脅されてセックスさせられた・迫られた場合の対処法と相談窓口

「断れば裸の画像をネットにばらまく」「言うことを聞かなければ家族に話す」。そう脅されて性行為に応じざるを得なかった方、いままさに迫られて身動きが取れずにいる方もいるでしょう。誰にも打ち明けられないまま、これは犯罪にあたるのか、どこに助けを求めればいいのかも分からず、一人で抱え込んでいるかもしれません。

脅して性行為を強いることは、重大な犯罪です。泣き寝入りせず、加害者に刑事と民事の両面から責任を問うことができます。すでに応じてしまった後でも、まだ迫られている段階でも、打てる手は残されています。

この記事では、脅迫による性被害の解決実績が豊富な弁護士が、次の点を解説します。

  • 脅されてセックスを強要されると成立する罪
  • まだ迫られている段階でできること
  • 被害後に残すべき証拠と被害届の出し方
  • 慰謝料請求の進め方と相談できる窓口

なお、脅迫による性被害についてお困りの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。早期対応が結果を左右します。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでも無料相談ができます
  • 脅迫・恐喝被害を家族や職場に知られず迅速に解決できます
  • 親身誠実に、全力で依頼者を守る法律事務所です

脅されてセックスを強要されると成立する犯罪

脅迫によってセックスを強要された場合、状況に応じて複数の犯罪が成立します。中心となるのは不同意性交等罪ですが、要求の内容しだいで脅迫罪や恐喝罪にも問えます。いずれも被害者本人が告訴できる重い犯罪です。

不同意性交等罪

脅されてセックスをさせられた場合、加害者には不同意性交等罪(刑法第177条)が成立する可能性があります。2023年7月13日施行の刑法改正で「強制性交等罪」と「準強制性交等罪」が一本化された罪で、被害者が「同意しない意思を形成し、表明し、若しくは全うすることが困難な状態」で性交等をされた場合に処罰されます。脅迫によって意思決定の自由を奪われていれば、この要件にあたります。

(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。

出典:e-Gov法令検索

法定刑は5年以上の有期拘禁刑で、執行猶予がつく余地のある「3年以下」を大きく上回るため、刑が減軽されない限り実刑となる重い罪です。公訴時効(一定の期間が過ぎると起訴できなくなる制度)は15年(被害によりけがを負わせた不同意性交等致傷罪は20年)と長く、被害直後に動けなくても、後から告訴できます。

また、不同意性交等罪は親告罪(被害者の告訴がなければ起訴できない犯罪)ではなく、被害者が告訴をしなくても警察が捜査し、検察官が加害者を起訴できます。条文には「婚姻関係の有無にかかわらず」成立すると明記されており、夫婦・恋人の間でも、脅して同意なくセックスを強いれば犯罪です(性的DV)。成立要件をさらに詳しく知りたい方は「不同意性交等罪とは?旧強制性交・強姦罪との違いや構成要件」もご覧ください。

※拘禁刑とは、2025年6月1日施行の改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰です。

脅迫罪

セックスを迫る際に「応じなければ家族に危害を加える」「不倫をばらす」などと害悪を告げていた場合、その告知自体が脅迫罪(刑法第222条)にあたる可能性があります。脅迫罪は、本人またはその親族の生命・身体・自由・名誉・財産に害を加える旨を告げて人を怖がらせると成立し、法定刑は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金です。「秘密を暴露する」「ネットで広める」といった名誉に関わる告知も含まれます。脅迫がセックスの強要につながっていれば、脅迫罪と不同意性交等罪の両方が問題になります。どんな言葉が脅迫罪になるかは「脅迫罪になる言葉・ならない言葉は?成立要件と刑罰を解説」で詳しく解説しています。

恐喝罪

セックスの強要に加えて「写真を表に出されたくなければ金を用意しろ」と現金まで求められた場合は、恐喝罪(刑法第249条)も成立し得ます。恐喝罪は、人を脅して財物を交付させたり、財産上の利益を得させたりすると成立する犯罪で、法定刑は10年以下の拘禁刑です。罰金刑の定めがなく、脅迫罪より格段に重く扱われます。金銭の代わりに体を売らせる、別の相手との性行為を要求するといった手口も、利益の供与を迫るものとして問題になります。

