悪質な競馬予想サイト・競馬情報会社の詐欺の手口と見分け方

競馬予想詐欺とは、「絶対に当たる」「関係者しか知らない情報がある」などと持ちかけて高額な料金を支払わせ、当たらない予想を売りつける手口のことです。競馬予想サイトや競馬情報会社を名乗る業者によるこうした被害は、JRAが公式サイトで注意喚起するほど後を絶ちません。

「登録しようとしているこのサイトは本物なのだろうか」と迷っている方もいれば、「何十万円も払ったのに一度も当たらない、返金してほしいと伝えたら連絡が来なくなった」という状況に置かれている方もいるのではないでしょうか。競馬にお金を使ったことへの後ろめたさから、誰にも打ち明けられずにいる方も少なくありません。

ただ、悪質な業者の手口には共通するパターンがあります。それを知っておくだけで被害を防げる可能性は大きく高まります。すでに支払ってしまった場合も、返金を目指す道は残されています。

この記事では、詐欺被害の返金に強い弁護士が、次の3点について解説します。

  • 競馬予想サイトの詐欺によくある手口
  • 悪質な競馬予想サイト・競馬情報会社の見分け方
  • 情報料を払ってしまった後の対処法

なお、競馬予想詐欺の被害についてお悩みの方は、この記事をお読みいただいた後、お住まいの地域を問わずご利用いただける当事務所の無料相談へ、お気軽にご連絡ください。

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競馬予想サイトの詐欺によくある6つの手口

悪質な競馬予想会社は手を変え品を変え、様々な手口でお金を騙し取ろうとしてきますが、典型的かつ王道的な手口さえ知っておけば詐欺被害に遭う確率はグッと下がります。

なお、予想屋や競馬予想サイトが競馬の予想を有料で販売する行為そのものは、それ自体が違法とされているわけではありません。しかし、合理的な根拠がないのに「絶対に当たる」「勝つ馬が事前に決められたレースがある」などと偽って高額な料金を負担させれば、刑法246条の詐欺罪にあたる可能性があります。詐欺罪の法定刑は10年以下の拘禁刑(2025年6月1日施行の改正刑法で懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰)です。

近年は「競馬投資」と呼び換え、資産運用のように装って勧誘するケースも目立ちます。実態は、当たる根拠のない情報を高値で売る投資詐欺です。

  • ①無料登録から有料会員登録へ誘導する
  • ②高額プランへの変更を勧めてくる
  • ③全額返金保証で安心させる
  • ④高額当選を受け取るための登録料を要求してくる
  • ⑤JRAの関係者を装い、八百長レースの情報購入を勧誘してくる
  • ⑥SNS広告やLINEグループへ誘導し、サクラの投稿で信用させる

①無料登録から有料会員登録へ誘導する

無料予想の提供で会員登録させ、登録時に入力したメールアドレス宛に「有料予想を参考に馬券を購入すればすぐにペイできる金額だ」といったセールスレターのメールを送り付け、有料会員登録に誘導する手口です。

無料情報として配られる予想は当たらないか、当たっても少額の配当にとどまることがほとんどです。無料予想は、そもそも有料プランへ引き込むための呼び水として用意されています。

また中には、無料会員登録時に入力したメールアドレスを転売する悪質な競馬予想サイトもあります。転売されたメールアドレス宛には、登録したこともない競馬予想会社やアダルトサイト、出会い系サイトなどから頻繁に迷惑メールが届くようになります。一度出回ったメールアドレスは、別の詐欺の勧誘を呼び込む入口にもなります。

②高額プランへの変更を勧めてくる

有料会員登録をしたもののほとんど予想が的中することがないため競馬予想会社にクレームを入れると、「もっと的中率の高いプランに変更すればすぐに今までの損を取り戻せる」などと高額プランへ誘導してきます。

もちろん高額プランに変更したところで当たるわけもなく、さらなるクレームに対しては、「では、人数限定で申し込みできる特別な高的中率プランを紹介します」と営業をかけてきます。課金額を上げれば的中率も上がるという説明には、何の裏付けもありません。

ギャンブラーにありがちな「損失を取り戻したい」という心理をついて、次々に高額プランへの登録を誘い、これ以上お金が払えないという状態になるまでとことんお金を毟り取りにきますので注意しましょう。プラン変更を重ねるほど被害額が膨らむため、競馬予想サイトの詐欺のなかでも金額が大きくなりやすいパターンです。

