
「メンズエステの誓約書にサインしてしまったけど、本当に100万円も払わなきゃいけないのだろうか…」「対応を間違えたら逮捕されるのでは…」
メンズエステでのトラブル後、このような不安を抱えてご相談に来られる方は少なくありません。
この記事では、当事務所に実際に寄せられた相談事例をもとに、メンズエステトラブルに強い弁護士が次の点について解説していきます。
※プライバシー保護のため、一部内容を調整・改変しています。
- 誓約書に記載された罰金や違約金の支払義務はあるのか
- 支払いを拒否するとどうなるのか
- 誓約書に違反して高額な金銭を請求された事例
この記事を読むことで、違約金の妥当性を見極める視点や、刑事事件を回避するための適切な対応を知ることができます。
不当な高額請求や逮捕のリスクを避けるためには、早期に弁護士へ相談することが重要です。全国どこからでもご相談可能ですので、お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
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目次
【相談内容】メンズエステの誓約書にサインしたら払わなくてはならない?
私は、30代会社員の男です。先日、初めてメンズエステを利用しました。
施術中、私はどうしても我慢できない衝動に駆られてしまい、セラピストの方の体に触れたうえ、抱きついたり、キスをしたりといった行為に及んでしまいました。今思い返せば、大変軽率な行動だったと深く反省しています。
私は、サービスを受ける前に、店舗の方からいくつかの注意事項が書かれた誓約書にサインをしていました。
その中には、「セラピストの体に触った場合は、違約金として100万円を支払います」という明確な記載がありました。当時の私は、深く考えずにサインをしてしまっていました。
店側からは、その場で「誓約書にサインされていますので、100万円をお支払いいただきます」と強く要求されてしまいました。
私は動揺してしまい、「弁護士に相談して改めて連絡します」とだけ伝え、その日は何とか解放してもらいました。
しかし、帰宅して冷静に考えると、本当に100万円という高額な金額を支払う法的な義務があるのでしょうか?
【弁護士の回答】メンズエステの誓約書記載の金銭の支払義務について
メンズエステ店を利用する際に、利用規約や誓約書にサインを求められることがあります。そして、誓約書に記載された禁止事項にお客が違反した場合、注意や出禁で済むこともありますが、誓約書に記載された罰金や違約金の名目で金銭の支払いを要求されるケースも少なくありません。
お客側がこのような請求に対して、法的に支払い義務を負うのか、以下で解説していきます。
誓約書に書かれた罰金・違約金の支払い義務はあるのか
誓約書に「罰金」や「違約金」と書かれていた場合でも、表現にかかわらず、その法的な有効性が問題となります。
そもそも「罰金」とは、刑法に規定されている刑罰の一種であり、罰金を科すことができるのは刑罰権を行使することができる「国家だけ」です。したがって、一私人であるメンズエステ店がお客に対して「罰金」を科すことなどはできません。
これに対して、「違約金」は、契約上の義務を履行しなかった場合に支払うことが合意される金銭であり、民法上有効と認められる可能性があります。
単に「100万円支払います」という記載だった場合も、店が「規約違反に対する懲罰」という趣旨で顧客に金銭の支払いを要求している場合には、違約金と同様であると考えられます。
そして、ご相談者のケースでは、「セラピストの体に触った」という行為に対して100万円という金額が設定されています。
一般的に考えて、軽微な接触行為に対して100万円という違約金は、社会通念上高額すぎると判断される可能性があります。このように、違約金の金額があまりにも高額である場合や、行為の程度と見合わない場合は、合意は公序良俗に反し無効となる可能性があります。
誓約書とは無関係にお客は損害賠償義務を負う
誓約書に金銭の支払いに関する記載がない場合であっても、セラピストに対するわいせつ行為は「不法行為」に該当するため、損害賠償責任が生じる可能性があります。
「不法行為」とは、故意または過失によって他人の権利や利益を侵害する行為を指します。
セラピストに対する不適切な接触や抱きつき、キスといった行為は、セラピストの性的自由や人格権を侵害するものであり、精神的な苦痛を与えるものです。
そのため、被害を受けたセラピストは、お客に対して慰謝料などの損害賠償を請求することができます。
なお、損害賠償額は、具体的な行為の内容、被害の程度、セラピストの精神的苦痛などを考慮して決定されます。
誓約書に記載された金額がそのまま損害賠償額となるわけではありません。
支払いを拒否するとどうなってしまうのか
メンズエステ店からの支払いを拒否してしまうと、刑事事件に発展する可能性があります。
今回のケースでは、セラピストに対してわいせつな行為をしているため、民事上の賠償責任の他に、不同意わいせつ罪として警察に被害届を提出される可能性も否定できません。
また、もしあなたがセラピストに対して本番を強要するなど、さらに悪質な行為に及んでいた場合は、より重い不同意性交等罪に問われる可能性もあります。