脅迫によるセックス被害で目立つ手口

脅迫によるセックスの強要というと、力ずくで押さえつける典型的な強姦を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、スマホやネットの普及にともない、次のような手口の被害が目立つようになっています。

過去の写真や動画をネタに新たなセックスを迫る

元交際相手やネットで知り合った相手が保存していた性行為の写真・動画を持ち出し、「ネットにばらまく」と脅して交際の継続やセックスを強要する手口です。元交際相手のケースでは、目的が果たせないとリベンジポルノやストーカー被害に発展しやすい点に注意が必要です。出会い系やSNSで知り合ったケースでは、肉体関係だけでなく金銭の要求が重なることも珍しくありません。写真や動画を使った脅迫への対処は「裸の写真をばらまくぞと脅迫された人が知っておくべき法律と対処法」で詳しく解説しています。

第三者への売春行為を強要する

撮影した動画や画像の流出をちらつかせ、「家族や会社にばらされたくなければ体を売れ」と売春を強要するケースもあります。金品を脅し取る恐喝でありながら、売春という具体的手段まで指示する、より悪質な手口です。実際に、日系外国人の男(当時28歳)が元交際相手の女性の裸の写真を無断でSNSに投稿して客を募り、意のままに従わせる契約書まで書かせたうえで売春を強要したとして、売春防止法違反(脅迫売春)の疑いで逮捕された事例も報じられています(産経新聞報道に基づく)。同種の被害から金銭を取り戻した例として「パパ活で脅迫され性行為を強要された女性が400万円を回収した事例」もあわせてお読みください。

脅されてセックスを迫られている段階でできること

「応じなければ写真をばらまく」と脅されてはいるものの、まだ応じていない、性交には至っていないという方もいます。被害が起きる前のいまこそ、動くべきタイミングです。対応が早いほど、要求がエスカレートする前に流れを断ち切りやすくなります。

この段階でも、脅した時点で加害者には脅迫罪(刑法第222条)が成立し得ます。性交を強要しようとして遂げられなかった場合も、不同意性交等罪の未遂(刑法第180条)として処罰の対象です。応じてしまう前であっても、加害者の責任を問う道は残されています。

まずは脅迫のメッセージや通話の記録を消さずに確保し(残し方は次の章で説明します)、応じてしまう前に警察へ相談してください。状況を伝えておくこと自体が相手をけん制し、捜査が動くきっかけになることもあります。自分一人で抱えず弁護士に間に入ってもらえば、加害者と直接やり取りせずに、安全な距離を保ったまま対応を進められます。迫られている段階での具体的な対処や相談先については「脅された時の対処法は?恐喝・脅迫被害の相談先も弁護士が解説」もあわせてご確認ください。

脅されてセックスされたときに残しておくべき証拠

脅迫されてセックスを強いられたら、まずはできるだけ早く警察に行くことが最優先です。警察に行けば証拠の収集や必要な手続き、医療機関の紹介まで対応してもらえます。ただ、ショックや羞恥心、報復への不安からすぐに動けない方も少なくありません。そうした場合でも、後から被害届や告訴状を出すときのために、自分で証拠を残しておくことが重要です。証拠がなければ、加害者が逮捕されても嫌疑不十分で不起訴になることがあります。

残すべき証拠 ポイント
加害者の遺留物 体液や毛髪。入浴前に産婦人科でレイプキット採取を依頼
着ていた衣類 洗わず保管。加害者の体液や繊維が付着していることがある
防犯カメラの映像 保存期間が短い。早めに保全を依頼する
メッセージ・録音 LINEやメールは消さず保存。通話は録音アプリで残す
相手の連絡先情報 ID・電話番号は弁護士照会で犯人を特定する際に必須

加害者の遺留物

性的な被害を受けた直後の体には、加害者の体液や毛髪が付着していることがあります。こうした遺留物は、誰がどんな行為に及んだのかを示し、不同意性交等罪の立証に直結する手がかりになります。性犯罪の証拠採取に対応した医療機関(多くは救急外来)には「性犯罪証拠採取キット(レイプキット)」が備えられており、加害者の体液や体毛を採取して長期間保管できます。報復が怖い、恥ずかしいといった理由で警察にすぐ行けないときでも、病院にはできるだけ早く行きましょう。妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)は性交後72時間以内、できるだけ早く服用するほど効果が高いとされ、性感染症の検査もあわせて受けられます。長期間の性被害に苦しんでいる方は「ヤクザを名乗る男から15年間性被害を受け200万円を回収した事例」もご参照ください。

