
「寝ていて気づいたら着信が大量に来ていた」「バックレても実際は大丈夫なんじゃないか」と思っている方もいるかもしれません。
結論からお伝えすると、風俗・デリヘル(デリバリーヘルス)の予約は口頭でも契約が成立するため、自己都合のキャンセルは債務不履行にあたります。「利用規約に書いてあるだけ」のキャンセル料に法的な支払い義務はない場合もありますが、店側から損害賠償を請求されるリスクは残ります。
この記事では、風俗トラブルに詳しい弁護士が以下を解説します。
- キャンセルのタイミング別に見た相場(前日・当日・移動後・無断)
- 無断キャンセル(バックレ)で実際に起こりうるリスク
- 「逃げ切れる可能性」と「逃げることの問題」を切り分けた解説
- キャンセル料の名目では払わなくてよいケースと損害賠償リスクの違い
- 遅刻・パネマジなど、店側の落ち度があるときにキャンセル料を拒否できる根拠
なお、風俗のキャンセル料をめぐって不当な請求や脅迫を受けており不安を感じている方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をご検討ください。
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風俗・デリヘルのキャンセル料の相場はいくら?
キャンセル料のルールは店によって異なります。ただ、キャンセルのタイミングによって大まかな相場感があるので、知っておきましょう。
前日までのキャンセル
前日までに連絡を入れた場合、無料としている店が多いのが実情です。ただし、店によってはプレイ料金の30〜50%程度を請求するケースもあります。いずれにせよ、キャンセルが決まったら早ければ早いほど、お互いにとってダメージが少なくなります。
キャスト出発前の当日キャンセル
当日になってからのキャンセルは、ほぼすべての店でキャンセル料が発生します。キャストが出発する前の段階でも、すでにスケジュールの調整や準備が進んでいるため、プレイ料金の50〜100%を請求する店が多いです。
キャスト移動中・現地到着後のキャンセル
キャストが向かっている途中、あるいはすでに待ち合わせ場所に着いてからのキャンセルは、全額(100%)を請求されても文句は言えません。キャストはその時間を完全に失い、店もドライバーを動かすコストをかけています。「来てしまった後」のキャンセルは、当事者全員に対してもっとも大きなダメージを与えます。
無断キャンセル(バックレ)の場合
連絡なしの無断キャンセルは、タイミングを問わずプレイ料金の全額(100%)請求が原則です。さらに、キャンセル料の請求だけにとどまらないリスクがあります。次のセクションで詳しく説明します。
後々のトラブルを避けるためにも、予約前にホームページでキャンセルポリシーを確認しておくことをおすすめします。
関連記事:デリヘルトラブルでよくある事例と逮捕の可能性|3つの対処法
無断キャンセル(バックレ)をすると何が起きる?
「どうせ店は電話番号しか知らないし、無視すれば大丈夫」と考える方もいます。ただ、無断キャンセルには思わぬリスクが伴います。
出禁・ブラックリスト登録
無断キャンセルをした客の電話番号は、そのままリスト管理されます。次に同じ番号から予約の連絡が来ても、まず断られます。また、複数店舗を抱えるグループ経営の店では、悪質客の情報を店舗間で把握していることがあり、グループ内の別店舗でも同様の扱いを受けるケースがあります。軽い気持ちでのバックレが、思わぬ広範囲の影響につながることがあります。
悪質な店では脅迫・嫌がらせのリスクも
コンプライアンスを重視している優良店であれば、電話での催促と出禁処置が関の山です。ただし、悪質な風俗店の場合は別です。脅迫まがいの言葉でキャンセル料を要求してきたり、探偵まがいの手段で個人情報を調べて自宅に押しかけてくるといった違法な取り立てを行う業者も存在します。こうした悪質業者の行為は脅迫・恐喝罪に該当する可能性があり、警察への相談も視野に入れてください。
無断キャンセルをきっかけに悪質な店から脅迫・恐喝を受けた場合の対処法は「風俗・デリヘルの恐喝・脅迫|本番・盗撮などケース別の対処法」をご参照ください。
訴状が自宅に届くリスク
