メンズエステでの盗聴(録音)で罰金を恐喝された場合の対処法

メンズエステでの盗聴(録音)が発覚し、店舗スタッフから「盗聴は犯罪だ」「罰金100万円を払え」「警察に通報する」と迫られていませんか。

結論から言えば、メンズエステでの録音行為は犯罪ではありません。また、誓約書に記載された「罰金100万円」を支払う法的義務もありません。「払わなければ警察に突き出す」「家族にバラす」といった言動は、むしろ店舗側が恐喝罪に問われ得る行為です。

この記事では、風俗トラブルの解決実績が豊富な弁護士が、実際の相談事例をもとに次の点について解説します。

  • メンズエステでの盗聴(録音)は犯罪になるのか
  • 誓約書の「罰金」を支払う必要があるか
  • セラピストへの慰謝料・示談金の相場
  • 弁護士に依頼して穏便に解決する方法

なお、メンズエステでの盗聴トラブルでお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。早期対応が結果を左右します。

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【相談事例】メンズエステでの盗聴(録音)でトラブルになりました

※プライバシー保護のため、実際の相談内容から一部変更を加えています。

私は30代の妻子持ちの会社員です。マンション型のメンズエステでリラクゼーションマッサージを受けるうちに、あるセラピストと本番行為をする関係になっていました。

ネットでペン型の小型ICレコーダーを見つけ、魔が差して購入しました。バッグのペン差しに仕込んで、施術中の会話や行為中の音声を何度か録音していたのですが、ある日、施術後にセラピストがバッグの中のペンに気づき、「これボイスレコーダーですよね」とICレコーダーを発見され、そのまま取り上げられてしまいました。そのセラピストは以前にも別の客から盗聴被害を受けたことがあり、カモフラージュ型の盗聴器や録音機器に詳しかったようです。

セラピストが電話で男性スタッフを呼び、5分ほどで到着しました。スタッフからは盗聴は犯罪だと言われ、誓約書に盗撮・盗聴は罰金100万円と書いてあったはずだと指摘されました。払えないと伝えると、警察に通報する、家族にも連絡するという話になりました。

結局、1週間以内に100万円を用意するよう約束させられています。

妻に知られずに100万円を用意できるとは思えません。そもそもICレコーダーで録音していた行為は犯罪になるのでしょうか。100万円は本当に支払わなければならないのでしょうか。

【弁護士の回答】メンズエステでの盗聴(録音)トラブルについて

今回の相談ケースでは、通っていたメンズエステ店で「隠し録音」が発覚し、店舗スタッフから「盗撮・盗聴は罰金100万円」、「支払えないなら警察・家族に連絡する」と言われて追い詰められている状況です。

今回のケースの結論からお伝えすると、100万円を支払う必要はありません。また、直ちに警察に逮捕されるような犯罪が成立している可能性も極めて低いと言えます。

盗聴(録音)行為そのものは犯罪に該当しない

ご相談者は、「自分の行為は犯罪なのか」、「警察に通報されたら逮捕されるのか」という点に大きな不安を感じていますが、結論として、今回の録音行為そのものが刑事罰の対象となることはないでしょう。

現行法において、いわゆる「盗聴行為」を処罰する法律は存在しません。そもそも日本には「盗聴罪」という犯罪自体がなく、よく混同されますが、法律上「盗聴」と「秘密録音」は明確に区別されています。

  • 盗聴:会話の当事者ではない第三者が、他人の会話を無断で傍受・録音すること
  • 秘密録音:会話の当事者の一方が、相手の同意を得ずに録音すること

今回のケースは、相談者自身がセラピストと対面し、会話をしている当事者です。したがってこれは「秘密録音」に該当します。過去の裁判例においても、秘密録音は「著しく反社会的な手段」によるものでない限り違法とはされていません(東京高裁昭和52年7月15日判決)。また、最高裁も相手方の同意なく会話を録音すること自体は違法ではないと判断しています(最高裁平成12年7月12日決定)。秘密録音を処罰する法律は存在せず、犯罪にはなりません。店舗スタッフが主張する「盗聴は犯罪だ」という言葉は、法的には誤りです。

