
ストーカーになりやすい人には、嫉妬深さや自己愛の強さ、思い込みの激しさなど、いくつかの共通した心理的特徴があります。こうした特徴を知っておくことで、被害を未然に防げる可能性が高まります。
「最近知り合った人の言動に違和感がある」「この人と関係を続けて大丈夫だろうか」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ストーカーになりやすい人によく見られる10の特徴と、その背景にある心理、そして被害に遭わないための具体的な対策について解説します。
なお、すでにストーカー被害に遭っていて早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をご利用ください。
ストーカーによく見られる10の特徴
弁護士や警察、探偵などの専門家の見解をもとに、ストーカーになりやすい人によく見られる心理的特徴を10個にまとめました。
- ①嫉妬深い
- ②恋愛経験が少ない
- ③自己愛が強い
- ④妄想的で、思い込みが激しい
- ⑤自己肯定感が低い
- ⑥プライドが高い
- ⑦異性蔑視の傾向が強い
- ⑧コミュニケーション能力が低い
- ⑨情報を集めたり分析したりすることが好き
- ⑩被害者になりたがる
①嫉妬深い
嫉妬という感情については、心理学者やカウンセラーなどが長年にわたって研究を重ねています。ストーカーは恋愛感情や好意が原動力となって起きる犯罪ですが、ストーカーの嫉妬深さとは、まさにこの恋愛感情から来ており、独占欲と表裏一体をなすとも考えられるでしょう。
ストーカーとなる人は、他の人に比べて他人を自分のものにしたい、他の誰にも触れさせたくないといった要求が強く、そこからエスカレートして「自分のものにならないくらいなら殺してやる」と過激な結論に達する人もいます。
また、嫉妬深いタイプのストーカーは、矛先が被害者だけではなく、家族や恋人など、被害者の周囲の人にも向くのが特徴と言えます。
②恋愛経験が少ない
恋愛経験が少ない人が全てストーカー気質であるというのはもちろん暴論ですが、少なからず、ストーカーの中には恋愛経験が少ない人が含まれるようです。恋愛経験が多いということは、それだけ誰かを好きになった回数と、好きになった人と別れた回数が多いということ。
中には、どうしても忘れられない人もいるかもしれませんが、愛しい人と別れるという喪失感を乗り越える経験が増えることで、特定の人に対する異常な執着心というのは薄れていく傾向があります。それに、どれだけ辛くても時間が解決していくということを実際に体験することで、どんなに好きな相手であってもどこか冷静に状況を見る目が養われるといえます。
しかし恋愛経験が少ない場合、やはりどうしても特定の人に執着してしまう確率が高まります。「この人しかいない」と強く思ってしまうのです。交際相手のストーカー化が心配な方は「ストーカー気質な彼氏の特徴10選と接し方を弁護士が解説」もあわせてご確認ください。
③自己愛が強い
自己愛が強いというのも、ストーカーになりやすい人の特徴です。一般的に自己愛が強いというのは、肯定的な意味で使われることが増えてきました。しかしここでの自己愛とは、自分しか愛せない、自分以外はどうでもいいというような否定的な意味合いで使っています。
自己愛が強い人は、「他人がどう思おうが、自分がしたいことをする」という考え方に陥りがちです。すなわち、相手が嫌がっていようが恐怖心を抱いていようが関係なく、自分の欲求を満たすためだけにストーカーをしてしまうという行動につながってしまうのです。
嫌がっているのに執拗に電話をかけたり、つきまとったり、どこかに誘ったりという行動はこの特徴から見られるものかもしれません。
④妄想的で、思い込みが激しい
妄想的である、思い込みが激しいという側面も見逃せません。自己愛のところでも書いた通り、ストーカー犯罪そのものが、相手の感情を無視して自分の欲求を押し付けてくるもの。
一般的な人であれば、相手が嫌がっていることが明確であれば、それ以上のことをしようとは思いません。拒絶されて自分が傷つくのも嫌なものです。しかし、ストーカーの多くは妄想的で思い込みが激しいため、「本当は嬉しいはずだ」「これも愛情表現なのだ」と、自分にとって都合のいい方に解釈していくのです。
ぞっとしますが、ストーカー被害に遭った多くの人が、「勝手に付き合っていることにされていた」「好意を持っていることにされていた」と話しています。しかも、思い込みが激しいために、それを否定しても聞く耳を持たない傾向も強いのです。
