駅で盗撮したらどうなる?罰則や逮捕の可能性・対処法を解説

「駅で盗撮をしてしまったが、このあと逮捕されるのだろうか」「現場では捕まらなかったが、防犯カメラから特定されないか」

そんな不安を抱えて、時間が経つほど焦りが大きくなっている方もいるのではないでしょうか。

駅構内での盗撮行為は撮影罪や迷惑防止条例違反として扱われ、撮影罪が成立する場合は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される可能性があります。たとえ現場で捕まらなかったとしても、駅の防犯カメラや交通系ICカードの履歴から被疑者が特定され、後日自宅に警察が訪れるケースも少なくありません。一方で、早期に自首や示談交渉を進めることで、逮捕を回避し、不起訴処分で前科を防げる可能性も十分に残されています。

この記事では、駅での盗撮事件の解決実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。

  • 駅で盗撮した場合に逮捕される可能性
  • 駅で盗撮した場合に問われる罪と罰則
  • 逮捕・起訴を回避する方法

なお、駅で盗撮をしてしまい逮捕回避に向けて早急に動きたい方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。早期対応が結果を大きく左右します。

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駅で盗撮したら逮捕される?現行犯・後日逮捕のパターン

駅で盗撮が発覚したとき、逮捕の種類は大きく「現行犯逮捕」と「後日逮捕」の2つに分かれます。ただし、駅で盗撮をしてしまったからといって必ず逮捕されるわけではなく、状況によっては在宅事件として捜査が進むこともあります。

駅での盗撮で現行犯逮捕されるケース

駅での盗撮行為で逮捕されるパターンとして多いのは、現行犯逮捕です。現行犯逮捕とは、犯罪行為の最中または直後に、犯罪と犯人が明らかである場合に、誰でも令状なしで逮捕が行える手続きです(刑事訴訟法第212条・第213条)。駅での盗撮は鉄道警察に現行犯逮捕されるケースも多いですが、盗撮されたことに気づいた被害者や、盗撮の目撃者も犯人を現行犯逮捕できます。

ただし、一般人が現行犯逮捕を行った場合、逮捕後は直ちに犯人を検察官または司法警察職員(警察官等)に引き渡さなければならない義務があります(刑事訴訟法第214条)。そのため、駅構内で盗撮が発覚し、犯人が現行犯逮捕された場合、被害者や目撃者、駅員が警察に通報し、駆けつけた警察官が犯人を警察署に連行して、その後の取り調べへと進む流れとなります。

盗撮事件全般における現行犯逮捕と後日逮捕の違いや、現行犯以外での立件が難しいとされる理由については「盗撮は現行犯以外の逮捕は難しい?その理由と逮捕されるケース」で詳しく解説しています。

駅での盗撮で後日逮捕されるケース

駅での盗撮が被害者や目撃者に発覚し、その場から逃げて現行犯逮捕を免れた場合でも、後日逮捕される可能性があります。駅や駅構内の店舗には防犯カメラが多数設置されており、現場で確保できなかった犯人であっても、後日の捜査によって身元が特定されることは少なくありません。

駅での盗撮が後日逮捕につながるまでの流れは、概ね以下のようなステップで進みます。

  1. 被害者や目撃者が警察に被害届・告訴状を提出する
  2. 警察が駅構内・周辺の防犯カメラ映像を収集・解析し、被疑者の行動を追跡する
  3. 交通系ICカード(Suica・PASMO等)の利用履歴から改札通過時刻・利用区間を絞り込む
  4. 駅員や目撃者への聞き込み捜査で人物像を固める
  5. 被疑者が特定され、裁判官が逮捕状を発付する
  6. 自宅等に捜査員が訪れて通常逮捕される

特に駅は、改札・ホーム・階段・エスカレーター・エレベーター・コンコース・トイレ出入口など、動線上のあらゆる地点に防犯カメラ・監視カメラが設置されています。顔の一部を覆い隠していたとしても、服装・体格・持ち物・歩き方などの特徴を手がかりに、現場の駅から乗り換え先・降車駅・最寄り駅までの映像を順に突き合わせることで個人が絞り込まれていくのが現在の捜査の実情です。

また、記名式の交通系ICカードを駅の改札で使用している場合、改札を通過した時刻さえ特定できれば、鉄道会社への照会により氏名まで判明します。無記名式であっても、定期的な利用パターンや券売機でのチャージ時のカメラ映像などから利用者が特定されることがあります。

駅の盗撮で後日逮捕される確率や具体的な証拠については「盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法」をご参照ください。

駅での盗撮でも逮捕されない場合がある

駅で盗撮行為をしてしまったとしても、必ず逮捕されるとは限りません。具体的には、「被害届や告訴が出されない場合」と「逮捕の要件(理由・必要性)を満たさない場合」には、逮捕されず在宅事件として捜査が進められるケースも見られます。

被害届や告訴が出されない場合

駅での盗撮行為は、通学・通勤ラッシュ時などの混雑を利用して行われることが多いです。仮に被害者が盗撮されていることに気づいても、遅刻を避けるためや、犯人と関わりたくないといった理由から、警察に被害届や告訴をしないまま終わるケースも少なくありません。

