
「盗撮がバレたら、自分はどうなってしまうのか」「あの場は何事もなく済んだけれど、後から警察が来るのではないか」。そんな不安が頭から離れない方もいるのではないでしょうか。
盗撮は、現行犯で捕まらなかったとしても、防犯カメラの映像や目撃証言をきっかけに後日逮捕されることがあります。逮捕されれば、起訴・不起訴が決まるまでに最長23日間身体を拘束される可能性があり、有罪になれば前科がつき、職場や学校に発覚すれば解雇や退学につながるおそれもあります。
もっとも、バレた後の対応しだいで、逮捕や起訴を避けられる可能性は残っています。
この記事では、盗撮事件の解決実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。
- 盗撮がその場や後日にバレる理由
- バレたら逮捕されるのか、その後どうなるのか
- 撮影罪の刑罰や前科・解雇などのリスク
- 逮捕や起訴を避けるためにしてはいけないこと・すべきこと
お読みいただくことで、いま何をすべきかを判断できるはずです。なお、盗撮の件でお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っており、早期対応が結果を左右します。
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盗撮がバレる理由
盗撮がバレる場面と聞くと、その場で取り押さえられる「現行犯逮捕」を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし実際には、ある日突然、警察官が逮捕状を持って自宅などを訪れる「後日逮捕(通常逮捕)」に至るケースもあります。
後日逮捕は捜査を経て行われるため、事件から1か月以上あとになることもあります。盗撮(撮影罪)の公訴時効(起訴できる期限)は3年で、その間は逮捕・起訴される可能性が残ります。後日逮捕される可能性や時期は「盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法」をご参照ください。
犯行中の発覚と現行犯逮捕
盗撮は、犯行の最中にバレて、その場で現行犯逮捕されるケースが少なくありません。撮影するときの不自然な動きや周囲をうかがう様子は、電車内や駅のエスカレーターなど人が近くにいる場所では特に人目につきます。気づいた被害者本人だけでなく、居合わせた第三者に取り押さえられることもあります。
現行犯逮捕は逮捕状がなくても行うことができ、警察官に限らず一般の人(私人)でも逮捕が可能です。
目撃証言
その場で捕まらなくても、被害者や居合わせた人の目撃証言から後日逮捕に至ることもあります。同じ場所で盗撮を繰り返していると、目撃情報が重なって人物が絞り込まれ、バレやすくなります。
トイレや更衣室などに隠しカメラを仕掛ける盗撮でも、施設に出入りする姿を管理者や利用者に見られれば、人物の特定につながります。
防犯カメラによる特定
人に目撃されていなくても、防犯カメラの映像から盗撮の犯人が特定されることもあります。駅や商業施設、公衆トイレなど、防犯カメラは至る所に設置されており、盗撮の瞬間や現場を立ち去る様子が記録されていることも珍しくありません。
撮影の瞬間が映っていなくても、事件の前後に現場付近にいたことが映像から分かれば、捜査の手がかりになります。近年は防犯カメラの性能が上がり、顔や服装、持ち物まで鮮明に記録されていることがあります。
その他証拠物による犯人特定
目撃者や防犯カメラの映像がなくても、さまざまな証拠物が犯人特定の手がかりになります。たとえば、駅構内での盗撮なら交通系ICカードの改札通過記録から、設置型の盗撮なら現場に残された隠しカメラやその中の映像から、人物が割り出される可能性があります。
また、職務質問や別の事件の捜査でスマートフォン(スマホ)などから盗撮データが見つかり、余罪として過去の盗撮が発覚するケースもあります。撮影した画像や動画をSNSなどに投稿し、そこからバレることも考えられます。
盗撮がバレたらどうなる?逮捕・在宅事件それぞれの流れ
盗撮がバレた後の刑事手続きは、逮捕されるかどうかで大きく変わります。分かれ目は、逃亡や証拠隠滅のおそれの有無です。逮捕された場合と、逮捕されずに捜査が進む在宅事件の場合に分けて見ていきましょう。