ただし、録音自体は犯罪ではなくても、録音を目的として店舗(マンションの個室)に入った場合、理論上は「建造物侵入罪(刑法130条)」が成立する余地があります。あなたは事前にICレコーダーを購入し、バッグに仕込んで入店しているため、「録音という不当な目的で店舗内に立ち入った」とみなされる可能性があるからです。

しかし、実務上、メンズエステでのプレイ録音目的で立ち入った客が建造物侵入罪で逮捕された事例を当事務所では把握しておりません。そもそも「最初から録音目的だったのか、それとも入店後に録音を思い立ったのか」を客観的に立証することは容易ではありません。

したがって、警察に被害届を出されたとしても、事件化して刑事罰に問われる現実的なリスクは極めて低いと言えます。仮に捜査機関が動いたとしても、在宅事件として処理され不起訴となる可能性が高いでしょう。

メンズエステに限らず風俗店全般での盗聴・録音トラブルについて詳しくは「風俗での盗聴・録音は犯罪?高額請求された場合の対処法を解説」で解説しています。

誓約書に「罰金100万円」と書いてあっても支払う必要はない

入店時の利用規約や誓約書に「盗撮・盗聴は罰金100万円」と記載されており、署名してしまった以上、支払いを拒めないのではないかとお考えかもしれません。しかし、このような金銭を支払う義務はありません。

そもそも、「罰金」とは国が刑事裁判を通じて科す刑罰のことを指します。そのため、民間企業であるメンズエステ店が、独自のルールで顧客に「罰金」を科す権利は存在しません。

そこで、メンズエステ店が主張している「罰金」なる金銭は、実質的には「違約金(損害賠償の予定)」であると解釈することになります。

しかし、違約金であると考えたとしても、その金額があまりに高額な場合は法的に問題になります。民法420条では契約当事者間における賠償額の予定を認めていますが、実際の損害額と著しく乖離している場合は、民法90条の「公序良俗違反」として無効になる可能性があります。

今回の録音行為によって、店舗側に100万円もの実損害が出たとは考えにくいでしょう。恐怖心を煽るような「罰金」という名称で、実態のない高額請求を行う条項は、法的に認められるものではありません。

実際に2022年には、こうした誓約書の罰金条項を盾に、客から多額の現金を脅し取っていたメンズエステ運営者らが恐喝容疑で逮捕される事件も起きています。

店舗側の請求は「正当な権利行使」の範囲を大きく逸脱しており、あなたがそのまま応じる必要はないのです。

このような誓約書の法的効力について詳しくは「メンズエステの誓約書に違反したらお金の支払義務はありますか?」もあわせてご確認ください。

ただしセラピストへの慰謝料(示談金)の支払義務は生じる

注意が必要なのは、店舗側への違約金支払いは不要でも、セラピスト個人に対する損害を賠償する義務は別途発生する可能性があるという点です。

メンズエステでの無断録音(盗聴)は、女性セラピストが承知しないまま会話内容が外部に流出する危険性があり、相手の「プライバシー権」や「人格権」を侵害する不法行為(民法709条・710条)に該当する可能性があります。無断録音によって相手方に生じた精神的苦痛に対しては、慰謝料を支払う義務が発生します。

もっとも、録音は「画像や動画」を伴う盗撮に比べれば、被害の深刻度は相対的に低いと判断されるのが一般的です。録音データをSNS等で拡散したといった悪質な付随事情がない限り、慰謝料の相場は数万円から高くとも30万円程度に収まることが大半です。

あなたが向き合うべきは、店舗から突きつけられた根拠のない100万円の支払いではなく、セラピスト本人に対する「適正な額の慰謝料(示談金)」の支払い義務の有無についてです。

メンズエステでの示談金の具体的な金額については「メンズエステの示談金相場と事例一覧|実際の金額を弁護士が解説」をご参照ください。

支払期限を設けられてもすぐにお金を払ってはいけない

「1週間以内に100万円」という期限を切られると、家族に知られたくない一心で、工面に走ってしまう方は少なくありません。しかし、安易に支払うことは絶対に避けてください。

