
詐欺被害の返金を弁護士に依頼すると、費用の目安は着手金が10万〜40万円前後、成功報酬が回収額の5〜30%程度です。決して小さくない金額だけに、「依頼してかえって損をしないか」「そもそも自分のケースで返金は見込めるのか」とためらってしまう方は少なくありません。
被害額に対して費用が見合うかどうかは、依頼する前に見極めておきたいポイントです。この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が、次の内容をわかりやすく解説します。
- 弁護士費用の内訳と相場
- 弁護士に依頼するメリットと選び方
- 騙し取られたお金を取り戻すまでの流れ
- 費用倒れを防ぐための注意点
なお、詐欺被害の返金についてお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお気軽にご連絡ください。
| 詐欺被害に強い弁護士に無料相談 |
|
詐欺被害の弁護士費用の内訳と相場
詐欺被害の返金を弁護士に依頼すると、弁護士費用は主に「相談料」「着手金」「成功報酬」「日当」「実費」で構成されます。それぞれ何にかかる費用なのか、相場の目安とあわせて見ていきましょう。
相談料
相談料は、正式に依頼する前の法律相談に対して支払う費用です。
相場は30分あたり5000円~1万円程度で、相談のたびに発生するのが原則です。ただし、初回相談を無料にしている事務所や、詐欺被害については相談料を取らない事務所も増えています。
着手金
着手金は、弁護士に正式に依頼する段階で支払う費用です。事件の結果にかかわらず発生し、思うような結果にならなかった場合でも返ってこないのが原則です。
定額で定める場合は10万~40万円前後が一つの目安になります。一方で、騙し取られた金額(請求する経済的利益)に料率をかける割合型を採用している事務所もあります。多くの弁護士が今も参考にしている旧日弁連報酬基準では、請求額が300万円以下の部分について8%ほど(最低でも10万円程度)が目安とされています。被害額が大きいほど着手金も上がるため、見積もりの段階で金額の根拠を確認しておくと安心です。
成功報酬
成功報酬は、弁護士の活動によって実際に取り戻せたお金(経済的利益)に応じて支払う費用です。回収できなければ発生しない仕組みのため、依頼者のリスクは比較的小さくなります。
旧日弁連報酬基準では、回収額が300万円以下の部分について16%前後(税込で17.6%程度)が目安とされています。実際の料率は事務所によって幅があり、回収額の5%~30%程度で設定されることが多いです。相談料や着手金を低く抑えている事務所ほど、成功報酬の割合を高めにしている傾向があるため、着手金と報酬の組み合わせで総額を比べることが大切です。
日当
日当は、弁護士が遠方の裁判所に出廷したり、交渉や調査のために出張したりする際に発生する費用です。
相場は半日で3万円~5万円、1日では5万円~10万円程度が目安です。近場で手続きが完結する事案ではかからないことも多いため、どのような場合に日当が発生するのかを事前に聞いておきましょう。
実費
実費は、事件処理のために実際に支出する郵送費や交通費、裁判所に納める手数料などです。弁護士に依頼するかどうかにかかわらず、本来かかってくる費用です。
たとえば訴訟を起こす際には、請求額(訴額)に応じた申立手数料を裁判所に納めます。2026年5月に民事訴訟手続がデジタル化され、従来の訴状へ収入印紙を貼る方式に代えて、原則としてペイジーを利用して現金で納める方式に変わり、別途必要だった郵便切手の予納も手数料に一本化されました。金額は訴額や申立ての種類によって異なるため、裁判所が公表している「手数料額早見表」で確認しましょう。
詐欺被害の返金を弁護士に依頼するメリット
弁護士費用がかかってでも依頼する価値があるのか、迷う方は多いはずです。詐欺被害で弁護士に依頼すると、次のようなメリットがあります。
返金できるかの見通しがわかる
詐欺被害への対応には、契約の取り消しや不法行為に基づく損害賠償請求、刑事告訴など複数の選択肢があります。
ただし、騙し取られたお金を取り戻すには相手を特定する必要があり、相手が分からなければ請求自体が難しくなります。特定できても、相手に支払う資力がなければ回収は困難です。弁護士に相談すれば、こうした事情を踏まえて被害回復の見込みがどの程度あるのかを示してもらえます。費用をかける前に勝ち目を見極められる点は、大きな安心材料になります。
相手方との交渉を任せられる
取り戻すには相手方との交渉が必要になる場面があります。弁護士を代理人に立てておけば、有利な条件で話を進められる可能性が高まり、和解内容の取りまとめや、支払いが滞ったときの対応も任せられます。