盗撮に気づいたのが被害者のみであり、被害者が警察に被害申告をしない場合、その盗撮の事実が警察に知られる可能性は低いため、逮捕される可能性も低くなります。

ただし、「撮影罪」や「迷惑防止条例違反」は親告罪ではなく、被害者の告訴がなくても起訴・処罰が可能なため、盗撮行為の目撃者がいた場合、目撃者の証言を基に警察が刑事事件として捜査を進めることができます。もっとも、実際には被害者からの申告がないと警察は捜査を開始することに消極的であることが多いのが現実です。

したがって、現行犯逮捕を除けば、盗撮の被害者が捜査機関に被害申告をしない限り、逮捕される可能性は低いと言えます。とはいえ、盗撮が常習的に行われており、警察にすでに捜査対象とされている場合などは、被害者の申告がなくても警察が捜査を本格化させ、逮捕に至る可能性も十分にある点には注意が必要です。

逮捕の要件(理由・必要性)を満たさない場合

警察が被疑者を逮捕するには、①罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由(逮捕の理由)と、②逃亡または証拠隠滅のおそれがあること(逮捕の必要性)という2つの要件を満たす必要があります(刑事訴訟法第199条、刑事訴訟規則第143条の3参照)。

駅での盗撮の場合、防犯カメラに盗撮の様子が映っていたり、目撃証言がある場合、「逮捕の理由」を満たす可能性が高いです。

ただし、逮捕を行うためには「逮捕の必要性」も求められます。つまり、逮捕の理由があっても、逃亡や証拠隠滅のおそれがないと判断される場合には、逮捕は認められません。逮捕の必要性を判断するためには、次のような事情が考慮されます。

  • 住所不定・無職・家族がいない:住所不定や無職、同居家族がいない場合、身軽で逃亡しやすいと見なされることがあります。
  • 前科の有無:前科がある場合、重い刑を受ける可能性があるため、厳罰を恐れて逃亡するおそれが高いと判断されやすくなります。
  • 事実を否認している:罪を認めていない場合、自分を守るために逃亡や証拠隠滅を行うおそれが高いと判断されやすくなります。

また、駅での盗撮行為が被害者や目撃者に発覚し、盗撮現場から逃走したり、スマートフォンやカメラに保存された盗撮動画や盗撮画像などの盗撮データを消去した場合には、まさに逮捕の必要性が高いと警察に判断されるため、その後、逮捕される可能性も十分にあります。

一方で、これらの事情がない場合には、逮捕の必要性がないと判断され、逮捕されずに在宅事件として捜査を受ける可能性が高くなります。在宅事件の場合、逮捕による身柄拘束がなく、自宅で過ごしながら捜査を受けられます。これにより、精神的な負担が軽減され、職場や家庭への影響も比較的抑えやすくなります。

万が一逮捕された場合の流れや対応方法については「盗撮で逮捕される?逮捕後の流れと勾留を回避する方法を解説」で具体的な対応を紹介しています。

駅で盗撮した場合に問われる罪と罰則

駅構内での盗撮に適用される罪は、撮影した時期によって異なります。2023年7月13日以降の行為であれば性的姿態撮影等処罰法の「撮影罪」、それ以前の行為であれば各都道府県の迷惑防止条例違反が適用されます。

撮影罪に該当する場合

2023年7月13日以降に駅で盗撮をした場合、性的姿態撮影等処罰法に規定される「撮影罪」に該当します。撮影罪の条文は以下のとおりです。

(性的姿態等撮影)
第二条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
一 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
 イ 人の性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
 ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十七条第一項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
2 前項の罪の未遂は、罰する。
出典:e-Gov法令検索

簡単に言えば、正当な理由がないのに、ひそかに、他人の「性的姿態等」を撮影することで撮影罪が成立します。性的姿態等とは、次のようなものを指します。

  • 人の性的な部位(性器、肛門およびこれらの周辺部、臀部、胸部)
  • 人が身に着けている下着で、通常の衣服で覆われており、性的な部位を覆うためのもの
  • わいせつな行為や性交等がされている間における人の姿態

なお、撮影罪には未遂処罰規定も設けられており、実際に盗撮に至らなくても、スマートフォンやカメラを性的姿態等に差し向けた段階で罪に問われる可能性があります。盗撮目的で小型カメラを設置したりした場合も同様です。

具体的に駅での撮影罪に問われる行為としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

  • 駅のエスカレーターや階段で、女性のスカート内にスマートフォンを差し向けて盗撮する行為
  • 駅のトイレ内に小型カメラや隠しカメラを設置する行為
  • 駅のホームや停車中の電車内で、女性の足元にカメラを忍ばせたバッグを置く行為

撮影罪が成立した場合の法定刑は、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金です。

※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。

関連記事:性的姿態等撮影罪(撮影罪)とは?盗撮罪との違いと刑罰を解説

迷惑防止条例違反に該当する場合

撮影罪が施行される前、つまり2023年7月12日以前に発生した盗撮事件については、各都道府県が制定している迷惑防止条例違反の罪に問われます。

例えば東京都の場合、迷惑防止条例に違反して駅構内等で盗撮を行うと、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます(常習的に盗撮行為を行った場合は、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科されます)。