③全額返金保証で安心させる

予想が外れたら全額返金保証すると広告で宣伝しておきながら、実際に馬券が的中しなかったとしても返金に応じない手口です。

こういった返金保証を謳う競馬予想サイトに登録すると、「特別なルートで入手できる絶対に勝てる八百長レースがある」「自信があるから外れたら全額返金します」などの台詞で情報購入を勧誘してきます。

騙されて情報を買ってしまうと、「八百長レースの情報の仕入れ価格が上昇したので追加であと〇〇万円振り込んで欲しい」などとさらにお金を毟り取りにくることも。

もちろん予想が外れても様々な言い訳をして返金を拒否し、被害者からの電話やメールはブロックされます。しばらくすると会社を畳んで、そのまま姿をくらますケースもあります。

また、サイトの目立たない箇所に小さな文字で「返金はポイントにて行われます」と表記し、現金ではなくサイト内で利用できるポイントしか返してくれない競馬予想会社もあります。

そのポイントの主な使い道としては、別の有料情報の購入代金にあてられることがほとんどです。中には、その返金ポイントを遥かに上回る有料情報の購入時のみポイントを使えるようにしている予想会社もあります。例えば10万円分の返金ポイントが被害者に戻されたとしても、そのポイントは20万円以上の有料情報の購入時にしか使えないといった形です。

絶対に当たる情報など存在しません。ポイントを使わせる名目で追加の高額な予想情報を購入させる、競馬予想サイトの詐欺の手口です。返金保証を謳っている時点で疑うことをお勧めします。

④高額当選を受け取るための登録料を要求してくる

競馬予想サイトに無料会員登録をした人に「高額当選しました。当選金を受け取るためには有料会員登録が必要です」とメールや電話で連絡を入れ、お金を騙しとるケースもあります。

単に会員登録しただけなのにいつの間にか馬券が購入されている時点で怪しい話ですが、被害者の意識は数百万、数千万円の当選金に行ってしまっているため、「数十万を払わないと大金を手にするチャンスを失う!むしろ数十万で大金が手に入るなら安い」といった心理状態になってしまうのです。

似たような例として、後払いシステムのレースに勝手に参加していたことにされ、高額な払戻金を受け取りたければ情報料を支払うよう請求される手口もあります。

もちろん当選の事実などなく、お金を振り込んでもあれこれ理由をつけてさらなる金銭を要求されるスパイラルに陥ります。

これらは競馬詐欺のみならず『宝くじの当選金が受け取れます詐欺』やその他の特殊詐欺でも頻繁に用いられている王道的な手口ですので、「お金を貰うのにお金が必要」という説明を受けた時点で詐欺と断定し無視するようにしましょう。

⑤JRAの関係者を装い、八百長レースの情報購入を勧誘してくる

JRA(日本中央競馬会)の関係者や関係団体を装い、「八百長レースがある。絶対に当たる」といった内容のメール・電話・ダイレクトメールで勧誘し情報料を詐取する手口です。

具体的には、

  • ①JRA公認競馬予想会社
  • ②〇〇馬主会
  • ③〇〇騎手会
  • ④〇〇調教師会

といった名称を騙ることが多く、JRAは「日本中央競馬会・広報部」を装った郵送物が届いた例や、実在するJRAの委員名をかたってレース結果の予測を売る手口も公表しています。

JRA公認の予想会社を騙るケースでは、その競馬予想サイトにJRAのロゴマークを掲載して信憑性を高めようとしています。

しかし、JRAの公式サイトは、悪質業者が宣伝する「前もって結果が分かっているレース」等は一切存在しないとしており、「JRA関係団体から直接電話などで競馬予想を勧誘することは一切ございません」と案内しています。

参考:悪質な予想・情報提供業者(高額な情報料・過大広告等)および勧誘メールにご注意ください|JRA/悪質な予想・情報提供業者の被害ケース|JRA

さらに、以下の競馬法の条文のとおり、競走の公正を害する行為には拘禁刑が定められています。とくに調教師や騎手が競走に関して賄賂を受け取った場合は、罰金刑のない拘禁刑だけが科されます。騎手や調教師、JRAの職員が、競馬予想サイトに情報を流すためにそのようなリスクを冒してまで出来レースを仕組むことはまずあり得ませんので、「JRAと関係している」「必ず当たる極秘情報を得ている」という言葉は絶対に信じてはいけません。

