
「科料って何?罰金や過料と何が違うの?」「科料でも前科はつくの?」——このような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
科料(読み方:かりょう)とは、1000円以上1万円未満の金銭の納付を命じられる刑罰の一種です。罰金との違いは金額で、罰金は1万円以上です。また、同じ読み方の「過料」は行政上の制裁金であり刑罰ではありません。科料は刑罰である以上、有罪判決が確定すれば前科がつきます。
この記事では、科料の意味や罰金・過料との違い、前科がつくかどうかについて、刑事事件に強い弁護士がわかりやすく解説します。
なお、暴行罪や侮辱罪などで科料が問題となる事件について早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をお気軽にご利用ください。
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科料とは
科料とは「1000円以上1万円未満」の金銭の納付を命じられる刑罰の一種です。
刑罰には科料のほかにも、死刑、拘禁刑、罰金、拘留があります。法律上は、左から右に行くにしたがって軽い刑とされており、科料は拘留の次に位置付けられていますから、科料は刑罰の中で最も軽い刑ということになります。また、刑罰には人の身体の自由を制限する自由刑と財産を制限する財産刑がありますが、死刑、拘禁刑、拘留は自由刑、罰金、科料は財産刑に分類されます。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
刑罰の種類について詳しくは、日本の刑罰の種類は?刑が重い順に一覧表でわかりやすく解説をご覧になってください。
刑法犯の中で科料が規定されているのは以下の犯罪などです。
- 暴行罪(2年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)
- 公然わいせつ罪(6月以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)
- 遺失物横領罪(1年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金若しくは科料)
- 侮辱罪(1年以下の拘禁刑若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)
科料が払えない場合は?
科料が払えない場合は、1日以上30日以下の期間、刑務所や拘置所に収監され、納付が終わるまで併設されている労役場で働く必要があります(刑法第18条2項)。
例えば、9000円の科料で1日当たりの金額が3000円と判決で定められた場合は3日間労役場留置され働かなくてはならないということです。
科料と過料との違い
科料と過料(かりょう)は読み方は同じですが、意味はまったく異なります。
過料は秩序維持のために、違反者に対するペナルティーとして科される制裁金で、刑罰ではありません。
過料には秩序罰としての過料、執行罰としての過料、懲戒罰としての過料の3種類があります。秩序罰としての過料には、転出入届、転居届、出生届、死亡届など、各種届出を期間内に行わなかった場合に科される過料などがあります。懲戒罰としての過料には、路上喫煙禁止場所における違反者に対して科される過料、裁判員裁判における裁判員の虚偽記載や出頭義務違反に対して科される過料などがあります。執行罰の過料は、土砂災害を防止するために制定された砂防法という法律の36条に規定されています。
科料と罰金との違い
前述のとおり、科料も罰金も刑罰の一種である点、財産刑である点では同じです。
一方、納付しなければいけない金額に大きな開きがあります。科料の金額が「1000円以上1万円未満」であることに対して罰金の金額は「1万円以上」です。
罰金額の範囲は法律で規定されています。たとえば、窃盗罪は「10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金」、住居侵入罪は「3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金」です。実際の金額は、裁判官が事件の諸情状を考慮して決めます。
科料でも前科はつく?
結論からいうと、科料でも前科がつく可能性はあります。科料も拘禁刑、罰金などと同様に刑罰の一種だからです。
前科とは|前歴とはどう違う?どんなデメリットがあるの?にも書かれていますが、前科がつくことで、就職の際の履歴書の賞罰欄に前科の記載をする必要が生じる、海外渡航が出来なくなる場合があるなどの不利益を被ることがあります。
もっとも、前科は次の流れでつきます。
- 立件
- 起訴される
- 裁判で有罪認定を受ける
- 不服申立て期間が経過する
- 前科がつく
つまり、そもそも立件されなければ前科はつきませんし、仮に逮捕されたとしても起訴されなければ(つまり、不起訴となれば)前科はつきません。暴行罪や侮辱罪のように科料が規定されている罪は比較的軽微な罪であることが多く、不起訴となることも十分に考えられます。
一方で、起訴されるとほぼ間違いなく、有罪認定を受けてしまいますし、罪が軽微だからといって不起訴が約束されたわけでもありません。そのため、暴行罪や侮辱罪のように被害者の存在する罪について確実に不起訴を獲得するには、起訴される前に被害者と示談交渉し、示談を成立させることが必要です。示談のメリットや流れについては刑事事件で示談するメリットは?示談金相場と流れを徹底解説で詳しく解説しています。
ただ、加害者自ら示談交渉しようとしても、そもそも示談交渉のテーブルについてくれない被害者もいます。また、身柄を拘束されている、被害者の連絡先を知らない、という場合は自分で示談交渉することすらできません。示談交渉をご希望の場合は弁護士に任せた方が確実です。
科料が問題となる事件でお困りの方へ
科料は刑罰の中で最も軽いものですが、それでも刑罰である以上、有罪判決が確定すれば前科がつきます。暴行罪や侮辱罪などで科料が規定されている事件では、起訴される前に被害者との示談を成立させることで、不起訴となり前科を回避できる可能性があります。
「警察から連絡が来ている」「被害届を出されそう」といった状況でお悩みの方もいらっしゃるかと思います。当事務所は刑事事件を専門的に取り扱っており、全国どこからでも無料でご相談いただけます。示談交渉や不起訴獲得に向けた弁護活動について、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

