不動産投資詐欺に遭ったら弁護士に相談|対処法と費用を解説

「不動産投資詐欺に遭ったのではないか」「払ってしまったお金は戻ってくるのか」。契約したあとで話の違いに気づき、そう考えている方からのご相談は少なくありません。

詐欺と断定できない段階でも、契約の解消や返金を求める道は残っています。業者が伝えるべきリスクを伏せていたこと自体が、争う足がかりになるからです。

ただ、時間が経つほど証拠は散逸し、業者の資力も失われていきます。動き出す時期が結果を左右します。

この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が、次の点について解説します。

  • 自分で取り戻すことはできるのか
  • 被害に気づいたらまずすべきこと
  • 返金・契約解消につながる法的手段
  • 弁護士に依頼した場合の進み方と費用

お読みいただくことで、ご自身のケースにまだ打てる手が残っているか、そして今日から何をすべきかを整理できます。

なお、不動産投資詐欺の被害についてお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。

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不動産投資詐欺は自分で取り戻せるのか

結論から申し上げると、不動産投資詐欺の被害をご自身だけで解決まで運ぶのは、かなり難しいのが実情です。相手は不動産投資を仕事にしている事業者で、こちらは初めての取引だからです。

業者との直接交渉が通りにくい理由

不動産投資詐欺は、一見すると適法な売買契約の形をとって行われます。契約書も重要事項説明書も揃っているため、「書面にサインした以上どうにもならない」と言われると反論しづらくなります。

だまされた悔しさから直接詰め寄りたくなりますが、感情的なやり取りのなかで不用意な発言をすると、かえって相手に有利な言質を与えかねません。

事業者を相手にする以上、こちらも代理人を立てて対等な立場に立つのが安全です。

「投資は自己責任」と言われても諦めなくてよい

業者から「投資にリスクはつきものだ」と言われて引き下がってしまう方は少なくありません。

たしかに投資に損失の可能性はつきものですが、そのリスクがどういう中身なのかは、業者の側が具体的に伝えなければなりません。

修繕積立金の値上がり、空室、家賃の下落、金利の上昇。これらを伏せたまま契約させていたのなら、説明が足りなかったこと自体を理由に損害の賠償を求められます。説明の内容によっては、契約そのものの取消しを主張できる場合もあります。

つまり争点は「損をしたかどうか」ではなく「何を説明されなかったか」です。弁護士はこの一点を軸に主張を組み立てます。

まずは弁護士の無料相談で、ご自身のケースに争える筋があるかを確かめてみてください。

不動産投資詐欺の被害に気づいたらまずすべきこと

「話が違う」と感じた段階での対処法を3つ挙げます。この3点にどれだけ早く手を打てるかが、その後の回収の見込みを左右します。

詐欺や違法な勧誘に当てはまるか確認する

まず、契約前に受けた説明を思い出してください。次のような点に心当たりがあれば、違法な勧誘として争える可能性があります。

  • 「必ず儲かる」「将来必ず値上がりする」と断言された
  • 節税になると勧められたが、毎月の持ち出しが止まらない
  • 家賃保証があると言われたのに、保証額を一方的に下げられた
  • 修繕積立金の値上がりや空室の可能性を説明されなかった
  • 住宅ローンで投資用の物件を買うよう持ちかけられた
  • その場で決めるよう迫られ、考える時間をもらえなかった

投資用マンションの強引な勧誘については、国土交通省も「投資用マンションについての悪質な勧誘電話等にご注意ください」で注意を呼びかけています。

ただし、住宅ローンに関する項目は扱いが違います。住宅ローンを投資用物件に使うと、残債の一括返済を求められることがあります。ご自身も責任を問われる側になり得るため、金融機関に自分から連絡する前に弁護士へご相談ください。

契約書とやり取りの証拠を保全する

不動産投資詐欺の返金や契約解消を主張するうえで、証拠は最も重要な武器になります。売買契約書、重要事項説明書、収支シミュレーション、業者とのメールやLINE、振込明細、担当者の名刺。手元にあるものをまとめて保管してください。

口頭で言われた勧誘文句も、日付とあわせてメモに残してください。後の「言った・言わない」の争いで効いてきます。

なお、録音が残っていなくても諦める必要はありません。渡された収支シミュレーションに空室や修繕費の記載がなければ、それ自体が説明の欠落を推認させる材料になります。

家族と事実関係を突き合わせる

被害額が大きいほど、恥ずかしさや自責の念から一人で抱え込みがちです。しかし打ち明けることには実務上の意味もあります。

物件が家族名義だったり、家族が連帯保証人になっていたりすれば、その家族も当事者です。同居のご家族が、同じ業者から勧誘の電話を受けていることもあります。

分かる範囲で家族と突き合わせておくと、弁護士が全体像をつかむのが早くなります。確認が済んでいなくても、相談を先に入れて構いません。

不動産投資詐欺の返金・契約解消につながる法的手段

狙える結果によって、使う制度が変わります。実務では期限の短いものから順に検討し、使えないものを外して残りを組み合わせます。この振り分けが、受任した弁護士の最初の仕事です。