第三十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
(省略)
三 競走について財産上の利益を得、又は他人に得させるため競走において馬の全能力を発揮させなかつた騎手
第三十二条の二 調教師、騎手又は競走馬の飼養若しくは調教を補助する者が、その競走に関して賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の拘禁刑に処する。よつて不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたときは、五年以下の拘禁刑に処する。
第三十二条の五 偽計又は威力を用いて競馬の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は二百万円以下の罰金に処する。
第三十二条の六 競馬においてその公正を害すべき方法による競走を共謀した者は、二年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。

※上記条文の刑種は、2025年6月1日施行の刑法改正に伴う改正後の内容を記載しています。

実際に競馬予想詐欺で逮捕に至った事件の詳細は「競馬詐欺の逮捕事例5選|共通する手口と狙われやすい人の特徴」で紹介しています。

⑥SNS広告やLINEグループへ誘導し、サクラの投稿で信用させる

近年増えているのが、SNSの広告や迷惑メールを入口にして、LINEのアカウントやグループへ引き込む手口です。「競馬で資産形成」「スマホだけで稼げる副業」といった情報商材の広告をたどると、予想家や投資アドバイザーを名乗る人物の友だち追加を求められ、その後グループチャットへ招待されます。

グループの中では、参加者を装った人物が「今週も的中、ありがとうございます」「言われたとおりに買って回収できました」と書き込み、的中報告でタイムラインを埋めていきます。その多くは業者側が用意した人員で、多数の参加者が儲かっているように見せかけることが目的です。周囲は当たっているのに自分だけ外れると感じたときは、その報告自体が作られている可能性を考えてください。

さらに、最初は無料または安価な情報でわざと少額の的中を体験させます。被害者が実力を信じたのを見て、「今週だけ回ってきた特別枠がある」と誘い、数十万円から数百万円の情報料を提示してくるのが次の段階です。支払った後に返金を申し出た時点で、被害者はグループから外され、アカウントも遮断されて相手に届く連絡手段が消えます。

競馬予想サイトを持たずLINEだけで完結する業者は、運営者の実体を確認する手がかりが極端に少ないため、勧誘を受けた時点で距離を置いてください。

マッチングアプリで知り合った相手から競馬の投資ソフトを勧められたケースについては「マッチングアプリの競馬投資ソフト詐欺の手口と返金させる方法」で解説しています。

悪質な競馬予想サイト・競馬情報会社の見分け方

競馬予想詐欺は至る所に潜んでいます。過去に有料情報サイトに登録して情報を得ていたものの全く使えない情報だった、つまり実は詐欺に遭っていたにもかかわらず、そのことに気付かずまた別の有料サイトに引っかかってしまう競馬ファンが多くいます。これ以上競馬予想詐欺の被害を受けずに済むよう、怪しい競馬情報会社や競馬予想サイトの見分け方を知っておきましょう。悪質サイトかどうかは、次の6点を順に確認すれば判断できます。

  • ①競馬予想の客観的な根拠があるかどうか確認
  • ②実績が明瞭かどうか確認
  • ③「必ず当てる」「万馬券続出」などの過剰な文言がないか確認
  • ④「特定商取引法に基づく表記」で運営会社と連絡先を確認
  • ⑤口コミや評判が自作自演でないか確認
  • ⑥競馬予想サイトのドメイン年齢を確認

①競馬予想の客観的な根拠があるかどうか確認

競馬予想には、いろいろな根拠があるはず。そしてその根拠を導き出すためには、膨大なデータと蓄積された経験則が必要です。単なる当てずっぽうではなく、こうしたデータの蓄積から導き出される予想だからこそ、高くてもお金を払って情報を手に入れる価値があるのです。

しかし、競馬予想詐欺サイトや競馬情報会社の多くは客観的な根拠を示さずに予想だけを配信しています。信頼できる競馬予想サイトであれば、なぜその馬を推すのかという根拠まで示せるはずです。本物かどうかを分ける境目は、この根拠の有無です。

もしもそのサイトの情報を利用しようと思うなら、「過去にもこの情報で的中したから」といったような主観的な根拠は排除して、客観的な根拠だけを見て判断するようにしてください。

