
「コンビニのトイレに仕掛けた盗撮用のカメラがなくなっていた。通報されて逮捕されるのでは」と不安を抱えていませんか。防犯カメラなどから特定され、後日逮捕される可能性はありますが、早い段階で自首や示談に動けば、逮捕や前科を避けられる道は残されています。
よく寄せられるご相談事例を題材に、盗撮事件を数多く扱ってきた弁護士が次の点を解説します。
- カメラを設置した場合に問われる罪と刑罰
- 防犯カメラなどから特定され後日逮捕される可能性
- 逮捕や前科を避けるための自首・示談
お読みいただくことで、いま何を優先すべきかを判断できます。
なお、お困りの方は、お読みいただいた後に当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。
コンビニのトイレで盗撮事件を起こしました【相談内容】
※本記事の相談内容は、よくあるご相談をもとにした設例です。
先日、私はいつも利用している近所のコンビニの女子トイレで盗撮しようと考え、ネット通販で購入した小型カメラをその店舗のトイレ便器内に設置しました。設置後数時間が経過し、カメラを回収しに行ったところ、カメラはすでに撤去されていました。
その後、コンビニのレジ内で店長と店員が不審そうに話をしている様子を見かけました。おそらく、客がカメラに気づいて店員に伝えたか、店員が掃除中に見つけて撤去したのだと思います。すでにバレて警察に通報されているのではないかと、とても怖くなりました。
また、大変恥ずかしい話ですが、このコンビニでは以前にも、雑誌コーナーで立ち読みをしたり、陳列棚の商品を選んだりしている女子高生のスカート内をスマホで盗撮したことが何度かあります。これらの盗撮データは、その後、スマホから削除しています。
私には家族もおり、実名報道されたら家族にも迷惑がかかります。また、職場に知られたら、会社員の私は職を失ってしまうのではないかという不安があります。もしこの件で店側が警察に通報した場合、私は逮捕されるのでしょうか。また、警察に捕まった場合、どのような罪に問われるのでしょうか。加えて、これまでの行為についても刑事責任を問われるのでしょうか。
コンビニでの盗撮で問われる罪
コンビニのトイレにカメラを設置して盗撮した場合には、2023年(令和5年)7月13日に施行された性的姿態撮影等処罰法の撮影罪に問われることになります。
撮影罪とは、正当な理由がないのに他人の「性的姿態等」をひそかに撮影する犯罪です。「性的姿態等」には、性器、肛門、その周辺部、臀部、胸部といった性的な部位や、通常は衣服で覆われている下着姿が含まれます。
コンビニのトイレで用を足している姿を盗撮する行為はこれにあたり、撮影罪が成立すれば、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となります。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
撮影罪は未遂も処罰されるため(性的姿態撮影等処罰法2条2項)、撮影される前にカメラが見つかった場合でも、未遂罪に問われる可能性があります。
なお、2023年7月13日より前の盗撮には撮影罪は適用されず、各都道府県の迷惑防止条例違反や軽犯罪法違反が問題になります(公訴時効が原則として成立しています)。また、盗撮目的でトイレに立ち入った行為は建造物侵入罪に、被写体が児童(18歳未満の者)であれば児童ポルノ製造罪に問われる可能性もあります。詳しくは「盗撮はどこからが犯罪?該当する5つの罪名と刑罰を解説」をご参照ください。
コンビニトイレ盗撮で後日逮捕はされる?
今回のようなコンビニでの盗撮事件では、警察によって後日逮捕される可能性があります。
警察は、コンビニの店内やトイレ前、駐車場、周辺の店舗や民家の防犯カメラ(監視カメラ)の映像をたどるリレー捜査を行います。コンビニの防犯カメラに顔がはっきり映っていれば、そこから特定される可能性は高いといえます。車で来店していれば、ナンバーから身元が割り出されることもあります。
さらに、小型カメラに映った顔やカメラに残った指紋、コンビニで使ったクレジットカードやキャッシュレス決済の情報から身元が判明することもあります。詳しくは「盗撮で後日逮捕される可能性は?逮捕されやすいケースと対処法」で解説しています。
逮捕された場合はスマートフォンが押収され、消去した盗撮データが復元されて余罪が発覚することも考えられます。余罪について被害届が出ていなければ立件されない可能性が高いものの、今回の事件の刑事処分や量刑が重くなるおそれがあります。余罪捜査については「盗撮の余罪はどこまで捜査される?立件されにくい理由と対処法」にまとめています。
逮捕や前科の回避策は?弁護士に依頼してできること
コンビニでの盗撮事件でも、逮捕を回避できれば、報道されたり会社に知られたりするリスクを抑えられます。実名報道されるケースや回避方法は「盗撮で実名報道される?基準・タイミングと回避法を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
逮捕を回避するためには、自首や示談が有効です。自首すれば「逃亡や証拠隠滅の恐れがない」と判断され、逮捕を避けられることがあります。弁護士が同行して出頭すれば、在宅のまま捜査を進めるよう働きかけることもできます。ただし、自首が成立するのは、犯人が誰であるかが捜査機関に発覚する前に限られます(刑法42条1項)。事件が通報されていても、犯人が特定される前であれば自首は成立しますが、警察が犯人を割り出した後に出頭しても、自首としては扱われません。
示談とは、被害者に謝罪と賠償をして許しを得る合意のことです。もっとも、カメラが撮影前に見つかった場合や撮影された人を特定できない場合など、示談ができないことがあります。その場合でも、カメラを仕掛けられた店舗側(オーナーや責任者)に謝罪と賠償を申し入れる方法があります。本人からの申し入れには応じてもらえないこともあるため、弁護士を通して進めるのが望ましいでしょう。示談金の相場や流れは「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」をご参照ください。
自首や示談、店舗への謝罪や賠償といった犯罪後の事情は、検察官が起訴するかどうかを判断する際に考慮されます(刑事訴訟法248条)。示談がまとまれば不起訴処分となる可能性が高まり、不起訴であれば前科はつきません。示談ができない場合でも、こうした事情を積み重ねることが前科を避ける道につながります。一方、略式手続で罰金刑となった場合は、罰金でも前科が残ります。依頼の流れや弁護士費用の目安は「盗撮事件に強い弁護士による刑事弁護のポイント」で紹介しています。
コンビニのトイレでの盗撮事件でお悩みの方は弁護士にご相談ください
コンビニのトイレでの盗撮は、カメラが撤去されていても撮影罪(未遂を含む)に問われることがあり、後日逮捕されるおそれもあります。
もっとも、特定される前に弁護士とともに出頭し、示談を進めれば、逮捕されずに解決できる可能性が高まります。「店員にバレて通報されたかもしれない」と不安を抱えている方は、一人で悩まず、できるだけ早くご相談ください。
当事務所は盗撮事件の示談交渉や逮捕回避の実績が豊富で、全国どこからでも無料相談をご利用いただけます。まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