クーリングオフで契約を解除する

クーリングオフとは、一定の期間内であれば理由を問わず契約を解除できる制度です。宅建業者が自ら売主となる売買で、事務所等以外の場所(喫茶店やホテルのロビーが典型です)で買受けの申込みをした場合に使えます(宅地建物取引業法37条の2第1項)。

期限は書面で告げられた日から8日以内ですが、告知がなければ8日のカウントは始まりません。契約から年単位で経っていても解除できる場合があります。効力は書面を発した時点で生じるため(同条2項)、8日目の投函でも間に合います。

ただし、物件の引渡しを受け、かつ代金を全額支払い終えた後は解除できません(同条1項2号)。また、どの場所が「事務所等」に当たるかは細かく決まっています。ご自身のケースで使えるかどうかは、契約書と申込みの経緯を見て弁護士が判定します。

詐欺・消費者契約法を理由に契約を取り消す

クーリングオフが使えなくても、だまされて契約したのなら民法96条の詐欺取消しを、重要な事項について事実と異なる説明や将来の利回りの断定があったのなら消費者契約法4条による取消しを主張できます。

期限に幅があるのがこの手段の特徴です。消費者契約法の取消権は追認できる時(だまされたと気づいた時)から1年・契約時から5年で消えますが、民法の詐欺取消しは追認できる時から5年・契約の時から20年です(民法126条)。1年を過ぎていても、民法での取消しが残っている場合があります。

どの取消しをどこまで使えるかは、事案ごとに分かれます。法人名義や事業規模での購入では消費者契約法を使えないことがあるため、弁護士が複数の根拠を並行して検討します。

説明義務違反を理由に損害賠償を請求する

取消しが難しい場合や、取り消しても手数料・利息が戻りきらない場合は、不法行為に基づく損害賠償を請求します(民法709条)。裁判例では、投資経験のない相手に高額な物件の購入を勧誘した業者に、空室・家賃滞納・価格下落・金利上昇のリスクを説明すべき義務が認められています。

期限は損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年です(民法724条)。3年の起算点は契約日ではなく、損害の発生を現実に認識した時と解されています。

なお、認められる額は事案ごとに振れます。受け取った家賃の扱いが争点になるほか、投資判断の落ち度で4割減額した裁判例もあります(民法722条2項)。「ローンはなくなりますか」というご質問には、残債がゼロになると断言はできませんが、業者に物件を買い戻させて残債を基準に解決した例があります、とお答えしています。

不動産投資詐欺の被害回復で弁護士が行うこと

弁護士が実際に何をするのかを、交渉と訴訟の2つの局面に分けて整理します。

複数の法的根拠を組み合わせて交渉する

弁護士が代理人に就任すれば、内容証明郵便による請求から示談条件の詰めまで、業者との対応を一括して任せられます。だました相手と直接やり取りする負担から解放されるだけでも意味があります。

業者の側にも、交渉に応じる理由があるとされています。紛争が表面化すると取引先の金融機関との関係に影響しかねず、買い戻しに応じても再販すれば損失は限定的だからです。この計算を実際に働かせるのが、訴訟に進む現実味です。

交渉が決裂したら支払督促や民事訴訟に進む

話し合いで解決しない場合、弁護士は裁判所の手続きに移ります。相手が争ってこないと見込めるなら支払督促という簡易な方法もありますし、争いが予想されるなら民事訴訟を提起します。

悪質性が高い事案では、詐欺罪(刑法246条)を念頭に置いた刑事告訴が返金交渉を後押しすることもあります。告訴状の作成と証拠の整理を弁護士が担うことで、受理につながりやすくなります。

警察が動きにくい理由と対処は「詐欺で警察が動かない4つの理由|民事不介入と動いてもらう方法」で解説しています。

不動産投資詐欺でお困りの方は、弁護士による全国対応の無料相談をご利用ください。

弁護士に依頼する前に確認しておきたいこと

実際に依頼するかを決める前に、相談の時期・費用・依頼先の3点を押さえておいてください。

相談は「おかしい」と感じた時点が最も有利

弁護士への相談は、早いほど選べる手段が多く残ります。クーリングオフは告知から8日、消費者契約法の取消しは1年と5年、民法の取消しは5年と20年、損害賠償は3年と20年。