着ていた衣類

性被害を受けたときに身につけていた服や下着も、大切な証拠になります。加害者の体液や毛髪に加え、もみ合いでついた繊維が残っていることもあります。洗ったりクリーニングに出したりせず、そのままの状態で保管しておくことが大切です。加害者の素性がわからないときには、特定の手がかりにもなります。

店の防犯カメラなどの映像

カラオケ店の個室やホテルのエントランスなど、現場周辺の防犯カメラに加害者が映っていることがあります。性被害そのものは映っていなくても、特定の日時に加害者がその場にいたことの裏付けになります。自分で店に頼みづらい場合は、弁護士に映像保全の交渉を任せる方法もあります。映像は一定期間で上書きされてしまうため、早めに動くことが肝心です。

メッセージ・録音・相手の連絡先

つらい記憶を消したい一心で、加害者とのLINEやメール、SNSのやり取りをすべて削除してしまう方がいます。しかし脅迫の証拠を消すと、後で慰謝料を請求したり被害届を出したりするときに、証拠不十分で動けなくなりかねません。被害の前後を問わず、加害者との文字のやり取りはすべて残しておきましょう。スクリーンショットでも保存しておくと、アカウントが消されても証拠が残ります。電話があったときに録音できるよう、録音アプリやボイスレコーダーを用意しておくと安心です。相手のメールアドレスやSNSのID、電話番号は、弁護士が弁護士照会制度(弁護士会を通じて相手の氏名や住所などを照会できる制度)で犯人を特定する際に役立ちます。ネットで知り合って素性がわからないケースでは、こうした情報を必ず控えておいてください。

加害者の責任を追及する方法

証拠を確保したうえで、脅迫による性被害について加害者の責任を問う段階に進みます。刑事と民事の両面から追及でき、刑事では被害届・告訴で処罰を求め、民事では慰謝料などの損害賠償を請求して被害の回復を図ります。両方を並行して進めることも可能です。

警察に被害届・告訴状を提出する

脅迫によるセックス被害では、できるだけ早く警察に被害届か告訴状を提出することが大切です。不同意性交等罪は、被害者の告訴がなくても起訴できる非親告罪です。ただし実際の捜査は、被害者からの届出をきっかけに動き出すのが大半です。ためらわずに早く相談へ向かうほど、体に残った証拠の採取や提携医療機関の案内につながり、時間の経過で手がかりが消えてしまう前に捜査の着手が見込めます。もっとも、告訴状は法律上の要件に沿った記載が求められ、不十分だと受理されないこともあります。弁護士に依頼すれば、被害の事実を法的な枠組みに沿って整理し、受理されやすい告訴状を作成してもらえます。警察とのやり取りや供述調書作成時の立ち会いも任せられ、精神的な負担を軽くできます。被害届を出すメリットや具体的な書き方は「恐喝・脅迫の被害届を出す3つのメリットと出し方をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。

加害者に慰謝料を請求する

刑事告訴とは別に、加害者へ慰謝料を請求できます。脅迫による性被害は精神的ダメージが大きく、認められる慰謝料は事案により数十万円から数百万円規模となり、被害が重大なケースではさらに高額になることもあります。具体的な金額の目安は「脅迫の慰謝料相場はいくら?示談交渉による慰謝料額の事例も紹介」で確認できます。もっとも、被害者が加害者と直接交渉するのは精神的に大きな負担で、相手に言いくるめられる恐れもあります。弁護士が代理人として交渉すれば、適正な金額を算定し、不当に低い示談金を拒んで正当な額を請求できます。なお、精神的な不調が続くときは、心療内科などで診断書を取っておくと、慰謝料を請求する際の有力な証拠になります。

脅されてセックス被害を相談できる窓口

外部に話しづらい脅迫によるセックス被害だからこそ、警察に加えて公的な相談窓口も整えられています。加害者が職場の上司や知人など身近な相手だと、周囲に相談しづらいうえ、心ない反応による二次被害への不安もつきまといます。一人で抱え込まず、まずはこうした窓口を頼ってください。