②実績が明瞭かどうか確認

競馬予想詐欺サイトの多くが、的中実績を載せています。しかし、その情報が本当だったとしても、いくら資金をかけてその的中を引き当てたのか、その確率などのデータを含めた実績についてまで詳しく書いているサイトは少ないもの。

こういった実績に関するデータを公開せず、単なる的中実績だけを載せている競馬予想サイトは警戒してください。また、的中と謳っておきながら、その実績を文字だけで公開しているサイトも要注意。本当に的中したのか、その担保がないからです。

ただし、当たり馬券の画像もいまやいくらでも捏造できます。画像が載っていても、それだけで実績の裏付けにはならないと考えてください。

③「必ず当てる」「万馬券続出」などの過剰な文言がないか確認

これらの文言は、詐欺の常套句です。悪徳業者はメリットばかりを並べたり、過剰な文言を使ったりして、競馬で儲けようとしている人を引き寄せようとします。

やはり「絶対に当たる」と言われたら、信じたくなってしまいますよね。

しかし競馬はギャンブル。100%はありません。また、出来レースの情報も同じで、そもそもそのようなレースは存在しません。投資やギャンブルでよく言われるのが、「本当に儲かるなら誰にも言わずに自分だけでその方法を活用するはず」ではないでしょうか。

もしもあなたが競馬予想をする側だったとしたら、数千万円が手に入るような出来レースの情報を、電話だけで繋がっている見知らぬ人に伝えますか?

情報料としてお金を得るよりも、自分でその情報を活用して配当金を手に入れた方がはるかに儲かるはずです。

競馬予想サイトの広告でよく見かける「絶対」「100%」といった言い方は、裏付けとなる根拠を示せないのであれば、景品表示法(消費者に誤解を与える広告表示を禁じた法律)5条1号が禁じる優良誤認表示(商品や役務の内容を実際よりも著しく優良だと見せる表示)にあたるおそれもあります。

④「特定商取引法に基づく表記」で運営会社と連絡先を確認

インターネットで有料の情報を販売する事業者は、特定商取引法(通信販売などの取引ルールを定めた法律)11条とその施行規則により、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などを広告に表示する義務があります。競馬予想サイトの場合、この内容はサイト下部の「特定商取引法に基づく表記」というページに置かれていることが多いので、登録の前に必ず開いてください。

見るべきポイントは3つです。

  • 会社名で検索して、実在する法人かどうか確かめられるか(国税庁の法人番号公表サイトで、登記された商号と所在地を照合できます)
  • 記載された住所を検索して、実在するか、無関係の事業者の住所が流用されていないか
  • 固定電話の番号があるか。携帯電話やIP電話(050)だけ、あるいは番号の記載自体がないか

参考:インターネットで通信販売を行う場合のルール|特定商取引法ガイド(消費者庁)/法人番号公表サイト|国税庁

支払いを求められた振込先が会社名義でなく個人名義になっている場合、あるいは暗号資産での送金を指定された場合も要注意です。送金してしまうと、渡したお金を回収するのが難しくなります。その時点で取引をやめてください。

なお、競馬予想サイトの情報販売は通信販売(インターネットや電話で申込みを受ける販売形態)にあたるため、クーリング・オフ(訪問販売などで無条件に契約を解除できる制度)は使えません。通信販売には受け取りから8日以内に返品できる制度もありますが、これは特定商取引法15条の3が定める商品と特定権利(政令で定める施設利用権や社債・株式など)だけが対象で、予想情報の提供のようなサービスは初めから対象外です。「数日以内なら解約できる」という一般的なイメージで判断せず、支払う前に運営者の実体を確かめてください。表記の不備は、詐欺を見抜くうえで分かりやすい手がかりの一つです。

⑤口コミや評判が自作自演でないか確認

「サイト名+詐欺」「サイト名+口コミ」で検索したり、掲示板の書き込みを見たりして第三者の評価を確かめるのは有効な方法ですが、そこにも罠があります。悪質な競馬予想サイトを運営する側が、おすすめランキング形式の口コミサイトや検証サイトを自前で用意しているケースがあるからです。そこでは自社だけが高評価で、他社には低評価が並び、読んだ人が結局その1社へ流れる仕組みになっています。

