
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。依頼者のプライバシー保護のため、氏名・年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
事案の概要(相談前の状況)
状況:知人から合計90万円を借りたところ、利息はトイチであると言われ、300万円以上を支払うよう請求されている
AさんはSNSを通じて、地方に住む女性Bさんと知り合いました。
実際に会ったことはありませんでしたが、二人は、気軽に身の上話をするような仲になったようです。
Bさんは、地方でとある士業の事務所を経営しているとのことで、Aさんに色々なアドバイスをするほか、Aさんが生活に困っているのであればお金を貸すこともできると話をしてくれました。
AさんはBさんの提案に甘えることとし、数回にわたり合計90万円を借りました。
なお、弁済期や利息の話は一切なく、ある時に返してもらえれば良いという話であったようです。
Aさんは苦しい生活の中、少額ではありましたがBさんに弁済をしておりました。
ある時、Bさんから連絡があり、弁済が全然進まないことを強くなじられました。
そして、Bさんから、利息はトイチであると突然言われたのです。
計算の根拠は不明でしたが、現在の債務額は300万円を超えていると言われ、すぐに弁済をするよう迫られました。
お金の無かったAさんは、すぐに支払うことができないと説明しましたが、BさんはAさんの話を受け入れず、支払ができないのであれば債権を回収できる人物に譲渡する、また、家に仲間を連れて回収に行くことになる等の圧力をかけてきました。
連日、Bさんから怒鳴られて精神的に不安定になったAさんが弊所に相談に来られました。
弁護士の対応と解決への流れ
Aさんから時系列で、現在までの事実経過を伺いました。
お金を借りることについては、Aさんから申し入れた訳ではなく、Bさんから提案されたようです。
借用書などの書面はなく、借り入れる際の条件については、弁済日や利息の有無など、何も決まっていなかったとのことです。
今までAさんがBさんに支払った金額を整理すると、借りた金額90万円を大幅に超えており、過払いが発生していることが分かりました。
Bさんが態度を急に変え、高額の利息を主張し始めた理由は全く分からないとのことでした。
Aさんは、弊所に相談に来た時点でも、Bさんからの連絡は止まず、連日、支払の請求とともに圧力をかけられており、精神的に不安定になって心療内科にも通っておりました。
Aさんの意向を確認すると、払い過ぎたお金があったとしても返金を求めるつもりはない、ただBさんからの連絡を遮断したい、だが、これ以上、自分でBさんと直接のやり取りをするのは無理であるとのことでしたので、弊所で対応を引き取ることになりました。
弊所からBさんの住所地に対して受任した旨の書面を送ると、早速、Bさんから連絡が来ました。
弊所から、Aさんの代理人に就任したので、Aさんへの直接の連絡は控えるよう伝えたうえ、債務額を確認したいので、裏付け資料を弊所まで送るようお願いしました。
しかしながら、Bさんは、当方の話を全く聞かず、貸した金を返すのは当たり前であると持論を展開し、暴言を吐き続けました。
既に借りたお金は全額弁済済みであることを伝え、Bさんの請求額や根拠について説明を求めても、暴言を吐いたうえで、電話を一方的に切る始末であり、話になりませんでした。
また、弊所が介入した後も、BさんはAさんに連絡を取り続け、全額回収のために探偵や弁護士を雇った、家に人を向かわせるなど圧力をかけておりました。
そのため、再度、Bさんに対して、Aさんへの直接の連絡をしないよう申し入れるとともに、AさんにはBさんからの連絡を全てブロックするように伝えました。
その後、Aさんに連絡が出来なくなったBさんは、さらに感情的になり、弊所に連絡をしてきては暴言を吐いて一方的に電話を切るという行動を続けました。
その度に弊所からは、請求額を裏付ける資料がなければ一切応じかねるという対応を続けました。
結局、その後もBさんからの連絡は続き、2年が経過しました。
途中、Bさんは訴訟を提起したという話をしておりましたが、裁判所から訴状が届くということはありませんでした。
また、突然、和解済みであるとの主張を展開し、和解契約に基づく請求をしてきたこともありましたが、和解を裏付ける書面を出すよう申し入れても、証拠となるものは一切出してきませんでした。
最終的に、弊所から、納得がいかないのであれば訴訟を提起するよう伝え、今後、話し合いには一切応じるつもりはないことを伝えると、Bさんからの連絡は止みました。
その後、Aさんにも直接の連絡が来ることが無くなったとのことで、本件は一応終件となりました。
解決結果と弁護士のコメント
既払い額:借入額90万円を超える過払い状態
解決方法:弁護士介入により相手方からの連絡・請求を完全に遮断
個人間では、借用書などを作成せずにお金の貸し借りがなされることも多々あります。
個人的な信頼関係に基づいての貸し借りであり、借用書や契約書を作るのは大袈裟であるといった感覚もあるようですが、いつ、いくら貸し借りがあったのかのほか、いつ、どのようにして返すのかといった点が不明確であると、後にトラブルに発展する可能性があります。
貸した側からすれば、証拠が無ければ回収に支障をきたすことがあります。
借りた側からしても、本件のように、いつ、どのような条件で借りたのかが分からない場合には、貸主から圧力をかけられるなどして、借り入れた金額以上のお金を支払ってしまうということも起こり得ます。
個人的に信頼関係があるからトラブルにはならないと軽視せず、たとえ少額であってもお金の貸し借りをする場合には、借用書などの書面を作成しておくべきです。
弊所では個人間のお金の貸し借りのうち、若干、属性に難のある貸主から借り入れてしまったケースについて、ご相談・ご依頼を多数お受けしてまいりました。
いわゆるヤミ金から借り入れてしまったケースや反社会的勢力に属する人物が貸主であるケース、風俗店の客やパパ活の相手方から借り入れたケースなどが例として挙げられます。ヤミ金から脅迫的な取立てを受けている場合の具体的な対処法については「闇金の脅迫的取り立てへの対処法を弁護士が解説」で詳しく解説しています。
こういったケースでは、貸主が、不当な圧力をかけながら貸付額以上のお金を回収しようとしてきたり、利息や弁済の代わりに交際や性的関係を要求してくることがあります。
債権者と債務者という関係からして、借りた側は弱い立場に回ることが多いのですが、上記のような相手方の属性に難があるケースでは、様々な圧力でさらに弱い立場に追い込まれてしまうおそれがあります。
借りたお金は返すというのが原則となりますが、貸主からの不当な要求に応じる必要はありません。同様に脅迫的な圧力で不当な金額を支払わされてしまったケースについては「雇用主に脅され数百万円を支払わされた女性を弁護士が救済した事例」もご参照ください。
借り入れの弁済にあたりお困りの場合には、弊所までお気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
脅迫・恐喝被害の解決に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、不当要求対策の研究・啓発活動にも取り組んでいる。「警察沙汰にしたくない」「家族や会社に知られたくない」といった被害者特有の事情に寄り添い、粘り強い交渉で解決に導く。他の事務所で断られた案件にも積極的に対応。