⑤自己肯定感が低い
自己愛が強いならば、自己肯定感も強いのではないか、と思われがちですが、実はそうではありません。この歪みこそが、ストーカー犯罪を生み出す大きな要因とも言えるかもしれません。ストーカー行為に走る人の多くは、自己肯定感が低い傾向があると言われています。
自己肯定感については最近特に問題視されており、こども家庭庁の調査によると、日本人は諸外国に比べて自己肯定感が低い傾向があることがわかっています。
最近では、いろいろなところで「自己肯定感を高めよう」と言われ始めています。本当に自己肯定感が高ければ、他人に拒絶されたり、好きな人から振られたとしても、それにつられて自分を否定したり、自分の価値を低くしたりすることはありません。
自己肯定感が低いということは、他者の評価に自分の価値が左右されてしまう傾向が強いということでもあります。これがストーカー犯罪につながるのは、自分で自分の価値を認められずに、「自分を拒絶したあの人に自分の価値をわからせたい」と相手の評価を求めてしまうためです。
⑥プライドが高い
プライドの高さも、ストーカーに多い特性の一つです。要するに、「自己愛が高く、自己肯定感が低く、プライドが高い」という人格が、ストーカー化しやすい素地を作っています。プライドが高い人は、簡単に言えば、自分の非や拒絶された事実を認められません。
よく「謝ることができない人」というのがいますが、まさにそういった人が、プライドが高いという典型例です。このプライドの高さも、いい意味のプライドと悪い意味のプライドの2つの意味合いがありますが、ここで使っているのは悪い意味のプライドです。
拒絶されればされるほど、自分のプライドを汚された気がして、執着してしまう。自分のプライドを汚した相手に恨みを抱く、ということが、ストーカー行為の一つの原動力になっている人もいるのです。
⑦異性蔑視の傾向が強い
ストーカーになりやすい人の特徴として、異性を極度に下に見る「異性蔑視」の傾向が強いことがあげられます。特に男性にこの傾向が強く、社内ストーカーで上司が女性の部下にストーカーをする場合や、妻や恋人に対して暴力を振るうDVなどはその典型例かもしれません。
異性蔑視の傾向が強い人は、自分よりも異性を下のもの、価値がないもの、支配できるものとして捉えています。相手の感情は自分の感情よりも尊重する必要はなく、嫌がられても怖がられても意に介しません。抵抗されたら力ずくでいうことを聞かせるというのもこのタイプです。
⑧コミュニケーション能力が低い
なかなか会話が続かなかったり、質問してもとんちんかんな答えが返ってきたりする人もいれば、自然と会話の中心になったり、初めて会った人にも緊張を与えずに会話のやり取りができる人もいます。このように、コミュニケーション能力には個人差があるものです。
コミュニケーション能力が著しく低いというのも、こうした人に見られる傾向です。コミュニケーション能力が低い、または自信がないために、好意を抱いた相手となかなか会話ができない結果、「外から眺めているだけでいい」と、コミュニケーションを取ることを放棄してしまいます。
また、相手のことを別世界の人として神格化し、「眺めているだけで十分」と自覚的にストーカーをはたらくのもこのタイプといえるでしょう。
⑨情報を集めたり分析したりすることが好き
収集癖がある・分析欲がある人は、ストーカーになったときにその能力を発揮しやすいものです。ターゲットのSNSに載っている写真を隅から隅まで見て、それがどこの映像なのか、時間は何時なのかといったことを分析して、可能な限り情報を集めようとします。
また、ターゲットのゴミを漁ってプライベートなものを持ち去ったり、ポストを覗き見たりするのもこういった性質の表れでしょう。
⑩被害者になりたがる
元恋人や元配偶者がストーカーになる場合、「自分のことを振った相手が憎い」という憎しみが動機になっていることも。そうすると、ストーカー行為をさせている相手が悪いんだ、だから何をしてもいいんだという極論に決着することもあります。
被害者になろうとすることで相手の同情を引こうとしたり、自分の行為を正当化しようとするのです。毎日「死にたい」「今から死ぬ」といったメールや電話が執拗に送られるというストーカー被害に遭ってしまうことがありますが、「被害者になりたがる」という性質が背景にあると考えられます。なお、ストーカーに狙われやすい人の特徴については「ストーカーされやすい人の特徴は?狙われないための対策と対処法」で詳しく解説しています。