  • 警察庁「#8103(ハートさん)」…全国共通の性犯罪被害相談ダイヤル。24時間対応で、かけた地域を管轄する都道府県警察の窓口につながり、原則として女性の警察官・職員が対応します(IP電話など回線によっては通話料がかかる場合があるため、無料のフリーダイヤルは各窓口でご確認ください。警察庁の案内ページ)
  • 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター…相談員が話を聞きながら、医療・法律・警察など必要な支援につないでくれます(全国一覧)
  • 法テラス 犯罪被害者支援…利用できる法制度や相談窓口の案内、刑事手続の流れの説明を受けられます(法テラスの案内)

弁護士に相談するメリット

被害者がたった一人で加害者に立ち向かうのは、脅迫によるセックス被害ではとりわけ困難です。弁護士に依頼すると、次のようなサポートを受けられます。

被害届・告訴のサポートでは、受理されやすい告訴状の作成や警察との調整を任せられます。加害者対応の代行では、連絡や交渉をすべて弁護士が引き受け、「警察に言わないでくれ」といった不当な要求にも屈せず対応します。加害者と直接やり取りせずに済むため、恐怖やトラウマがよみがえる負担を避けられます。適正な慰謝料請求では、判例や事案に照らした金額を算定し、示談書に再発防止の条項を盛り込むなど、適正な金銭的解決につなげやすくなります。脅迫のネタになっている動画・写真の削除や、今後一切接触しない旨の合意を取り付けることも可能です。弁護士への依頼を検討する際の費用や、相談から解決までの流れは、先に紹介した対処法の記事でも確認できます。

脅されてセックス被害を周囲に知られず解決したい方へ

脅して性行為を強いる行為は、不同意性交等罪・脅迫罪・恐喝罪に問える重い犯罪です。被害から立ち直り、加害者に責任を取らせるには、証拠を確保し、できるだけ早く動き出すことが何より大切です。

とはいえ、告訴状の作成や加害者との示談交渉、慰謝料の請求を、被害を受けた本人が一人で進めるのは負担が大きすぎます。弁護士に任せれば、こうした手続きを代わりに進めながら、あなたが加害者と顔を合わせずに済みます。つらい記憶を呼び起こす接触を避けたまま、正当な償いを求めていけます。

被害の直後は、恐怖や混乱で何も手につかないかもしれません。それでも、すでに加害者から連絡が続いている方、次の行為や金銭を求められている方は、状況が悪化する前に専門家を頼ってください。

当事務所は、脅迫をともなう性被害の対応にあたってきました。あなたを守ることを最優先に、弁護士が迅速に動きます。「事を大きくしたくない」「家族や勤め先に知られたくない」という思いにも配慮し、周囲に気づかれない形での穏便な解決を目指します。加害者との連絡はすべて弁護士が引き受け、直接顔を合わせる必要をなくすことで、あなたの安全を確保します。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

誰でも気軽に弁護士に相談できます
  • 全国どこからでも無料相談ができます
  • 脅迫・恐喝被害を家族や職場に知られず迅速に解決できます
  • 親身誠実に、全力で依頼者を守る法律事務所です

この記事の監修者

若井亮 弁護士

若井 亮

代表弁護士

弁護士法人若井綜合法律事務所
東京弁護士会所属(登録番号:47827)

弁護士紹介ページ

脅迫・恐喝被害の解決に豊富な実績を持つ。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会の代表理事として、不当要求対策の研究・啓発活動にも取り組んでいる。「警察沙汰にしたくない」「家族や会社に知られたくない」といった被害者特有の事情に寄り添い、粘り強い交渉で解決に導く。他の事務所で断られた案件にも積極的に対応。

脅迫・恐喝被害 不当要求対策 リベンジポルノ 美人局被害 男女トラブル
メディア掲載 フジテレビ「とくダネ」/ ダイヤモンド・オンライン / @DIME / サイゾー 他多数
講演実績 「不当要求対応の基礎」「犯罪組織によるマネー・ロンダリングと投資詐欺への法的処置」等
脅迫・恐喝被害を弁護士に無料で相談しましょう

全国どこからでも24時間、弁護士による脅迫・恐喝被害の無料相談を受け付けております。

弁護士と話したことがないので緊張する…相談だけだと申し訳ない…とお考えの方は心配不要です。 当事務所では、ご相談=ご依頼とは考えておりません。弁護士に解決方法だけでもまずは聞いてみてはいかがでしょうか。

ご相談のみで問題が解決する方も多くおられますので、お気軽にお電話・メール・LINEでご連絡ください。