刑事事件になったケースでは、処分を軽くしたい相手方から示談を申し入れてくることもあります。代理人弁護士を窓口にしておけば、こうした申し入れにも冷静に対応できます。実際に交渉で被害金を取り戻した例は「SNS投資詐欺で騙し取られた200万円を全額返金させた事例」で紹介しています。
訴訟など裁判手続きを任せられる
交渉で折り合えない場合や相手が支払いを拒む場合は、民事訴訟で裁判所に権利を認めてもらうことになります。
裁判では、双方が証拠で事実を主張・立証します。主張書面の作成や証拠の収集・提出といった負担の大きい作業を、まとめて弁護士に任せられます。訴訟の途中で和解が成立し、依頼者が納得できる形で決着するケースもあります。弁護士の介入で被害金を全額回収できた例は「国際ロマンス詐欺で騙し取られた400万円を全額回収した事例」をご覧ください。
詐欺被害に強い弁護士の選び方
詐欺被害の回収は、どの弁護士に頼んでも同じ結果になるとは限りません。費用を無駄にしないためにも、次の3点を確認して依頼先を選びましょう。
詐欺被害の解決実績が豊富か
詐欺の返金交渉には、相手の特定や財産の調査、回収方法の見極めなど、独特のノウハウが必要です。実績の乏しい事務所に依頼すると、着手金や実費を払ったのに回収につながらないこともあります。
事務所のサイトで、詐欺や被害回復にどれだけ力を入れているか、解決事例が公開されているかを確認するとよいでしょう。事務所に複数の弁護士が在籍している場合は、実際に誰が担当するのかも聞いておくと安心です。
被害金の回収に向けた手段を幅広く持っているか
返金を実現する手段は一つではありません。相手への直接交渉だけでなく、後述する振り込め詐欺救済法の申請、民事訴訟、刑事告訴など、状況に応じて使い分けられる弁護士ほど回収の可能性が高まります。
相談の際に「どんな方法が考えられるか」「自分のケースではどれが向いているか」を質問し、複数の選択肢を具体的に示してくれるかどうかを見極めましょう。
費用体系が明確か
依頼前に、相談料・着手金・成功報酬・日当のそれぞれがいくらかかるのかを明確に説明してくれる事務所を選びます。
「着手金無料」「完全成功報酬」をうたう事務所もありますが、その分だけ成功報酬の割合が高く設定されていたり、出廷ごとの費用が別途かかったりして、結果的に割高になることもあります。費用の安さだけで判断せず、総額の見通しと内訳をはっきり示してくれるかどうかが、選ぶときの基準になります。
騙し取られたお金を取り戻すまでの流れ
依頼してから実際に返金を受け取るまでの流れは、おおむね次のように進みます。
- 弁護士に相談して回収の見通しを確認する
- 振り込め詐欺救済法で口座の凍結を申し立てる
- 内容証明を送って返還を求め、交渉する
- 訴訟・強制執行で回収する
弁護士に相談して回収の見通しを確認する
まずは弁護士に相談し、手元の資料をもとに回収の見込みや取るべき手段を確認します。依頼が決まったら委任契約を結び、着手金を支払って弁護士の活動が始まります。着手金は原則として返ってこないため、見積もりと方針に納得したうえで依頼を決めましょう。
振り込め詐欺救済法で口座の凍結を申し立てる
銀行口座への振り込みで被害に遭った場合は、「振り込め詐欺救済法(正式名称・犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律)」による救済を受けられる可能性があります。SNS型投資詐欺やロマンス詐欺でも、口座振込が使われていれば対象になり得ます。
手続きは、まず警察と振込先の金融機関に連絡することから始まります。金融機関が犯罪に使われた口座と認めると口座が凍結され、預金保険機構が失権手続の公告を行います。名義人から権利行使の届出がないまま60日以上が経過すると名義人の預金の権利が消滅し、続いて分配金の支払いに向けた公告(申請期間は30日以上)を経て、口座に残った残高を原資に被害回復分配金が被害者へ分配されます。支払いを受けられるまでには少なくとも半年以上かかるのが一般的です。
ただし、犯人がすでにお金を引き出していると支払いは受けられず、複数の被害者がいる場合は残高を被害額で按分するため、全額が戻るとは限りません。残高が早く引き出されるほど不利になるため、被害に気づいたらできるだけ早く動くことが重要です。公告の状況は預金保険機構のウェブサイトで確認できます。申請に必要な書類の準備や金融機関とのやり取りに不安がある場合は、依頼している弁護士に手続きのサポートを求めるとよいでしょう。
内容証明を送って返還を求め、交渉する
相手が特定できている場合は、内容証明郵便で被害金の返還を請求します。弁護士名で請求することで相手に心理的な圧力をかけられるほか、消滅時効の完成を一定期間猶予する効果もあります。