JRAも、ランキングで1位に見せる、個人ブログに「このサイトは当たる」と書き込む、審査機関を装って「この予想業者は優良です」という封書を送る、といった第三者を装う誘導の事例を公表しています。

次のような特徴があれば、その評価サイトは業者と同じ側にいる可能性を疑ってください。

  • どの記事を読んでも結局いつも同じ1〜2サイトを推奨する結論になっている
  • 運営者情報が書かれていない、または連絡先がフォームだけ
  • 低評価の記事は具体的なのに、推奨サイトの記事だけ内容が抽象的
  • 投稿日が同じ日に集中している、文体がどれも似ている

LINEグループの中で流れてくる「儲かりました」という報告も同じ構図です。評価は1か所で判断せず、運営者が明らかな複数の情報源を見比べたうえで、それでも判断がつかないなら利用を見送ってください。

⑥競馬予想サイトのドメイン年齢を確認

これはやや上級編ですが、過去の実績をうたっているサイトがあれば、そのドメインがいつ取得されたのかを調べてみるというのも、詐欺サイトを見分ける一つの方法です。

ドメインは、URLを見ればわかります。URLをコピペして、ドメイン検索ツールにかけてみてください。「昨年の実績」「競馬予想をして○年」などとサイト上では謳っているのに、ドメインの取得が今年に入ってからならば、相当怪しいと言えるでしょう。老舗を装う競馬予想サイトほど、ドメイン年齢との矛盾が出やすい部分です。

参考:ドメインの履歴検索ツール

競馬情報会社や競馬予想サイトに騙された時の対処法

すでに悪質な競馬予想サイトへ情報料を支払ってしまった場合、返金を実現できるかどうかは初動で大きく変わります。証拠を確保したうえで、裁判手続のように強制力のある手段へ早く移ることが結論です。

  • ①やり取りと支払いの証拠を残す
  • ②自分で業者に返金を求める
  • ③消費生活センターに相談する
  • ④警察に被害届を出す
  • ⑤弁護士に返金請求を依頼する

返金の具体的な方法と、実際に返金に至った事例については「競馬詐欺の5つの返金方法と弁護士が取り戻した2つの事例」で詳しく説明しています。

①やり取りと支払いの証拠を残す

最初にやるべきことは、証拠の確保です。競馬予想サイト側は問題が表面化するとサイトを閉じ、やり取りの履歴を消して姿を隠すため、後から集めようとしても手遅れになります。

残しておきたいものは、支払いの記録(振込明細やクレジットカードの利用明細)、提供された買い目と実際のレース結果、業者と交わしたメール・LINEの一式、そして競馬予想サイト側の画面(料金プラン、的中実績、特定商取引法に基づく表記のページ)とそのURLです。画面はスクリーンショットだけでなく、URLと取得日時が写る形で印刷やPDF保存もしておくと確実です。

「返金してもらえないかもしれない」と迷っている段階でも、証拠の保存だけは先に済ませてください。手を打つかどうかは後から決められますが、消えた履歴は取り戻せません。詐欺だったと主張する土台は、この時点で残せた資料の量で決まります。

②自分で業者に返金を求める

自分で競馬情報会社や競馬予想サイトに返金を求めればお金はかかりませんが、詐欺会社が被害者の求めにあっさり応じる可能性は低いでしょう。

それでも交渉するなら、電話ではなくメールなど文字が残る手段を使い、支払った金額と受けた説明を具体的に書いて送ります。相手の回答自体が、後の交渉や訴訟で使える材料になります。内容証明郵便(送った文書の内容と日付を郵便局が証明する制度)を使えば、請求した事実を後から立証しやすくなります。相手に届いたことまで残したい場合は、配達証明を合わせて付けます。

③消費生活センターに相談する

消費生活センター(自治体が設置する消費者トラブルの相談窓口)への相談は無料です(窓口につながってからの通話料は自己負担になります)。ケースによっては相手との交渉を手伝ってくれますが、強制力はありません。相手が応じなければ、それ以上は踏み込めない点を理解しておく必要があります。競馬予想サイトの詐欺のように相手が姿を隠す事案では、この限界が特に問題になります。

どこに相談すればよいか分からないときは、消費者ホットライン「188」に電話すると、住んでいる地域の窓口を案内してもらえます。188が話中でつながらないときは、平日の日中であれば国民生活センターの「バックアップ相談」を利用することもできます。

