであれば、そもそも申告すべき罪がありません。反対に、児童ポルノを所持している場合や他人に提供した場合は、自首が選択肢になります。
また、警察が罪の内容と犯人の両方をつかんだ後に出頭しても、法律上の自首にはあたらず、自首による減軽は受けられません。販売サイトの摘発で購入履歴が警察に渡っている場合は、動画の内容によってはこの段階にあたることもあります。準備が不十分なまま出頭して、そのまま逮捕されるおそれもあります。自分のケースが犯罪にあたるか、自首が成立しうるかは、出頭する前に弁護士に確認しましょう。
盗撮動画の購入・ダウンロードで弁護士に相談するメリット
盗撮動画を購入してしまった段階で弁護士に相談すると、主に次の3つのサポートを受けられます。
犯罪になるか・逮捕の可能性を判断してもらえる
盗撮動画の購入やダウンロードが罪になるかは、被写体の年齢、保存の仕方、他人に渡したかどうかなどによって変わります。とりわけ児童ポルノにあたるかの見極めは難しく、一人で調べていると、かえって不安が募りがちです。
弁護士に経緯を話せば、成立しうる罪や逮捕される可能性、見込まれる刑事処分の重さについて見通しを示してもらえます。犯罪にあたらないと分かれば、必要以上に悩まずに済みます。罪に問われる可能性がある場合も、今の段階でとれる対応を早めに検討できます。警察から連絡が来ている場合は、取調べへの臨み方についても助言を受けられます。
相談の際は、盗撮動画を購入した時期やサイト、保存している端末、他人に送ったことがあるかなどを整理しておくと、より具体的な見通しを得られます。
自首の準備と同行を任せられる
盗撮動画の件で自首すると決めた場合、弁護士は申告する内容の整理や持参する資料の準備を手伝い、警察への出頭に同行します。同行した弁護士が、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを書面などで捜査機関に伝えることで、逮捕の回避につながる可能性があります。
取調べの間も弁護士が警察署で待機するため、困ったときにすぐ相談できる点も心強いでしょう。盗撮事件での自首について詳しくは「盗撮で自首するメリット・デメリット|逮捕回避を弁護士が解説」をご参照ください。
示談や不起訴に向けて動いてもらえる
購入しただけのケースでは、撮影された人と直接の関わりがないため、示談(被害者と話し合い、賠償などによって解決すること)をする場面は限られます。一方、購入した動画を他人に提供していた場合などは、撮影された被害者との示談が、不起訴や処分の軽減につながる事情として考慮される可能性があります。
被害者の連絡先は加害者本人には通常知らされず、被害者が同意した場合に限って弁護士に伝えられるのが一般的です。そのため、示談の交渉は弁護士を通じて行うことになります。示談が難しいケースでも、弁護士は反省の状況や再発防止への取り組みを検察官に伝え、不起訴処分を目指して活動します。
盗撮動画の購入・ダウンロードで逮捕が不安な方は弁護士にご相談ください
盗撮動画は、買ったり保存したりしただけで直ちに処罰されるものではありません。一方で、児童ポルノにあたる動画の所持や、手に入れた盗撮動画を他人に渡す行為は処罰の対象となり、販売サイトの摘発などをきっかけに警察の捜査が及ぶこともあります。
罪に問われるのか、自首すべきか、手元の盗撮動画をどう扱うべきかは、個別の事情によって答えが変わります。自己判断で動く前に弁護士へ相談すれば、見通しを踏まえた対応を選びやすくなります。
「いつ警察が来るのか」と考え続ける毎日は、精神的な負担も大きいものです。すでに警察から連絡が来ている方はもちろん、まだ何も起きていない段階でも、早めに相談することで、とれる手段は広がります。
当事務所は、盗撮動画に関する事件での逮捕の回避を得意としており、豊富な弁護活動の実績があります。依頼者の不利益を最小限に抑えるため弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

