
風営法違反の疑いで警察の捜査やガサ入れを受け、「罰金で済むのか」「どの弁護士に頼めばいいのか」と不安を抱えていませんか。早い段階で刑事弁護に強い弁護士に相談すれば、逮捕の回避や不起訴の獲得を目指すことができます。
起訴された場合も、約8割は正式な裁判を開かずに罰金を科す略式手続へ進んでいます。もっとも、2025年6月の法改正で罰則は大幅に強化され、無許可営業や名義貸しでは、個人でも5年以下の拘禁刑(懲役と禁錮を一本化した刑)と1,000万円以下の罰金の一方または両方が科されるようになりました。営業停止などの行政処分を受けるおそれもあります。
この記事では、刑事事件に注力する弁護士が、次の点を解説します。
- 風営法違反で科される罰則と行政処分
- 弁護士に依頼すると何をしてもらえるか
- 風営法に強い弁護士の選び方と費用
- 不起訴や罰金で終わった解決事例
お読みいただくことで、ご自身が受けうる処分の見通しと、依頼する弁護士を選ぶ基準を整理できます。
なお、捜査や逮捕の不安を抱えている方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。早期対応が結果を左右します。
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風営法とは?違反したときの罰則と処分
風営法(正式名称「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」)は、キャバクラやホストクラブ、接待(特定の客のそばに付いて、継続して談笑の相手をしたり、お酌をしたりしてもてなすこと)をするスナック・ガールズバーなどの接待飲食店やパチンコ店などの風俗営業から、デリヘルなどの性風俗店まで幅広く規制する法律です。接待飲食店などの風俗営業には公安委員会の許可が、性風俗店の営業には届出が必要で、違反すると刑事罰に加えて、営業停止や許可取消しなどの行政処分を受けることもあります。
キャバクラやスナックなど業種ごとに、許可が必要になる線引きについては「キャバクラの風営法違反とは?2025年改正で罰則最大3億円に強化」もあわせてご覧ください。
主な違反行為と改正後の罰則
風営法の罰則で押さえておくべきは、2025年6月28日に施行された改正で罰則が大幅に強化された点です。主な違反行為と、改正後の罰則は次のとおりです。
| 主な違反行為 | 個人の罰則 | 法人の罰則(両罰規定) |
| 無許可営業・名義貸し(自分の許可の名義で他人に営業させること)・営業停止命令違反・禁止区域での性風俗店の営業(風営法49条) | 5年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金(両方を科されることもある) | 3億円以下の罰金 |
|---|---|---|
| 18歳未満の者に接待をさせる、深夜に客に接する業務をさせるなど(51条1項4号) | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(両方を科されることもある) | 100万円以下の罰金 |
| 客引き・つきまとい(53条1号)、料金を支払わせる目的などで客を威迫して困惑させる行為(53条2号)、性風俗店が求職者の紹介を受けて対価を払うスカウトバック(53条7号) | 6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(両方を科されることもある) | 100万円以下の罰金 |
改正前は、無許可営業や名義貸しなどの罰則が「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」(法人は200万円以下の罰金)だったため、個人・法人ともに刑罰が一気に重くなったことになります。改正の全体像は「2025年風営法改正のポイント|何が変わった?店舗経営者の対策」で解説しています。
なお、同じ2025年改正では、客の恋愛感情につけ込み、困惑させて飲食をさせる、いわゆる「色恋営業」も禁止されましたが、この違反は刑事罰ではなく、指示や営業停止といった行政処分の対象です。
罰金で済む?略式命令と正式裁判の割合
風営法違反で起訴された場合、約8割は正式な裁判ではなく、罰金を科す略式手続に回されています。2025年の検察統計では、風営法違反で起訴された619人のうち504人(約81%)が略式命令請求、115人(約19%)が公判請求(正式な裁判の請求)でした。ただし、同種の前科がある場合や、初犯でも違反を長く続けていたなど悪質性が高い場合は、略式ではなく正式な裁判になることもあります。
略式命令とは、簡易裁判所が公判を開かずに、100万円以下の罰金などを科す手続きです(刑事訴訟法461条)。罰金を納めれば手続きは終わりますが、罰金も刑罰なので前科になり、罪によっては店の許可にも影響します(次の見出しで解説)。