逮捕された場合の流れ
盗撮で逮捕された場合、次の流れで刑事手続きが進みます。
①逮捕・勾留による身体拘束を受ける
逮捕されると警察署で取り調べを受け、48時間以内に事件が検察官へ送られます(送致)。検察官は、送致から24時間以内、かつ逮捕から72時間以内に、裁判官へ勾留(引き続き身体を拘束すること)を請求するかどうかを判断します。
勾留が認められると原則10日間、延長されれば最長20日間の身体拘束が続きます。逮捕から数えると、起訴・不起訴の判断までに最長23日間に及ぶ可能性があります。
②検察官が起訴・不起訴の判断をする
勾留期間中に、検察官は起訴するか不起訴にするかを判断します。不起訴になれば刑事裁判は開かれず、刑罰を受けることも前科がつくこともありません。
そのため、刑罰を避けるには、不起訴処分の獲得を目指すことがポイントになります。盗撮事件で不起訴になる可能性や具体的な方法は「盗撮の不起訴率は?獲得するためにすべき5つのことを弁護士が解説」で解説しています。
③刑事裁判を受ける
盗撮事件では、起訴されても、本人に異議がなければ、公開の裁判を開かずに書面の審理だけで罰金を科す略式手続で終わることがあります。正式に起訴されれば、公開の法廷で審理が行われます。勾留されていた場合は、保釈が認められない限り、その後も身体拘束が続きます。
起訴された事件の有罪率は99.9%ともいわれ、無罪を得るのは容易ではありません。ただし、執行猶予がつけばすぐに刑務所に入る必要はなく、正式裁判になった場合は執行猶予の獲得に向けた弁護活動が重要になります。
逮捕後の手続きの詳細は「盗撮で逮捕される?逮捕後の流れと勾留を回避する方法を解説」をご覧ください。
逮捕されなかった場合の流れ
盗撮がバレたからといって、必ず逮捕されるとは限りません。
逮捕状は、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由があっても、明らかに逮捕の必要がないと認められるときは発付されません(刑事訴訟法第199条2項)。罪を認めている、住居や仕事が定まっているといった事情があれば、在宅事件として扱われることもあります。
在宅事件では、日常生活を送りながら、警察や検察からの呼び出しに応じて取り調べを受けます。ただし、その後に起訴されて有罪となれば前科がつくことに変わりはありません。逮捕されなかった場合も、不起訴に向けた対応が欠かせません。
在宅事件のまま検察官へ送られる「書類送検」後の流れは「盗撮で書類送検された後の手続きの流れを弁護士が解説」をご確認ください。
刑罰や前科・解雇など、盗撮が発覚した後のリスク
盗撮がバレると、刑事罰を受けるおそれがあるだけでなく、家族や職場、学校にまで影響が及ぶことがあります。主なリスクは、①撮影罪などの刑罰と前科、②家族や職場への発覚と実名報道、③解雇や退学処分の3つです。
①撮影罪などの刑罰を科され、前科がつく可能性がある
2023年7月13日以降、人の性的な部位や身に着けている下着、性行為中の姿などを、正当な理由なくひそかに撮影する行為は、撮影罪(性的姿態等撮影罪)として処罰の対象になりました。ひそかな撮影に限らず、相手が拒めない状態を利用した撮影なども対象です。刑罰は、拘禁刑3年以下、または罰金300万円以下です。
※2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の「懲役」と「禁錮」は「拘禁刑」に一本化されました。2025年5月31日以前の行為は「懲役3年以下」となります。
撮影罪にあたらない態様の撮影は、各都道府県の迷惑防止条例違反として処罰されることがあります(罰則は都道府県ごとに異なります)。
カメラを設置しただけでも、撮影罪の未遂や、都道府県によっては迷惑防止条例違反に問われる可能性があります。盗撮目的でトイレや更衣室などに立ち入れば、建造物侵入罪(刑法第130条)にも問われることがあります。トイレでの盗撮は「トイレ盗撮がバレたらどうなる?逮捕のリスクと対処法を解説」で詳しく解説しています。
盗撮に適用される罪名は「盗撮はどこからが犯罪?該当する5つの罪名と刑罰を解説」で確認できます。
初犯であっても、罰金刑や執行猶予がついた判決で有罪となれば前科がつきます。前科があると、次のような不利益が生じる可能性があります。