条例の内容は都道府県ごとに細部が異なりますが、駅構内のような公共の場所での盗撮行為が規制対象となっている点は共通しています。2023年7月13日以降の行為であれば撮影罪、それ以前の行為であれば所在地の迷惑防止条例が適用されると整理しておくとよいでしょう。

駅での盗撮で逮捕・起訴を回避する方法

ひとたび逮捕・勾留されれば、検察官が刑事処分(起訴または不起訴)を決定するまで最大23日間も身柄を拘束されます。もし起訴され、有罪判決を受けた場合、罰金刑や執行猶予付き判決が下されたとしても、前科が付いてしまいます。

そこで、駅での盗撮事件において逮捕・起訴を回避し、最終的に不起訴を目指すための対処法を解説します。具体的な対処法として有効なのは、「早期に自首する」ことと「被害者と示談を成立させる」ことの2つです。

早期に自首して逮捕を回避する

駅で盗撮をしてしまった場合、逮捕を回避するためには早期に自首することが有効です。

自首とは、犯人が捜査機関に発覚する前に自ら警察や検察に出頭し、罪を認める行為です。自ら出頭し、捜査に協力的であると判断されれば、逃亡や証拠隠滅のリスクが低いと見なされ、逮捕を避けて在宅での捜査が進む可能性が高まります。自首が成立すれば、裁判で刑が減軽されることもあります(刑法第42条第1項)。

ただし、自首を行う場合は、弁護士の同行を強くおすすめします。弁護士に依頼すれば、自首のタイミングや方法、供述内容について法律的なアドバイスを受けられます。不利な誤解を避け、適切な対応を取るためにも専門家の助言は欠かせません。警察の取り調べにおいても、弁護士が権利を守るために助言し、必要に応じて介入してくれます。弁護士が同行することで、捜査機関とのやり取りがスムーズになり、精神的な負担も軽減されるでしょう。

自首のメリットや具体的な流れについては「盗撮で自首する6つのメリット|流れや弁護士の自首同行を解説」もあわせてご確認ください。

被害者との示談成立で不起訴を目指す

もう一つの有効な対処法が、被害者との示談成立です。

被害者が既に被害届を提出している場合でも、謝罪のうえ示談が成立すれば、被害届を取り下げてもらえるケースもあります。これにより、逮捕を回避できる確率が高まります。

仮に逮捕された後であっても、示談成立の意味は大きく変わりません。盗撮のように被害者がいる犯罪では、検察官の起訴判断において示談の有無が大きく影響するため、示談が成立すれば、不起訴処分を得られる可能性が飛躍的に高まります。不起訴処分となれば、刑事裁判にかけられることなく、前科がつくことも防げます。起訴後の判決においても、示談成立は被告人に有利な情状として考慮されます。

ただし、駅での盗撮事件では、通常、加害者は被害者と面識がなく、連絡先も知りません。加害者が警察に被害者の連絡先を尋ねても、警察が被害者の連絡先を教えることはありません。さらに、盗撮の被害者は加害者に対して恐怖や嫌悪感を抱いていることが多く、加害者本人からの直接の交渉には応じてもらえないのが通常です。しかし、弁護士が介入することで、被害者の了承を得た上で、警察が被害者の連絡先を教えてくれる場合もあります。加えて、弁護士であれば示談交渉に応じても良いという被害者も多いです。

このように、駅での盗撮事件において自首と示談は逮捕を回避するための有力な手段ですが、どちらも適切に進めるためには、盗撮事件に強い弁護士のサポートが不可欠です。

当事務所が取り扱った在宅捜査+示談成立で不起訴となった解決事例については「トイレ盗撮で在宅捜査を受けた男性が示談成立で不起訴になった事例」をご覧ください。

関連記事:盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説

駅での盗撮は早期の対応が鍵となります

駅構内での盗撮は撮影罪に該当し、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金という重い処罰の対象となります。しかも現場で捕まらなかった場合でも、防犯カメラの映像や交通系ICカードの履歴から被疑者が特定され、後日逮捕に至るケースは決して珍しくありません。

一方で、早期に自首して被害者との示談が成立すれば、逮捕を回避して不起訴処分を獲得し、前科を防げる可能性は十分に残されています。ただし、これらを自力で進めるのは現実的ではなく、時間が経つほど選択肢が狭まるため、行動を起こすなら一日でも早いタイミングが結果を大きく左右します。

「いつ自宅に警察が来るかわからず眠れない」「すでに警察から出頭要請が来ている」「家族や職場に知られる前に解決したい」といった状況は、精神的にも大きな負担が続きます。一人で抱え込まず、早い段階で弁護士の力を借りることをおすすめします。

当事務所は、駅での盗撮を含む刑事事件を多数取り扱ってきた実績があり、ご依頼者の不利益を最小限に抑えるため、弁護士が迅速に自首同行・示談交渉に動きます。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご連絡ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

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