前述の通り、メンズエステ店側のこのような請求には法的な根拠がありません。ここで安易に応じてしまうと、「脅せばいくらでも金を出す相手だ」と相手に認識されてしまう危険性があります。「セラピストが精神的なショックで仕事に出られなくなった」、「カウンセリング費用も出せ」など、あとから次々と追加請求をされ、泥沼化するリスクが非常に高いです。

「支払う」という約束(債務の承認)を確定させてしまう前に、弁護士を介入させて「法的に適正な解決」を目指すことが、あなたとご家族を守る最善の選択肢です。メンズエステでの盗聴トラブルは、早い段階で弁護士に相談するほど有利に交渉を進められます。

このように店舗側から金銭を要求されている場合の具体的な対処法については「風俗・デリヘルで恐喝・脅迫されたら?ケース別の対処法を解説」で詳しく解説しています。

ICレコーダーを取り上げられた場合の対処

現在、ICレコーダーはメンズエステの店舗側に取り上げられている状態かと思います。ICレコーダーの所有権はあなたにありますから、所有権に基づく返還を請求する権利は当然あります。

しかし、現場で力ずくで取り返そうとするのは厳禁です。

もみ合いになり、セラピストに少しでも擦り傷を負わせれば「傷害罪」となり、それこそ警察が介入して逮捕される口実を与えかねません。その場では口頭で返還を求めるに留めてください。

ICレコーダーの回収については、弁護士を通じて「盗聴に使用した音声データの確実な消去(削除)」を条件に、穏便に返還させる交渉を行うのが現実的でしょう。録音データが残っている限り、それを証拠として弱みに握られ続けるリスクがあるため、専門家を介して「解決合意書」を作成し、清算しておくべきです。

メンズエステの盗聴(録音)トラブルの解決は弁護士に依頼すべき

メンズエステでの録音トラブルは、盗撮事件(性的姿態撮影等処罰法違反など)と比較して、法的な評価や刑事罰の有無が大きく異なります。しかし、多くの店舗側はこの法的無知につけ込み、「盗聴は犯罪だ」、「警察に突き出す」と過剰に煽り、相場を遥かに超える高額な金銭を請求してきます。こうした手口は一種の恐喝であり、刑事事件に発展する可能性は低くても、店舗側の脅しに屈してしまえば取り返しのつかない結果を招きかねません。

そもそもメンズエステは性風俗店と異なり、性行為を前提としたサービスではありません。そのため勤務するセラピストの中には盗聴や盗撮に対する防犯意識が低い方も少なくなく、それに乗じて盗聴行為をする客もいます。一方で、店舗側は入店時に「盗撮・盗聴は罰金100万円」といった誓約書に署名させる仕組みを設けていることが多く、いざ発覚すると「署名した以上は払わなければならない」と思い込んでしまう客が後を絶ちません。このメンズエステ特有の「誓約書+高額罰金請求」の構造が、トラブルを深刻化させる大きな要因です。

パニックに陥った相談者が一人で対応しようとすると、言われるがまま不当な金額を支払わされたり、弱みを握られてさらなる脅迫を受けたりする事態に陥りがちです。こうした事態を法的に正しく、かつ穏便に解決するためには、弁護士への相談が不可欠です。盗聴に限らず、メンズエステで店舗から高額請求を受けたり警察への通報をちらつかされたりした場合の対処法は「メンズエステトラブルの対処法と相談事例|警察に訴えられる前に」で実際の相談事例をもとに解説しています。

盗聴(録音)が犯罪に該当しないことを法的根拠とともに店舗側に主張できる

メンズエステでの盗聴が発覚した場合、相談者が自ら「録音は犯罪ではないはずだ」と主張しても、店舗側は「誓約書に署名しただろう」、「理屈をこねるなら今すぐ警察を呼ぶぞ」と凄み、一切取り合わない可能性があります。個人での交渉には限界があり、相手の圧力に屈してしまうリスクもあります。

ここで弁護士が介入すれば、判例や法的根拠に基づき書面等で録音行為(秘密録音)が刑事罰の対象にならないことを明確に反論できます。「犯罪であること」を前提とした不当な金銭請求を根底から崩し、法的な支払い義務がないことを認めさせられます。これが、トラブルの早期解決と不当な支払いの回避に向けた最も有効な対策です。