- 拘禁刑の実刑を受けた場合、その執行を終えてから5年以内に再び罪を犯し、有期拘禁刑に処せられるときは、より重い刑を科される可能性がある(刑法第56条・第57条の再犯加重)
- 公務員や一部の資格・職業では、失職や免許・登録の制限につながる可能性がある
- 就職や転職の際、履歴書の賞罰欄で前科を隠すと経歴詐称にあたる可能性がある
②家族や職場に知られ、実名報道されるおそれもある
逮捕されると一定期間身体を拘束され、外部と自由に連絡を取れなくなります。会社や学校を休まざるを得ず、家族にも事情を隠しきれなくなるため、盗撮したことが周囲にバレやすくなります。
事件の内容や本人の職業によっては、実名で報道されることもあります。
一度報道されるとインターネット上に記録が残り、その後の生活に長く影響するおそれがあります。報道の基準や回避の方法は「盗撮で実名報道される?基準・タイミングと回避法を弁護士が解説」で紹介しています。
③会社の解雇や学校の退学処分を受ける可能性がある
会社員の場合、盗撮が勤務先にバレると、懲戒解雇などの処分を受けるおそれがあります。捜査機関から勤務先へ積極的に連絡することは通常ありませんが、上で述べたとおり、身体拘束や報道をきっかけに勤務先に知られることがあります。
多くの会社は、就業規則で「犯罪行為を行ったとき」「刑に処せられたとき」などを懲戒事由として定めています。一方で、不起訴となれば「刑に処せられたとき」にはあたらないため、この事由による懲戒解雇であれば、処分の有効性を争える余地があります。もっとも、会社の規定や行為の内容しだいでは、不起訴でも懲戒処分を受けることがあります。
職場での盗撮が発覚した場合の処分は「職場で盗撮が会社に発覚したらどうなる?解雇を回避するには」も参考にしてください。
学生の場合は、学則にもとづいて停学や退学の処分を受ける可能性があります。逮捕されて通学できない期間が続けば、単位の取得にも響きかねません。退学となれば最終学歴が変わり、その後の就職にも影響が及ぶおそれがあります。
盗撮がバレた後にやってはいけないこと
盗撮がバレた後、何とか逮捕を免れようとして、かえって自分を不利な状況に追い込む行動をとってしまう方がいます。特に次の4つは避けてください。
- ①盗撮現場から逃走する
- ②盗撮データを削除する
- ③虚偽の否認をする
- ④被害者と直接交渉する
①盗撮現場から逃走する
盗撮がバレて声をかけられたり、腕をつかまれたりしても、現場から逃げるのは避けてください。
「逃げ切れば大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、逃走したという事実は、逃亡のおそれを示す事情として後日の逮捕につながりえます。反省していないと受け取られ、その後の処分で不利に扱われる可能性もあります。気づかれたときは、その場を離れずに、駆けつけた警察官に身元を明らかにして落ち着いて対応したほうが、身体拘束を避けられる可能性が高まります。
逃げようとして被害者や目撃者ともみ合いになったり、カメラやスマートフォンを奪い合ったりして相手に暴行を加えれば、盗撮とは別に暴行罪や傷害罪に問われ、事件がより重く扱われるおそれもあります。
②盗撮データを削除する
ほかの盗撮までバレるのを恐れて、スマートフォンやカメラに保存した盗撮データを消したくなるかもしれませんが、これも避けるべき行動です。
盗撮の証拠を消そうとする行為は、証拠隠滅のおそれがあるとして、逮捕の必要性を裏づける事情になり、在宅で済んだかもしれない事件でも逮捕につながりかねません。削除したことが分かれば、処分が重くなることもあります。スマートフォンを初期化したり、カメラやメモリーカードなどの記録媒体を捨てたりする行為も同じです。
また、削除したデータでも捜査の過程で復元される可能性があり、完全に隠し通すことは難しいでしょう。データには手を付けず、端末の扱いや提出を求められたときの対応は弁護士の指示を受けてください。
③虚偽の否認をする
任意の事情聴取や逮捕後の取り調べで、事実と違う否認をするのも避けてください。警察は、防犯カメラの記録や目撃者の話など、盗撮の証拠をある程度集めたうえで取り調べに臨んでいることがあります。そのため、不合理な否認を続けると、逮捕されたり身体拘束が長引いたりする原因になりかねません。
