
「パパ活の相手からお金を返せと言われたけれど、本当に返さなければいけないのか」と、不安を抱えてこのページを開いた方もいるのではないでしょうか。
受け取ったお金がデートの報酬やプレゼント、性行為の対価であれば、相手に返せと言われても原則として返す必要はありません。ただし、借りたお金や、嘘をついて受け取ったお金、「返します」と答えてしまったお金は、返す義務が生じることがあります。
別れ話をきっかけに「全部返せ」「裁判を起こす」と迫られ、どう返事をすればよいか迷っている方もいるでしょう。
この記事では、パパ活の金銭トラブルに強い弁護士が、次の点について解説します。
- パパ活でもらったお金を返す義務はあるか
- 返す義務が生じるのはどんなときか
- 「お金を返せ」と迫られたときの対処法
- 脅しやつきまといを受けたときの相談先
お読みいただくことで、手元のお金を返すべきかどうかを見分け、相手にどう返事をすればよいかを判断できます。
なお、相手から返金を迫られてお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。
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女性弁護士も在籍しています代表弁護士 若井 亮・弁護士 鳴海 裕子ほか、計10名が在籍
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パパ活で返せと言われたお金に返済義務はあるか
返済義務の有無は、そのお金がどのような約束のもとで渡されたかによって分かれます。報酬や贈り物として受け取ったお金なら原則として返す必要はなく、貸し借りや作り話が絡む場合などには返す義務が生じることがあります。ケースごとに見ていきます。
- ①デートの報酬として受け取ったお金は返さなくてよい
- ②プレゼントやお小遣いとしてもらったお金も返さなくてよい
- ③性行為の対価として受け取ったお金も原則として返さなくてよい
- ④借りたお金は返す義務がある
- ⑤だまし取ったお金は返す義務が生じる
- ⑥「返します」と答えてしまうと返す義務が生じることがある
①デートの報酬として受け取ったお金は返さなくてよい
パパ活でデートや食事に対して受け取るお手当は、都度でも月ごとでも、会って過ごしたことへの見返りです。このやり取りは、デートをするという負担の付いた贈与(負担付贈与・民法553条)や、報酬の約束がある準委任契約(頼まれた用事を引き受ける契約・民法648条・656条)にあたると考えられます。約束どおりデートや食事をした以上、受け取ったお手当は返さなくてかまいません。
ただし、お手当を先にもらいながら当日にデートを断った場合や、約束より大幅に早く帰った場合などは、受け取った金額の一部または全部を返すよう求められる可能性があります。
②プレゼントやお小遣いとしてもらったお金も返さなくてよい
バッグやアクセサリーなどのプレゼント、お小遣い、家賃や学費の援助として受け取ったお金は、贈与(民法549条)にあたります。契約書などの書面がない贈与は取りやめる(解除する)ことができますが、すでに渡し終えた分は解除できません(民法550条)。つまり、受け取り済みのお金や品物を返す義務はないということです。
お金やプレゼントの返還を求められたときの考え方は、パパ活以外も含めて「あげたものを返せと言われたら法律的に返す義務はある?」で整理しています。
③性行為の対価として受け取ったお金も原則として返さなくてよい
肉体関係を持つ見返りにお金を払うという約束は、公序良俗(社会の一般的な道徳や秩序)に反するため無効になります(民法90条)。このような不法な原因のために渡したお金は「不法原因給付」と呼ばれ、渡した側からは取り戻せないとされています(民法708条)。そのため、相手の男性からお金を返せと言われても、その請求には原則として法的な根拠がありません。
約束してお金を受け取った後で気が変わり、応じなかった場合も、原則として同じです。ただし、初めから応じるつもりがないのにお金だけ受け取った場合は、だまし取ったと評価され、詐欺罪に問われるおそれがあります。この場合に返す義務まで負うかは、民法708条の原則とだました点のどちらを重く見るかで分かれます(病気や借金などの嘘でお金を出させた場合は、⑤のとおり返す義務が生じます)。