起算点が手段ごとに違うため、自己判断は困難です。「毎月の返済が重い」と感じた段階では、すでにいくつかの期限が動き出していると考えてください。

ご相談は、被害かどうか確信が持てない段階でも構いません。どの制度がまだ生きているかは、契約書と経緯を見れば弁護士が短時間で切り分けられます。

弁護士費用の目安と費用倒れの防ぎ方

返金交渉を弁護士に依頼した場合の費用は、相談料・着手金・成功報酬で構成されるのが一般的です。

詐欺被害の分野では初回相談を無料とする事務所が多く、着手金は10万〜40万円程度、成功報酬は回収額の5〜30%程度が一つの目安になります。着手金無料や成功報酬型を設けている事務所もあります。

弁護士は相手方の資力や証拠の強さから回収の見通しを示せますので、費用倒れになりそうかどうかは依頼前に判断できます。

どんな弁護士に依頼すべきか

医師に専門分野があるように、弁護士にも取扱分野の得意不得意があります。不動産投資の被害回復では宅地建物取引業法・民法・消費者契約法を使い分けるため、この分野の解決実績がある弁護士を選んでください。

避けたほうがよいのは、見通しを尋ねても曖昧な答えしか返ってこない事務所、費用の内訳を明示しない事務所です。

初回相談の場で、見通しと料金体系の両方を必ず尋ねてください。返金を保証すると言い切る相手にも注意が必要です。

なお、報酬を得て交渉を代理できるのは、原則として弁護士に限られます(弁護士法72条)。「被害回復を代行する」とうたう民間業者に依頼してはいけません。返金交渉を任せる相手は弁護士だと考えてください。調査で被害金を取り戻せるとうたう探偵事務所などの民間業者についても、「探偵詐欺で払った費用は取り戻せる?手口と返金を求める方法」で注意点を解説しています。

弁護士費用の相場のほか、弁護士以外の相談窓口の選び方や、投資詐欺全般を弁護士に依頼した場合の返金までの流れについては、次の記事もあわせてご覧ください。

投資用マンション被害の解決事例

当事務所の弁護士が実際に解決した、マンション投資をはじめとする不動産投資詐欺・トラブルの事例をご紹介します。

手付解除を違法に拒否された事例

ご相談者は、業者から勧誘されて投資用不動産を購入したものの、独自に調査したところ、説明されていたような優良物件ではないことが判明しました。そこで手付金を放棄して契約を解除しようとしましたが、業者は「手付金の放棄だけでは解除できない」として高額な違約金を要求。手付解除ができる期間も経過してしまったため、弁護士に相談されました。弁護士は代理人として、依頼者の適法な手付解除を業者が違法に妨害したと主張し、粘り強い交渉の結果、業者に手付解除を認めさせ、それ以上の違約金を求めさせない内容で解決しました。

業者への買戻しを実現した事例

ご相談者は、「節税効果が高い」「新築だから今しか買えない」などと勧誘され、高額な投資用マンションを購入しましたが、ローンの支払いによる損失が続いていました。代理人弁護士が販売業者に対して勧誘行為の違法性を主張し、粘り強く交渉した結果、ローン残高から諸経費を差し引いた金額でマンションを買い戻させることに成功。依頼者は毎月のローン負担から解放され、家計を再設計して前に進めるようになりました。

業者の説明義務違反が認められた事例

この事案では、投資用マンションの購入にあたってサブリース契約が結ばれ、当初は家賃収入を得られていましたが、更新時に大幅な賃料引き下げがなされ、依頼者は不動産を売却して高額な売却損を被りました。代理人弁護士が業者側の説明義務違反を主張して損害賠償を求める裁判を提起したところ、裁判所は、業者が投資不動産のリスクについて説明義務に違反した結果として損害を生じさせたと認定し、損害賠償請求を認める判断を下しました。

当事務所が取り扱った他の投資詐欺の返金事例は「SNS投資詐欺で騙し取られた200万円を全額返金させた事例」でもご紹介しています。

不動産投資でだまされたかもしれない方は弁護士にご相談ください

契約の解消や返金は、クーリングオフ・取消しの主張・損害賠償請求を事案に合わせて組み合わせることで実現に近づきます。どれを選べるかは、契約書と勧誘の経緯を見なければ判断できません。

弁護士が代理人に就けば、業者との交渉を丸ごと任せられます。相手に訴訟の現実味が伝わることで、当事者同士では動かなかった話が動くこともあります。

すでにローンの返済が始まっている、業者と連絡が取れない、家族にはまだ話せていない。そうした状況でも、弁護士から見れば打てる手が残っていることは珍しくありません。

当事務所は、不動産投資詐欺をめぐる返金交渉に取り組んできました。「自分のケースでも取り戻せるのか」「いまからでも間に合うのか」という段階のご相談にも、経験豊富な弁護士が親身にお答えします。費用の見通しもあわせてお伝えしますので、依頼するかどうかはそれからご判断ください。

相談は全国対応・無料で承っております。まずはお気軽にお問い合わせください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

投資詐欺 情報商材詐欺 占い・霊感商法 サクラサイト詐欺 不動産投資詐欺 返金交渉
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」「取り込み詐欺の法的処置」等
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