相手が応じれば、返還の条件や支払い方法を取り決めて和解します。支払いが滞ったときの対応まで取り決めておくと、後のトラブルを防げます。
訴訟・強制執行で回収する
交渉で返還に応じない場合は、民事訴訟を起こして裁判所に支払いを命じてもらいます。勝訴判決や和解調書を得たうえで相手が支払わないときは、相手の預金や不動産などの財産を差し押さえる強制執行に進みます。
ただし強制執行には、差し押さえる財産を特定する必要があります。相手に財産がない、または隠されていて分からない場合は、刑事告訴をきっかけに相手が示談を申し出て、結果的に返金につながることもあります。
費用を抑えて費用倒れを防ぐ方法
弁護士費用は工夫しだいで抑えられます。一方で、被害の状況によっては費用が回収額を上回る「費用倒れ」になることもあるため、依頼前の見極めが欠かせません。
無料相談や法テラスを活用する
まずは相談料が無料の事務所を利用しましょう。初回のみ無料という事務所が多いので、被害の経緯や相手について分かっている情報をまとめ、一度の相談で要点を伝えられるよう準備しておくと効率的です。電話やメール、LINEで相談できる事務所なら、出向く交通費もかかりません。
収入や資産が一定額以下であるなどの条件を満たせば、法テラスの民事法律扶助を使って無料相談や弁護士費用の立替えを利用できる場合もあります。
複数の事務所で相見積もりを取る
弁護士費用は事務所ごとに差があるため、気になる事務所をいくつか選んで見積もりを比べましょう。クラウドサインなどで電子契約に対応している事務所も多く、自宅から遠い事務所にも依頼しやすくなっています。
弁護士以外の相談先も含めて検討したい方は「詐欺被害はどこに相談する?相談窓口と注意点を解説」もあわせてご確認ください。
依頼前に費用倒れになりやすいケースを見極める
被害金額が弁護士費用を下回りそうな場合は、依頼する経済的なメリットがありません。見積もりを見て、追加費用の有無も含めて割に合うかを判断しましょう。
証拠がまったくない場合は訴訟で敗訴する可能性が高く、被害金に加えて着手金まで失いかねません。相手とのやり取りの記録や振込明細など、証拠になりそうなものはすべて用意して相談に臨みましょう。また、相手に弁償する資力がないと分かっている場合も回収は難しくなります。とくに被害から時間が経っているケースでは、相手の手元にお金が残っていないことが多いです。
詐欺による損害賠償請求は、加害者と損害を知った時から3年で時効により消滅します。時間が経つほど回収は難しくなるため、被害に気づいたら早めに動くことが何より大切です。詳しくは「詐欺罪の時効は刑事・民事で何年?逃げ切られる前にできること」で解説しています。
当事務所が詐欺被害の返金でいただく弁護士費用は、次のとおりです。
| 相談料 | 無料(メール・電話・面談いずれも無料です) |
|---|---|
| 着手金 | 11万円〜 |
| 報酬金 | 回収額の16.5%〜 |
| 実費・日当 | 印紙代・郵券代・出張交通費などが別途かかる場合があります |
訴訟や強制執行に進む場合は、各段階で追加の着手金(11万円〜)が必要です。事案の内容に応じて別途お見積もりし、分割払いやカードでのお支払いにも対応しています。各段階の費用や支払い方法の詳細は「弁護士費用」のページでご確認いただけます。
詐欺被害の返金でお悩みの方は弁護士にご相談ください
詐欺被害の返金にかかる弁護士費用は着手金と成功報酬が中心で、無料相談や相見積もりで抑えることもできます。ただし被害額や証拠、相手の資力によっては費用倒れになることもあり、依頼するかどうかは回収の見通しを確かめてから判断することが大切です。
弁護士に依頼すれば、取り戻せる見込みを専門家の目で見極めてもらえるうえ、相手との交渉から訴訟、強制執行までを任せられます。詐欺による損害賠償請求には3年の時効があり、時間が経つほど回収は難しくなります。
相手と連絡が取れなくなっていたり、被害から時間が経っていたりすると、一人で対応を続けるのは大きな不安をともないます。お金を取り戻せるのかという焦りに加えて費用の心配まで重なれば、その負担は決して軽いものではありません。
当事務所は詐欺被害の返金請求に注力し、これまで多くの被害者の方をサポートしてまいりました。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、メールや電話、面談でまずはお気軽にご相談ください。
| 詐欺被害に強い弁護士に無料相談 |
|
この記事の監修者
詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