もっとも、捜査機関が把握していない盗撮の余罪まで、自分から洗いざらい話す必要はありません。取り調べの前に弁護士と供述方針を決めておけば、話す範囲を自分で管理できます。
④被害者と直接交渉する
その場で被害者などから慰謝料や示談金を求められても、応じないようにしてください。当事者同士で交渉すると、相場を大きく超える金額を求められたり、「会社にばらす」などと脅されたりするおそれがあります。
盗撮の現場では、盗撮をネタに金銭を脅し取る「盗撮ハンター」の被害も起きています。手口や対処法は「盗撮ハンターに脅迫・恐喝されたら?示談金を払う前の対処法」で紹介しています。
後日、被害者に自分から連絡を取ろうとするのも控えましょう。被害者を怖がらせるだけでなく、口裏合わせを疑われるおそれもあります。
逮捕・起訴を避けるための正しい対処法
盗撮がバレたとき、あるいはバレるのではないかと不安なときにとるべき対処法は、主に自首と示談の2つです。犯人として特定される前は自首が、特定された後は示談が中心になります。
弁護士が早期に動いて逮捕を回避できた例として「マッチングアプリでの盗撮で警察介入も逮捕を回避した事例」もあわせてご覧ください。
①警察に自首する
自首とは、捜査機関に犯人が判明する前に自ら犯行を申告することをいいます。盗撮の被害届が出ていても、犯人が特定されていなければ自首にあたりえますが、特定された後の出頭は、法律上の自首にはあたりません。自首が認められれば、刑が減軽される可能性があります(刑法第42条1項)。自ら出頭した経緯が考慮され、逮捕や起訴が見送られることもあります。
ただし、自首したからといって逮捕されない保証はありません。自首すべきかどうかは、弁護士に相談して決めるようにしてください。弁護士が同行して出頭すれば、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを捜査機関に伝えやすくなります。
自首の流れやメリット・デメリットについては「盗撮で自首するメリット・デメリット|逮捕回避を弁護士が解説」で詳しく紹介しています。
②被害者と示談する
逮捕や起訴を避けるうえで重要なのが、被害者との示談です。示談とは、加害者が謝罪して示談金を支払い、被害者の許しを得るなどして、当事者間の話し合いで解決することをいいます。
示談が成立し、被害届を取り下げてもらえれば、逮捕や起訴を回避できる可能性が高まります。反対に、示談ができなければ被害者の処罰感情が残り、起訴を避けにくくなります。示談金の相場や示談しない場合の見通しは「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」をご参照ください。
示談交渉では、示談金の金額だけでなく、被害届の取り下げや、宥恕(許す意思)を示す文言を盛り込めるかどうかも話し合いの重要な要素になります。
盗撮事件では加害者が被害者の連絡先を知らないことも多く、示談交渉は弁護士を通じて進めるのが一般的です。
弁護士に依頼する流れや費用は「盗撮事件に強い弁護士による刑事弁護のポイント」で解説しています。
盗撮がバレたら早めに弁護士へご相談ください
盗撮は、その場では発覚しなくても、防犯カメラや目撃者の証言によって、後からバレることがあります。勤務先や学校に知られれば解雇や退学、起訴されて有罪となれば前科がつき、影響が長く残りかねないため、発覚後の早い段階でどう動くかが重要です。
弁護士に依頼すれば、自首すべきかどうかの判断や警察への同行、被害者との示談交渉、検察官に不起訴を求める意見書の提出など、ご自身だけでは難しい対応を任せることができます。逮捕された場合も、早期の釈放に向けて動くことが可能です。
「いつ警察が来るのか」と不安を抱えたまま過ごすのは、精神的にも大きな負担です。すでに警察から連絡が来ている方はもちろん、まだ発覚していないものの心当たりがある方も、できるだけ早くご相談ください。
当事務所は盗撮事件の弁護を数多く手がけ、示談による不起訴や自首同行による逮捕の回避を実現してきました。依頼者の不利益を最小限に抑えるため弁護士が迅速に動き、全力を尽くします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