また、脅してお金を払わせれば犯罪となり、逮捕されることもあります。どのような行為が罪に問われるのかは「パパ活は犯罪?罪になるケースとトラブル対処法を弁護士が解説」をご覧ください。
④借りたお金は返す義務がある
「あとで返す」という約束で受け取ったお金なら、返せと言われたときに応じる義務があります。お金の貸し借り(消費貸借契約)が成り立っているためです(民法587条)。借用書を作っていなくても口約束だけで成立し、「少しだけ貸して」「来月には返すね」といったLINEやメールのやり取りが、借りた証拠として扱われることもあります。また、肉体関係があったからといって、借りたお金を返す義務がなくなるわけではありません。
反対に、もらったつもりのお金を、相手が後になって「貸しただけだ」と言い出すこともあります。その場合、貸したことを証拠で示さなければならないのは相手の側です。
⑤だまし取ったお金は返す義務が生じる
病気や借金などの嘘をついてお金を出させた場合、相手はだまされたことを理由に援助の約束を取り消すことができ(民法96条1項)、取り消されれば受け取ったお金を返す義務が生じます。お金を受け取った時点で初めからだますつもりだったときは、詐欺罪(刑法246条1項・10年以下の拘禁刑)に問われるおそれもあります。
たとえば、次のような場合は詐欺にあたるおそれがあります。
- 店を開くつもりがないのに、開業資金が足りないと言って援助を受けた
- 家族は元気なのに「母の手術代が必要」と偽ってお金を受け取った
- ありもしない借金に困っていると訴え、返済分を肩代わりしてもらった
一方で、受け取った時点では本当のことを話していて、その後に事情が変わっただけなら、詐欺罪にはあたりません。また、嘘があれば必ず詐欺になるわけではなく、その嘘がなくても援助していたといえる場合は、嘘と受け渡しの結びつき(因果関係)がないため、詐欺罪にはあたらず、援助の約束を取り消すこともできないと考えられます。
先にお金だけ受け取って会わずに連絡を絶った場合に詐欺罪となるかは「パパ活で先払いのお金をもらって逃げると詐欺罪で逮捕?弁護士が解説」で取り上げています。
⑥「返します」と答えてしまうと返す義務が生じることがある
相手にお金を返せと言われた途端に怖くなり、その場で「返します」と答えたり、LINEで返金を約束したりすると、お金を払うという合意が成立したとみなされることがあります。一部だけでも返金したり、借用書や念書にサインしたりすると、返す義務を認めたものと受け取られかねません。
もっとも、「払わないと家族や職場に知らせる」「写真をネットに流す」などと脅されて約束したのであれば強迫として、「裁判になれば必ず負ける」「払わなければ逮捕される」といった事実と違う説明を信じて約束したのであれば詐欺として、民法96条1項によりその約束を取り消せる可能性があります。脅されたり、だまされたりして借用書を書かされた場合も同じです。
そのため、お金を払う前に、約束を取り消せるかどうかを弁護士に確認してください。
ここまでの①〜⑥を図にまとめると、次のとおりです。
パパ活で「お金を返せ」と迫られた場合の対処法
パパ活の相手にお金を返せと言われたときは、返す義務があるかどうかと、相手から脅しを受けているかどうかで、とるべき行動が変わります。主な対処法は次の3つです。
- ①返済義務がなければ支払いに応じない
- ②脅迫やストーカー行為を受けたら警察に相談する
- ③返済義務があるなら弁護士を通して支払い方を決める
①返済義務がなければ支払いに応じない
返金の要求は、関係を終わらせたいと伝えたときなど、相手が感情的になった場面で持ち出されることがあります。受け取ったお金がデートの報酬・贈り物・性行為の対価なら、原則として返す義務のないお金なので、支払いに応じる必要はありません。
そのうえで、その場で「返します」と答えたり、念書や借用書にサインしたりせず、相手から届いたLINEやメッセージは消さずに残しておきましょう。返事に迷うときは無理に返信せず、弁護士に相談してから対応を決めるのが安全です。