参考:消費者ホットライン|消費者庁/バックアップ相談|国民生活センター

④警察に被害届を出す

競馬予想サイトが合理的な裏付けのない予想を「絶対に当たる」と偽って代金を受け取る行為は、刑法246条の詐欺罪にあたる可能性があります。被害届(被害の事実を警察に届け出る書類)の提出や刑事告訴(犯人の処罰を求める意思表示)によって、業者が捜査の対象になることはあります。

ただし、返金させることが目的であれば警察への相談は効果的ではありません。警察は当事者どちらの言い分が正しいかを判断して権利を実現する機関ではなく(民事不介入と呼ばれる考え方)、警察の役割は犯罪の捜査と被疑者の検挙であって、被害金の回収まではしてくれません。もっとも詐欺は犯罪ですから、民事不介入を理由に相談自体をあきらめてしまうのは早計です。返金は別に民事の手続きで求めることになります。

それでも警察に動いてもらいたい場合にどう働きかけるかは「詐欺で警察が動かない4つの理由|民事不介入と動いてもらう方法」をご参照ください。

詐欺にあたるかどうかの判断に迷う段階では、警察相談専用電話「#9110」で相談することもできます。

参考:警察に対する相談は警察相談専用電話「#9110」番へ|政府広報オンライン

⑤弁護士に返金請求を依頼する

弁護士は依頼費用がかかりますが、任意交渉にはじまり、支払督促(裁判所を通じて支払いを促す簡易な手続き)の申し立て、通常訴訟の提起、債務者の財産差し押さえのための民事執行手続きといった法的な手続きも代理してくれます。また、騙されたお金の回収手段として、振込先の金融機関に申し出て詐欺会社の銀行口座を凍結してもらうこともあります。

競馬予想サイトとの契約そのものの取消しを主張できる場合もあります。「必ず利益が出る」といった将来の利益について断定的な説明を受けて契約した場合は、消費者契約法(消費者を保護するために契約の取消しなどを認めた法律)4条1項2号の断定的判断の提供にあたるとして、契約を取り消して、支払ったお金の返還を求める余地があります。

自分や消費生活センターが返金交渉することと比べて、弁護士に依頼することで被害金を回収できる可能性は高くなります。

依頼した場合の費用と回収できる金額との兼ね合いについては「詐欺被害の弁護士費用と相場|費用倒れを防ぐ方法も解説」もあわせてご確認ください。

競馬予想詐欺の被害でお困りの方は弁護士にご相談ください

無料登録からの有料誘導、高額プランへの切り替え、全額返金保証、JRA関係者の詐称、LINEグループでの勧誘。競馬予想詐欺の入口は形を変えますが、「必ず当たる」「絶対に儲かる」という言葉で読者の期待をあおる点は共通しています。競馬予想サイトの運営会社の実体と口コミの出どころを確かめる習慣が、そのまま防御になります。

すでに代金を渡してしまった方にとって、回収できるかどうかを左右するのは、相手にどれだけ早く法的な圧力をかけられるかです。弁護士に依頼すれば、任意交渉から支払督促、訴訟の提起、口座凍結の申し出まで、状況に応じた手段を選んで進めることができます。逆に時間が経つほど、業者は資金を動かし、会社を畳んで連絡を絶ちます。

「競馬にお金を使った自分が悪いのではないか」と感じて相談をためらう方は少なくありません。ですが、当たる裏付けがないことを承知で高額な料金を請求する行為の責任は、業者側にあります。家族に知られたくないという不安についても、ご事情を伺いながら、周囲への影響を最小限に抑える形で進め方を組み立てます。

当事務所は、競馬予想詐欺をはじめとする詐欺被害の返金請求に力を入れており、被害額の回収に向けて弁護士が速やかに動きます。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

詐欺被害の返金交渉に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、詐欺被害の撲滅に向けた研究・啓発活動にも取り組んでいる。投資詐欺、情報商材詐欺、占い詐欺など多様な手口に精通し、被害者の大切なお金を取り戻すために迅速に行動する。警察が動かないケースでも、弁護士による返金交渉や刑事告訴で解決に導いている。

投資詐欺 情報商材詐欺 占い・霊感商法 サクラサイト詐欺 不動産投資詐欺 返金交渉
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講演実績 「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」「取り込み詐欺の法的処置」等
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