ストーカー予備軍には近づかない!被害に遭わないために
ストーカーになりやすい傾向を持つ人が身近にいた場合、被害に遭わないために意識しておきたいポイントは以下の3つです。
- ①徐々に距離を置く
- ②自分から相手に踏み込まない
- ③相手を刺激しない
かなり踏み込まないとその人がストーカーになりやすい傾向があるかどうかはわからないこともあります。しかし、たくさんの人と交流したり、何度か友人などとトラブルを経験していくことで、「この人は親しいうちはいいけど、揉めたら厄介かも」と見分けがつけやすくなってきます。
もしも親しくなりかけている人や日常的に接する必要がある人が「ストーカーになりやすい」傾向を持っていた場合、自分が被害に遭わないように対策を取る必要があります。
①徐々に距離を置く
一気に拒絶することはトラブルの元です。関係の変化を受け入れられない相手から、「突然どうしたの?」「私のことを嫌いになったの?」「私になにか落ち度があったの?」と、執拗に質問責めにあったり、関係を元に戻そうとして粘着される可能性は十分にあります。
できるだけトラブルにならないよう、「そういえば最近連絡していないな」と後から気がつくくらいの速度で徐々に距離を置いていきましょう。距離の取り方で失敗しないために「ストーカーを無視し続けると危険?正しい対策とNG行動」もご参照ください。
②自分から相手に踏み込まない
「最近辛いことがあって」など、友人や身近な人がなにか悩みを抱えていたら、どうしても心配になってしまうもの。「話だけでも聞こうか?」と歩み寄ったり、「最近元気がないみたいだけど何かあった?」と自分から相手の心に踏み込むようなことをするのは要注意です。
ストーカー気質が強い人は、こうした相手の親切心を「私だけに向けた好意」ととらえたり、「私のことをわかってくれるのはこの人だけだ」と依存したりしてきます。後になって「そういうつもりじゃなかった」と伝えれば普通の人なら理解を示してくれそうですが、ストーカー化するタイプの人はなかなかそうはいきません。トラブルの元になるため、自分から不用意に相手に踏み込むことは避けましょう。
③相手を刺激しない
ストーカーになりやすい人の特徴として、コミュニケーション能力が低いというものがありました。また、視野が狭い、自己愛が強いなど、ストーカー気質が強い人は、一般的な感覚を持ち合わせにくい人ともいえます。
そのため、「こういえばこう考えるはず」「こういった行動にはこう感じるはず」といった一般論がなかなか通用しません。予測が不可能なところが大きいため、できるだけ相手を刺激することは避けましょう。すでに被害を受けている場合の具体的な対処法は「ストーカー被害に遭ったらすぐすべき8つの対処法と対策」で解説しています。
ストーカー被害が心配な方は弁護士にご相談ください
この記事では、ストーカーになりやすい人に共通する10の心理的特徴と、被害に遭わないための対策について解説しました。事前にこうした特徴を把握しておくことで、危険な相手との距離の取り方を判断しやすくなります。
しかし、すでにつきまといや執拗な連絡を受けている場合には、自分だけで対処しようとすると相手を刺激してしまい、行為がエスカレートするおそれがあります。弁護士に依頼すれば、警告書の送付やストーカー規制法に基づく法的手続きなど、状況に応じた適切な対応を取ることが可能です。
「相手の行為がストーカーに当たるのかわからない」「警察に相談しても動いてもらえなかった」という場合でも、法律の専門家に相談することで解決の糸口が見つかることがあります。精神的な負担が大きい問題だからこそ、一人で抱え込まずに早めの相談をおすすめします。
当事務所では、ストーカー被害に関するご相談を全国どこからでも無料で承っております。お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
ストーカー被害の解決に豊富な実績を持つ。元交際相手からのつきまとい、ネットストーカー、職場でのストーカー被害など、警察に相談しても動いてもらえないケースにも弁護士として毅然と対応。「報復が怖い」「大事にしたくない」という被害者の心情に寄り添い、穏便かつ確実にストーカー行為を止めさせることに全力を注いでいる。