風俗店に顧問弁護士がついている場合、弁護士会照会という法的手段によって、電話番号から契約者の氏名・住所を調査することが可能です。無断キャンセルへの対応として、自宅宛に請求書や訴状が届く可能性がゼロとは言えません。
風俗・デリヘルのキャンセルは逃げ切れてしまう現実
正直に言えば、お客がドタキャンや無断キャンセルをした場合、店側が実際に訴訟を起こすことはほとんどありません。数万円の損害回収のために弁護士費用と訴訟コストをかけるのは、ビジネスとして割に合わないからです。お客が電話を着信拒否してバックレれば、店の現実的な対応は出禁扱いが限界という場合がほとんどです。店から着信が続いている場合の対応については「デリヘルからの電話の理由と無視のリスク・正しい対処法を解説」で解説しています。
ただし、「逃げ切れる可能性が高い」ことと「逃げることが正当化される」ことは別の話です。
携帯番号から個人情報がどこまで調べられるかについては「風俗店が電話番号を聞いてくる理由と悪用の可能性を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
それでも逃げてはいけない
お客がドタキャンや無断キャンセルをすれば、その予約枠はぽっかりと空きます。人気嬢であれば、他のお客のネット指名や本指名をすでに断っているはずです。キャストには歩合制で収入が決まるという事情もあり、1件のキャンセルが彼女の一日の収入に直接影響します。
「もしアナタが、風俗店経営者(または店長)やキャストの立場なら、許せますか?」
直前でキャンセルされたり、連絡なしで約束をすっぽかされたうえにバックレをされたら腹立たしく感じるはずです。人としてのマナーやモラルからすれば、利用規約に明記されているキャンセル料は支払うべきではないでしょうか。
直接会って支払うのが怖い場合、銀行振込を申し出れば通常は受け付けてもらえます。
ただし、プレイ料金を大幅に超えるキャンセル料を請求されたり、恫喝・脅迫で支払いを迫られる不当要求を受けた場合は、支払いに応じる必要はありません。一度応じてしまうと、さらなる要求をしてくる業者もいます。1人で対応しきれないと感じたら、すぐに弁護士に相談してください。風俗トラブル全般の相談先や解決までの流れ、弁護士費用については「風俗トラブルの対処法|相談から解決までの流れと弁護士費用」をご覧ください。
キャンセルでトラブルにならないための3つのポイント
体調不良や急な仕事でやむを得ずキャンセルしなければならないこともあります。こうしたトラブルを回避するための対策として、以下の点を意識しておきましょう。
予約前にキャンセルポリシーを確認する
店のホームページには、キャンセルポリシーが記載されていることがほとんどです。「前日なら無料」「当日は全額」など、ルールは店によって異なります。予約前に確認しておけば、万が一の際に慌てずに済みます。特にコース料金が高額な場合は、キャンセルポリシーの注意事項を念のためチェックしておくと安心です。
やむを得ずキャンセルするなら、決断したらすぐ電話
キャンセルすると決めたら、迷わずすぐに店に連絡してください。キャストが自宅を出る前であれば、店側は次の対応に動けます。反対に、出発後や到着後の連絡になると選択肢がほぼなくなります。体調が悪いなと感じた段階で、「もう少し様子を見てから」と先延ばしにするのは得策ではありません。電話の際は一言謝罪を添えることで、相手の心証も大きく変わります。判断が早いほど、相手への迷惑もキャンセル料の負担も軽くなります。
確実に動けるタイミングで予約する
急な予定変更が多い方は、数日前からの予約より当日予約のほうがリスクを抑えられます。行ける状況が確定してから予約を入れることで、ドタキャンのリスクを大幅に減らせます。
風俗・デリヘルのキャンセル料の法的な支払い義務
風俗店とお客との間では、予約が完了した時点で契約が成立しています。具体的には「〇月〇日〇時、〇〇分コースでお店は在籍女性〇子さんをお客さんの性接客にあたらせ、お客はその対価としてお店に〇万円支払う」という内容の契約です。
この契約は不要式契約(契約書がなくとも口頭でも成立する契約)であり、電話予約であれば電話を切った時点で、WEB予約であれば「予約ボタン」を押した時点で成立します。
では、契約が成立している以上、キャンセル料を必ず払わなければならないのでしょうか。