「裁判を起こす」と言われても、返す義務がないお金について支払いを命じられる可能性は低いといえます。ただし、実際に裁判所から書類が届いたときは、放置すると相手の言い分どおりの判決が出るおそれがあるため、すぐに弁護士に相談してください。
②脅迫やストーカー行為を受けたら警察に相談する
「払わないなら家まで行く」「パパ活のことを学校や勤め先に知らせる」「裸の写真をネットに流す」などと、お金を返せと言われたうえで脅されているなら、相手の言動は脅迫罪(刑法222条1項)や恐喝未遂罪、実際にお金を払わせれば恐喝罪(同法249条1項)にあたる可能性があります。放っておくと、相手の行動がさらに激しくなるおそれがあります。
自宅や勤務先、学校を相手に知られている場合は、待ち伏せやつきまといに発展しかねません。好意や別れの恨みからこうした行為をされれば、ストーカー規制法の対象となり、警察からの警告や、公安委員会がつきまといをやめるよう命じる禁止命令につながることがあります。相手のつきまといが心配な方は「パパ活でストーカー化するパパの特徴と予防策・対処法」もあわせてお読みください。
脅しの言葉が残ったLINEやメッセージ、通話の録音などを保存したうえで、警察に相談してください。身の危険を感じるなど緊急のときは110番、急ぎではないものの相談したいときは警察相談専用電話「#9110」を使えます。#9110は全国共通の番号で、かけた地域の警察本部などの窓口につながります(受付は原則として、つながる警察本部の受付時間内。出典:政府広報オンライン)。
警察に届けることで相手をこれ以上刺激したくないときは、弁護士が代理人として相手に連絡し、あなたへの直接の連絡をやめるよう求める方法もあります。それをきっかけに要求が止まることもあります。
③返済義務があるなら弁護士を通して支払い方を決める
借りたお金など返す義務があるお金でも、相手の言い値を一括で払わなければならないとは限りません。弁護士が間に入れば、分割払いなど無理のない返し方を話し合えることがあります。
相手の求めるままに払うと、後から追加で請求されるおそれもあります。支払うときは合意書を交わし、次のような取り決めを入れておくと安心です。
- これ以上お金を請求しないこと(清算条項)
- 今後は互いに連絡や接触をしないこと(接触禁止条項)
- パパ活の事実を第三者に話さないこと(口外禁止条項)
パパ活でお金を返せと言われてお困りの方は弁護士にご相談ください
パパ活で受け取ったお手当や贈り物、肉体関係の見返りのお金は、原則として返さなくてよいお金です。「返します」と答えた約束も取り消せることがあり、借りたお金など返す義務があるお金でも、無理のない払い方を話し合える余地があります。
一人で相手とやり取りを続けると、不利な約束をしてしまったり、要求がかえって激しくなったりすることがあります。弁護士が窓口になれば、相手と連絡を取り合う必要はなくなり、返す義務の有無の見極めから、払い方の交渉、合意書の作成まで任せられます。
「親や職場に知られたらどうしよう」と、誰にも打ち明けられずに悩んでいませんか。すでに脅すような連絡が届いている方や、住所や勤務先を相手に知られている方は、状況が動く前にご相談いただくことで、選べる手段が広がります。
当事務所は、周囲に知られないよう配慮しながら、穏便な解決を目指します。相手との連絡の遮断や、根拠のない金銭要求の拒否などを通じて、依頼者の生活を守ってきた実績があります。パパ活のことを弁護士に相談してよいのか迷っている段階でもかまいません。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
不倫慰謝料、婚約破棄、妊娠トラブル、パパ活トラブル、元交際相手からのつきまといなど、男女トラブルのご相談に力を入れて取り組む。慰謝料を請求する側・請求された側のどちらのご相談も、お話を丁寧に伺ったうえで、相手方との交渉や調停・訴訟など状況に応じた手段を検討する。「家族や職場に知られたくない」といった事情にも配慮して対応している。