逮捕されてしまうと、たとえその後に不起訴処分となったとしても、警察による捜査や身柄拘束が長期間に及ぶ可能性があり、その事実が家族や会社に知られてしまうリスクがあります。
メンズエステトラブルの対処法は?警察から電話があったら?弁護士が解説
メンズエステの誓約書に違反して高額な金銭を請求された事例
実際に当事務所にご相談いただいた解決事例をご紹介します。
不同意わいせつで高額な違約金を請求された事例
30代の会社員Bさんは、利用したメンズエステの施術中に、セラピストの意に反して体を触るなどのわいせつな行為をしてしまいました。
サービスを受ける前にBさんは、「セラピストへのわいせつ行為があった場合は150万円の違約金を支払う」という内容の誓約書にサインをしていました。
店側から行為を咎められたBさんは、誓約書どおりに150万円を支払うよう求められました。Bさんは高額な請求に困惑し、当事務所の弁護士に相談しました。
弁護士はまず、店側に対して誓約書に記載された違約金が法的に有効とは言い難いことを説明し、交渉を開始しました。同時に、セラピスト個人とも交渉を行い、Bさんが自身の行為を深く反省していること、二度とこのような行為を繰り返さないことを伝えました。
その結果、店側に対する支払いはなく、セラピストに対しては慰謝料30万円を支払うことで示談が成立しました。当初の請求から大幅に減額され、刑事告訴も見送られるという解決に至りました。
バッグに仕込んだ小型カメラによる盗撮で逮捕された事例
40代の会社員Cさんは、利用したメンズエステにおいて、事前にバッグに小型カメラを仕込み、施術中のセラピストの下着が映るような場所にバッグを置いて盗撮行為を行いました。数日後、店舗側がCさんの不審な行動に気づき、警察に相談。警察の捜査によりCさんの犯行が発覚し、Cさんは逮捕されてしまいました。
Cさんは、逮捕後すぐに当事務所の弁護士に依頼されました。
弁護士はまず、Cさんと面会し、事件の経緯や状況を詳しく聴取しました。Cさんは、衝動的な犯行であり、深く反省している様子でした。
弁護士は、被害者であるセラピストと面談したところ、Cさんの謝罪の意向を伝え、30万円の解決金を支払うことで示談が成立しました。
被害者との示談が成立したことで、Cさんは起訴されることなく、不起訴処分となり、早期に社会復帰を果たすことができました。逮捕という重大な事態に陥ってしまいましたが、弁護士が迅速に対応し、被害者との示談を成立させたことで、刑事責任を免れることができました。
メンズエステの誓約書をもとに金銭請求されたら弁護士に相談
メンズエステ店に誓約書に基づく違約金(名目が罰金であっても同様です)を支払ったとしても、後日、セラピスト個人から、精神的苦痛に対する慰謝料といった名目で改めて金銭請求を受けるケースも存在します。
悪質な店舗の場合には、一度違約金を支払わせた後も、「担当の女の子が辞めてしまった」などといった理由をつけて、さらに追加の金銭を要求してくることもあります。
また、金銭的な問題を解決したとしても、セラピスト個人との間で適切な示談を成立させなければ、逮捕や起訴に至る可能性があります。
このような事態を回避するためにも、弁護士に依頼して示談を成立させる必要があります。
弁護士に依頼することで、セラピストや店舗との交渉を全て一任することができます。また、弁護士は、法的な知識と交渉力を用いて、被害届の提出をしないことや、これ以上の金銭請求を行わないことなどを盛り込んだ、法的に不備のない示談書を作成することができます。
もし店舗側から不当な高額請求を受けている場合でも、弁護士が介入することで、適正な金額まで減額交渉を行うことが期待できます。
弁護士が代理人として対応することで、店舗側から自宅や職場に連絡してくるような違法な取り立てを受ける心配もなくなり、平穏な日常生活を取り戻すことができるでしょう。
メンズエステで金銭請求されたら当事務所にご相談を
「家族や職場に知られたくない」――そんな方こそ、まずはご相談ください。
メンズエステを利用した際の本番行為や盗撮、セラピストへの接触行為などを理由に、高額な違約金を請求されてしまうケースは決して珍しくありません。
誓約書にサインしてしまったことで「払うしかない」と思い込み、誰にも相談できずに抱え込んでしまう方も少なくありません。
しかし、当事務所は風俗トラブル・メンズエステトラブルの解決を最も得意とする法律事務所です。
穏便かつ内密な解決を第一に考え、家族や職場に知られずに解決へ導くことを最重要視しています。
2014年から2025年5月時点までの風俗トラブル・メンズエステトラブルの解決実績は800件以上(事務所全体および代表の実績を含む)。当事務所の介入後に逮捕された方は0名(※逮捕後にご相談された方を除く)という確かな実績があります。
24時間365日、全国どこからでも無料でご相談が可能です。
親身・誠実に、弁護士が依頼者を全力で守りますので、メンズエステに関するトラブルでお悩みの方は、どうか一人で抱え込まず、お早めにご相談ください。
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