※「売買契約(民法555条)」と勘違いする方がいますが、日本では人身売買は禁止されており、風俗の予約はキャストを売り買いする契約ではありません。
「キャンセル料」という名目では払わなくてよい場合がある
「利用規約に書いてあると言われたが、いちいち規約を読んで予約する人なんていない」
このような状況では、キャンセル料について店側から明示的な説明がなく、単に利用規約に記載があるだけの場合、契約の合意内容にキャンセル料の発生は含まれていないと考えられます。つまり、"キャンセル料"という名目での金銭を支払う法的義務は生じません。
ただし、これはあくまで「キャンセル料という名の金銭」の話です。
訴えられた場合、損害賠償責任を負う
契約関係にある当事者の一方が契約を履行しなかったことで相手に損害を与えた場合、債務不履行による賠償責任が生じます(民法415条)。お客の自己都合による一方的なキャンセルは、予約によって成立した契約上の義務(サービス受領・料金支払)を履行しない状態、すなわち債務不履行にあたります。
そのため、風俗店が訴訟を起こした場合は、お客は損害賠償責任を負う可能性があります。
キャンセル料を支払わなくてよいケース
お客側の都合によるキャンセルではなく、店側に落ち度がある場合には、キャンセル料を支払う義務は生じません。
デリヘル嬢が大幅に遅刻した場合
予約した時間を過ぎてもキャストが来ない、あるいは「〇分で伺えます」と言われた時間を大幅に超えても到着しないケースがあります。デリヘルでは移動中の交通事情もあるため、数十分程度の遅れであればある程度は我慢が必要です。ただ、お客にも限りある時間があります。
判例はないため社会一般的な常識からの判断となりますが、1時間以上も待たされた場合は、お客側から店の債務不履行を主張して契約を解除できると考えられます(民法542条)。正当な解除権に基づくキャンセルであれば、損害賠償義務を負うこともありません。
写真と全く異なるキャストが来た(パネマジ)場合
ホームページに掲載された写真とはまったく外見が異なるキャストが来ることを「パネルマジック(パネマジ)」と言います。
パネマジを客観的に立証することは難しく、詐欺による取消(民法96条)を主張してキャンセルするのは現実的ではありません。しかしながら、お客は「写真の女の子がやってくる」という期待のもとで予約しているわけですから、外見がまったく異なるキャストを派遣することは、債務の本旨に従った履行とは言えず店の債務不履行にあたると考えられます。
この場合、お客のキャンセルは店の債務不履行による解除であり、仮に裁判になったとしても損害賠償義務を免れる可能性が高いでしょう。
風俗詐欺に関する詳細は「風俗詐欺の3つの代表的被害。騙されたお金を取戻すことは可能?」でも解説しています。
風俗のキャンセル料トラブルでお悩みの方は弁護士にご相談ください
風俗・デリヘルのキャンセル料は、「利用規約に書いてあるだけ」では支払い義務が生じない場合がありますが、予約時点での契約成立により損害賠償リスクは残ります。一方、遅刻やパネマジなど店側に落ち度があるケースでは、お客側が賠償義務を負わない可能性があります。
正規のキャンセル料(数千円〜数万円程度)の支払いで済む場合は、弁護士に依頼するよりも直接対応したほうが費用対効果としては合理的なことが多いです。弁護士への相談をおすすめしたいのは、次のようなケースです。
キャンセル料に加えて「迷惑料」「損害賠償」などの名目で数十万円〜数百万円の高額請求をされている場合、または「自宅や会社を調べて取り立てに行く」などと脅されており、実際の行動を阻止したい場合は、早めに弁護士へご相談ください。当事務所は風俗トラブルの解決実績が豊富で、全国どこからでも24時間無料でご相談いただけます。キャンセル料トラブルの解決事例も多数ありますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
風俗トラブルの解決に豊富な実績を持つ。本番行為や盗撮を理由とした高額な罰金請求、風俗店からの脅迫・恐喝被害など、他人に相談しにくいトラブルに数多く対応。「家族や職場に絶対に知られたくない」という依頼者の事情を最優先に、迅速かつ穏便な解決を心がけている。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会 代表理事。

