スピリチュアル詐欺の5つの手口と胡散臭い商法に騙された被害事例

「ヒーリング」という言葉が市民権を得るようになって久しいですが、エネルギーワークやトリートメントなどのスピリチュアルなものが普及するに従い、悪質なスピリチュアル詐欺も横行し始めました。

スピリチュアル詐欺の特徴は、依存させて繰り返しお金を騙し取ること。霊感商法と似ていますが、霊感商法のように「これを買わないと一年以内に死ぬ」というような脅しや不安を食い物にするのではなく、むしろその逆で「これを買うことで幸せになる」といった希望をちらつかせるのが手法となっています。

もちろん世間には、誠意をもってこれらの仕事をしている人も少なくありません。しかし、ちゃんとしたヒーラーやセラピストと胡散臭い詐欺師を見分けられなければ、スピリチュアル詐欺の被害に遭いかねません。

今回は、スピリチュアル詐欺の被害事例や手口、対処法について解説します。

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典型的なスピリチュアル詐欺の被害事例

1.スピリチュアルジプシーとなり、300万円を散財

A子さんは30代の専業主婦。念願のマイホームを手に入れ、子供にも恵まれて幸せな生活を送っています。肩こりがひどいことをママ友に相談したところ、腕のいいセラピストさんが自宅でサロンをやっているから行かないかと誘われました。

深く考えずに友人に連れられてセラピストのもとに訪れたA子さん。そこで見たのは、広くて日当たりのいい高級住宅の一室で自宅サロンをしているセラピストの姿でした。聞けば、もともとはA子さんと同じ普通の専業主婦だったそうです。

肩こりのこともそこそこに、「自分もこんな風にキラキラ輝きたい」「自宅で仕事をして稼ぎたい」と思うようになったA子さん。セラピストの女性にそのことを打ち明けると、「じゃあ私が成功するきっかけになったセミナーに招待して上げる」と言われました。

そうして言われるまま、3時間30万円という高額のセミナーに参加したA子さん。しかし結果が出るはずもなく、それからは目ぼしいスピリチュアルセミナーに片っ端から参加し、使ったお金は総額300万円を超えました。

2.波動を上げるためのスピリチュアルグッズを次々購入

20代前半のB美さんは、暇があればスマホでネットサーフィンをしています。たまたま見つけたブログに、スピリチュアルのことがたくさん書かれているものがありました。読み応えがあるので毎日更新を楽しみにしているうち、そのブログは天使が見えるというヒーラーが運営していることがわかりました。

そのブログによると、実は誰でも天使につながることができていて、波動が高ければ体感することができるとのこと。興味を持ったB美さんは、どうにかして天使を見られるようになりたいと思うようになり、そのブログで紹介されている「波動が上がるパワーストーン」「波動が上がるオイル」を次々購入

今も、新しいグッズがでないかと毎日ブログの更新を楽しみにしています。

3.もっと豊かになるための高額セミナーに参加、100万円を支払う

Cさんはバツイチ。子供はまだ未成年で、自分でたくさんのお金を稼いで子供を養いたいと思っています。そのため、なにかサービスを見つけて起業したいと考えています。

起業するためのセミナーや勉強会に通っていたところ、SNSのタイムラインで「スピリチュアルを活用してもっと豊かになれる」とというお茶会の様子が流れてきました。気になって見てみると、お茶会の金額は1,000円で安いよう。

それに、お茶会も素敵なサロン風のカフェや高級ホテルのラウンジで行われていて高級感たっぷり、なによりみんな眩しいくらいの笑顔です。Cさんは「ここに参加すれば人脈が広がって、起業に役立つかも」と思い、早速参加して見ました。

お茶会を主催している女性はカリスマブロガーと呼ばれる人で、話を聞いてみると、スピリチュアルなことに目覚めてから年商が一桁上がったそう。

「まずはお金を出さなければ、豊かさは手に入らない」というその人の言葉を信じ、「豊かになれるスピリチュアルセミナー」に100万円を払いました。

「スピリチュアル」という言葉の響きは、どことなくキラキラしていて、特に女性には魅力的に映るもの。霊感商法のようなある種の暗さがないのであまり危機感なくスピリチュアルに触れる女性が増えています

中には、スピリチュアルに頼れば人生が改善する、なんとかなると思ってスピリチュアルにどんどんはまってしまう人も少なくありません。こういった依存心の強い人を狙って、スピリチュアル詐欺被害が横行しているのです。

スピリチュアル詐欺の手口とは

多くの詐欺に手口があるように、スピリチュアル詐欺にも典型的な手口があります。スピリチュアル詐欺の特徴の一つが被害者が自発的にその商品やサービスを利用していること。その場でうまく言いくるめられたり、長時間どこかに監禁されたりといった手法ではありません。

どんな手口が使われているのか、詳しく見ていきましょう。また、スピリチュアル詐欺によく使われる「言葉」についてもピックアップしていますので、心当たりがある人は注意してみてください。

①「簡単に豊かさを手にいれる」

この言葉を発信している人が全て詐欺師だというわけではもちろんありません。確かにお金に対する価値観は変わってきており、「努力して耐え抜いてお金は稼ぐもの」という考えかたから、「好きなことを仕事にして稼ぐことは難しくない」というふうにシフトしてきていることは否定できません。

しかし、古今東西「簡単に稼げる」「何もしないで稼げる」という文句は詐欺の常套句スピリチュアル詐欺でも例外ではありません。よく使われるのが、ここにもあげた「簡単に豊かさを手に入れることができる」という文句です。

よくよく掘り下げていくと、「簡単に豊かさを手に入れる方法を知るために、この高額セミナーに出ましょう」とか、「この商品を買って波動を上げましょう」といった隠れたメッセージが続いているのです。