さらに、弁護士が代理人となれば、交渉の窓口はすべて弁護士事務所となるため、店舗側から相談者個人への直接連絡をストップさせられます。職場や家族にバラすと脅されている状況であっても、弁護士が「正当な理由なく第三者に情報を公開することは、それ自体が法的な問題(名誉毀損・侮辱、恐喝など)になる」と警告を発することで、相手方の嫌がらせを牽制できます。

セラピストとの示談交渉を適切に進められる

たとえ録音が犯罪に該当しなくても、無断で音声を記録されたセラピストが精神的苦痛を感じた事実は消えません。民事上の不法行為に基づく慰謝料を請求される場面で、重要になるのが「誰と示談すべきか」という問題です。メンズエステでの盗聴トラブルを法的に完全解決するためには、セラピスト本人との示談が不可欠です。

ここで注意すべきは「示談の相手方」です。慰謝料を支払うべき対象は、プライバシーを侵害されたセラピスト本人であり、店舗ではありません。

今回のケースのように店舗スタッフが「罰金100万円」を請求してきている場合、仮にその金額を店舗に支払っても、セラピスト本人との示談が成立したことにはなりません。最悪の場合、後日セラピストから別途慰謝料を請求される「二重払い」になりかねないのです。

弁護士であれば、店舗を通じてセラピスト本人の意思を確認し、適切な示談交渉を進められます。本人が顔を合わせたくない場合でも、店舗への委任状を整備させるなどして、適切な代理交渉が可能です。

弁護士が作成する示談書には、適正額での合意はもちろん、録音データの完全消去の確認、今後一切の請求を行わない「清算条項」、そして家族や職場への連絡を禁じる「口外禁止条項」を盛り込むことができ、将来にわたる不安を根本から解消できます。

不当な請求や脅迫から依頼者を守ることができる

「盗聴は犯罪だ」という虚偽の事実を告げて100万円もの支払いを迫り、「払わないなら家族にバラす」「警察に突き出す」と脅す。店舗スタッフのこうした行為は、社会通念上許容される範囲を超えており、刑法の「恐喝罪(249条)」に該当し得ます。しかし、相談者が自力で「それは恐喝だ」と反論しても、相手が逆上して事態が悪化する危険も想定されます。

弁護士が介入することで、店舗側の言動が恐喝や強要に該当し得ることを厳しく指摘し、不当な要求を即座に退けさせることができます。法律の専門家が交渉に立つことで、店舗側も「これ以上無理な要求をすれば、自分たちが法的責任を問われかねない」と察し、引き下がることが多いのです。

さらに、取り上げられたICレコーダーについても、弁護士を通じて返還請求を行えます。「録音データの確実な消去」を条件に機器を返させる交渉や、もし返還に応じない場合は所有権侵害として法的措置を検討するなど、一人では難しい対抗手段を取れるようになります。

メンズエステでの盗聴トラブルを誰にも知られず解決したい方へ

メンズエステでの盗聴(録音)行為は犯罪ではなく、誓約書の「罰金100万円」にも法的な支払義務はありません。しかし、店舗側の脅しに一人で対応しようとすれば、不当な金額を支払わされたり、弱みを握られて要求がエスカレートするおそれがあります。

こうしたトラブルは、時間が経つほど相手方の態度が硬化し、解決の選択肢が狭まります。「支払期限が迫っている」「店舗からの連絡が止まらない」など、一人で悩みを抱えたまま追い詰められている状況であれば、できるだけ早く弁護士に相談してください。

当事務所はメンズエステをはじめとする風俗トラブルを数多く取り扱ってきた実績があります。依頼者のご家族や職場に知られることがないよう、弁護士が交渉窓口となり内密に解決することを最優先に対応いたします。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、安心してお気軽にご連絡ください。

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この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

風俗トラブルの解決に豊富な実績を持つ。本番行為や盗撮を理由とした高額な罰金請求、風俗店からの脅迫・恐喝被害など、他人に相談しにくいトラブルに数多く対応。「家族や職場に絶対に知られたくない」という依頼者の事情を最優先に、迅速かつ穏便な解決を心がけている。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会 代表理事。

風俗トラブル 本番行為の罰金請求 盗撮トラブル 不当要求対策 美人局被害 示談交渉
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
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