傷害罪の懲役の目安となる量刑相場は?実刑か執行猶予かの判断基準は?弁護士が解説

傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です(刑法第204条)。有期懲役は原則的に1ヶ月以上20年以下(刑法12条1項)、罰金刑の下限は1万円(刑法15条)ですので、細かく言えば、傷害罪の法定刑は「1ヶ月以上15年以下の懲役または1万円以上50万円以下の罰金」ということになります。

(傷害)
第204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

もっとも、傷害罪の懲役について、

1ヶ月以上15年以下だと幅が広すぎる…傷害罪の懲役刑の目安となる量刑相場が知りたい…

という要望もあると思います。

そこでのこの記事では、暴行・傷害事件に強い弁護士がこの要望を満たす情報を解説していきます。

記事を最後まで読むことで、傷害事件の懲役刑の目安となる量刑相場や量刑を決める判断基準がわかるようになります

≫暴行罪と傷害罪の違いは?どこから成立する?構成要件や罰則を弁護士が徹底解説

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傷害罪の懲役の目安となる量刑相場は?

令和3年度版の犯罪白書「犯罪者の処遇」の統計データ(司法統計年報及び最高裁判所事務総局の資料に基づく)よると、傷害事件で実刑になる割合はおよそ3割、全部執行猶予がおよそ6割、罰金等がおよそ1割です。

そして、傷害事件のほとんどの判決が6月以上~3年以下の懲役刑に集中していますので、これを量刑相場の目安と考えて良いでしょう

通常第一審における傷害事件での実刑・全部執行猶予・罰金等の人数と割合
実刑755人約29%
全部執行猶予1481人約57%
罰金等324人約13%
合計2583人
通常第一審における傷害事件の懲役刑の科刑状況
懲役期間実刑全部執行猶予
10年を超え15年以下1人
7年を超え10年以下10人
5年を超え7年以下18人
3年を超え5年以下67人
2年以上3年以下160人457人
1年以上2年未満256人767人
6月以上1年未満216人251人
6月未満25人6人

(令和3年度版犯罪白書に基づいて作成)

傷害罪の懲役刑の量刑を判断する基準は?

傷害罪の場合、正式起訴(公開の法廷での裁判を求めるための起訴)されると懲役刑を求刑されるのが一般的です。そして、裁判官が、懲役刑の長さはどのくらいにするか、懲役実刑にするか執行猶予にするかを決める(この決める作業を「量刑」といいます)にあたっては、主に以下の事情を総合的に考慮して個別に判断されます。

  • 犯行の動機
  • 暴行の態様(武器使用の有無、回数、共犯か単独かなど)
  • 計画性の有無(計画的か偶発的かなど)
  • 怪我の程度(加療期間の長さ、後遺症の有無など)
  • 被害者との関係性
  • 被害者の性別・年齢
  • 被害者の処罰感情
  • 被害弁償・示談成立の有無
  • 粗暴歴(前科・前科)の有無
  • 被害者の落ち度

    懲役の長さを決めるにあたっては、これらの事情の内、特に、暴行の態様、怪我の程度、被害弁償・示談成立の有無が重要視されます

    たとえば、暴行によって被害者に後遺症を負わせてしまった、加療期間が半年を超える怪我を負わせてしまった、など、怪我の程度が重たい場合は懲役が長くなる可能性が高くなります。一方、怪我の程度が多少重たくても、被害者にも落ち度があった、被害者との示談が成立した、というように、加害者にとって有利な事情が認められる場合は懲役が短くなる可能性もあります。

    また、懲役実刑か執行猶予かを決めるにあたっても、前述の諸事情を総合的に勘案して決められます。

    この点、傷害罪が初犯の場合、前科をもっている場合に比べて執行猶予になる可能性は高いといえます。また、前科をもっている場合でも、前科が傷害罪ではない場合(異種前科の場合)や、前回の前科から相当期間経過している場合は執行猶予となる可能性があります。その他の諸事情と実刑・執行猶予との関係は以下のとおりです。

    諸事情実刑執行猶予
    暴行の態様悪質軽微
    計画性の有無 計画的 偶発的
    怪我の程度重症  軽症
    示談成立の有無 なし あり

    傷害罪の懲役の量刑を軽くするには示談が重要

    傷害罪で逮捕される前に被害者と示談を成立させ、被害届を出さない旨の約束を取り付けることができれば、そもそも事件が警察に発覚しませんので逮捕されることもありません

    また、逮捕された後でも、被害者と示談を成立させ、それを警察・検察に伝えることで、早期釈放や不起訴処分になる可能性も高まります。示談が成立したことで被害者の加害者に対する処罰感情が低下したと考えられるためです。

    もし公判請求(起訴)されて刑事裁判にかけられたとしても、示談が成立した事実は量刑を決めるうえで裁判官が考慮しますので、懲役刑を科される場合でも刑期を軽減されたり、執行猶予判決に繋がることが期待できます

    もっとも、傷害事件の被害者からすれば、暴行を加えて怪我をさせられた加害者と顔を合わせたくない、話もしたくないという方がほとんどです。また、そもそも、被害者の連絡先等がわからなければ示談の申し入れすらできません。

    この点、弁護士であれば示談交渉に応じてくれる被害者も多く、また、連絡先等が分からない場合でも、弁護士が検察官を通じて被害者と連絡をとってもらい、示談交渉のテーブルについてもらうことも可能です。

    弊所では、傷害事件の被害者との示談交渉による不起訴処分の獲得、懲役実刑の回避の実績があります。親身誠実に、弁護士が依頼者を全力で守ります。全国対応で24時間弁護士無料相談を受け付けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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