このような甘い言葉を見たら、その人が何か高額の商品を販売しようとしていないかなどを慎重に判断しましょう。

②「お金は使わないと入ってこない」

こちらもスピリチュアル界隈でよく耳にする常套句になりました。確かに間違ってはいないかもしれません。しかし、スピリチュアル詐欺の場合は「お金は使わないと入ってこないから、まず私たちにお金を払いなさい」ということを正当化するために使われます。

「お金は使わないと入ってこないんですよ、このセミナーを受講した人の多くが、セミナー後に月収が数倍になっています。だからこのセミナーを受講するためにお金を使えば、数倍になって返ってきます」というような、根拠も何もないことを平気で言います。

③前世を癒すことでもっと幸せが手にはいる

前世があるかないかについては、だれも証明することができません。前世があると思われるエピソードは世の中にたくさん転がってはいますが、だからと言って、自分にどんな前世があったのかがわかるかどうかとは全く別の話。

しかし、スピリチュアル詐欺はこの前世も利用します。誰も証明できない前世を「見ることができる」と主張しても、それが本当か嘘かこそ誰にも証明できませんよね

そこにつけいって、「あなたは前世でたくさん人を殺しました。その罪を少しでも軽くするために、この石をお守りに持つ必要があります」などと言って、高額の商品を買わせようとするのです。

④「本当はもっと高次元の人なのに、カルマが邪魔している」

この「カルマ」というのも、スピリチュアル詐欺師がよく使う言葉の一つです。

これに「あなたは本当は天使に近い生まれで〜」「ライトワーカーで〜」などといってその人の自尊心をくすぐり、カルマさえなければもっとレベルの高い暮らしができる、と誘導し、カルマを解消するためにこれを買いなさい、このセミナーにでなさい、このセッションを受けなさいといって高額のお金を払わせようとします。

⑤カリスマがトップにいるピラミッド制になっている

多くの悪質なスピリチュアル詐欺は個人ではなく団体で動いています。一つの巨大なコミュニティになっていることも珍しくありません。そのトップには、カリスマとも言えるスピリチュアルな人物が君臨しており、いわばその「信者」たちが、新たなカモを見つけるために日々活動をしているのです。

スピリチュアル詐欺の対処法

警察に被害届を出す

警察に詐欺の被害届を提出し、もし受理されれば、詐欺師を逮捕してくれる可能性もあります。

そうなれば相手は起訴されないため、或いは刑期を軽くするために示談交渉をしてくるでしょう。示談金という形で被害金を取り戻せる可能性はあります。

ただし、霊感商法などと比べ、スピリチュアル詐欺が犯罪になりにくいという問題があります。スピリチュアルなヒーラーやセラピストなどが、霊感商法のように被害者を監禁したり、暴行したりといったことはほとんどありません。

被害の実態としては、高額のセミナーに参加したが内容が薄く、効果がなかった・スピリチュアルグッズを購入したが、偽物だった、というような詐欺的な被害が多いのですが、それがスピリチュアル的に本物だったかどうかというのは証明が非常に困難です

そのため、「信じて買った人にも非がある」というふうになりがちで、なかなか被害が明るみに出てこないうえ、犯罪としても成立しにくいのです。その結果、被害届を受理すらしてくれないこともありますので、あくまでも”ダメ元”と割り切って警察に相談に行くほうが良いかもしれません。

参考:生活の安全に関する不安や悩みは警察相談専用電話 #9110へご相談ください

消費者センターに相談

ただ、目に見えないなんらかの効果を期待して参加したセミナーや、購入した商品に関して、泣き寝入りするしかないかというとそうではありません。こういったトラブルの相談先としてまず真っ先に思い浮かぶのが消費者センターですが、消費者センターにもスピリチュアルに関連する被害相談は多く寄せられています。

まずは、被害に関して消費者センターに電話をしてみるといいでしょう。同じスピリチュアル団体からの被害報告が数多く寄せられていれば、被害者で集まって集団訴訟を起こすなどの手段も考えられますし、たくさんの被害を出している団体に対して消費者センターが交渉などの働きかけをしてくれることも少なくありません。

参考:全国の消費生活センター等_国民生活センター

返金を強く求めるなら法律事務所に相談

かなり悪質なスピリチュアル団体から、高額の被害に遭ってしまったり、被害者が多く、集団訴訟も辞さないという流れになったり、ということもあります。

また、自分が受けた被害について返金を求めることができるのかといったことについては、ケースによって可能性の有無も変わってくるので、具体的な状況を専門家に説明して判断を仰ぐのが近道です。

まずは法律事務所の無料相談を利用して被害の状況について説明し、返金してもらうことは可能かなどを法律家と考えるという方法も、解決に向けて有効な方法です。

悩んだ時は専門家に相談を

スピリチュアルにはまる人の特徴として、「トラブルをスピリチュアルが解決してくれる」と考えるところがあります。たとえば、「道でつまづいたのは波動が悪かったせい」「前世のカルマさえ解消できればこの病気がなおる」などの考え方は、いきすぎるととても危険です。

「病は気から」という言葉もある通り、精神的なコンディションは体調にも影響するのかもしれません。しかし、なんでもかんでもスピリチュアルに頼れば解決するというのはやはり間違いです。「波動さえ上げておけば自動的にお金が入ってくる」というような考え方も同じです。

このような依存体質の人をスピリチュアル詐欺師は狙ってきます。自分の人生は自分がコントロールする、と決めることで、その後の生き方も変わってくるのではないでしょうか。もしもすでに被害に遭っていて悩んでいるのであれば、弁護士法人若井綜合法律事務所までお気軽にご相談ください。

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