一方、同じ年に不起訴(検察官が起訴しないと決める処分)となった528人のうち409人は起訴猶予でした。起訴猶予とは、犯罪事実が明らかでも、情状などを考慮して検察官が起訴を見送る処分です。
営業停止・許可取消しなどの行政処分
風営法違反では、刑事罰とは別に、公安委員会から行政処分を受けることがあります。キャバクラなどの風俗営業では、違反の内容によっては許可の取消しや、6か月以内の営業停止(全部または一部)を命じられます(風営法26条1項)。営業の方法を改めるよう求める「指示」(同法25条)が出されることもあります。
営業停止を命じる前には、公安委員会が営業者の言い分を聞く「聴聞」を行わなければならず(同法41条1項)、聴聞では、営業者は弁護士を代理人に選んで意見を述べてもらうこともできます(行政手続法16条)。
また、許可を取り消されると、取消しの日から5年を経過するまで新たに許可を受けられません(風営法4条1項6号)。無許可営業や年少者に接待させる罪など(49条・50条・51条1項の罪)で罰金刑を受けた場合も、刑の執行を終えた日などから5年を経過するまでは同じです(4条1項2号イ)。店を続けられるかは刑事・行政の両方の処分で決まるため、見通しや、法令を守った営業体制への立て直しを早めに弁護士に相談しておくことが大切です。
風営法違反で弁護士に依頼するメリット・弁護活動
風営法違反、特に無許可営業や名義貸しといった重大な違反は、捜査が長期化・複雑化しやすく、逮捕や、それに続く勾留(裁判官が認める身柄拘束)で長く拘束されたり、重い処分を受けたりするリスクが高いのが特徴です。こうした事件で弁護士に早期に依頼すると、次のような弁護活動を通じて、結果を大きく左右できる可能性があります。
逮捕を回避する
風営法違反事件は、店舗のパソコンや経営者・店長のスマートフォンに重要な証拠が集中するため、証拠隠滅を防ぐ目的で経営者が逮捕され、捜索差押え(ガサ入れ)を受けやすいのが特徴です。2025年の検察統計でも、風営法違反の被疑者(法人を除く)1,039人のうち559人(約54%)が逮捕されています。誰が逮捕されやすいかは「風営法違反で逮捕されるのは約半数|誰が捕まる?刑罰と勾留期間」で詳しく解説しています。
まだ逮捕されていなければ、逮捕そのものを回避できる余地があります。弁護士は、証拠隠滅や逃亡のおそれがないことを具体的に主張し、必要に応じて出頭に同行するなどして、逮捕せずに捜査を進めるよう捜査機関に働きかけます。あわせて、取り調べで不利な供述調書が作成されないよう、供述の方針についても事前に助言します。
勾留を阻止し、早期釈放を目指す
逮捕されると、警察は48時間以内に事件を検察官へ送致し、送致を受けた検察官は24時間以内に、裁判官へ勾留を請求するかどうかを判断します(逮捕から最長72時間。刑事訴訟法203条・205条)。勾留が認められると原則10日間、延長されると最長20日間、身柄の拘束が続きます(同法208条)。2025年の検察統計では、風営法違反で身柄を送致された531人のうち473人(約89%)に勾留が認められました。
弁護士は逮捕直後から本人と面会(接見)し、身元引受人の確保や、生活・営業の実態を示す資料を整えて、勾留の必要がないことを検察官や裁判官に訴えます。勾留が決まった後も、準抗告(勾留の判断への不服申立て・同法429条)や、勾留の理由・必要がなくなったときの勾留取消請求(同法87条)によって、身柄の解放を求められます。
不起訴処分を獲得し、前科を回避する
刑事事件で最も重要な目標の一つが、不起訴処分の獲得です。不起訴になれば刑事裁判にかけられず、前科も付きません。弁護士は、悪質性が低いことや、再発防止策を徹底していることなどを整理し、意見書として検察官に提出して不起訴を働きかけます。
店の実質的な経営者ではない、客へのもてなしが「接待」に当たらないなど、違反の成立そのものを争える事案もあります。その場合は、罪を認めるか否認するかの方針を早い段階で弁護士と決めておくことが大切です。実際に風営法違反で不起訴となった事例は「風営法違反で不起訴となった3つの事例」で紹介しています。
起訴された場合も減刑・執行猶予を目指す
仮に起訴された場合でも、弁護士による弁護活動は続きます。保釈を請求して、判決までの間の身柄の解放を求めることもできます。反省の姿勢や再発防止の取り組み、営業体制の是正といった有利な事情を主張・立証し、罰金や執行猶予付き判決など、より軽い量刑を目指します。こうした減刑・執行猶予の見通しや、風営法違反で実際にどの程度執行猶予が付いているのかについては「風営法違反で執行猶予は付く?獲得率と量刑相場を統計で解説」で統計をもとに解説しています。
風営法に強い弁護士の選び方
一口に弁護士といっても、得意とする分野はさまざまです。風営法違反事件で後悔しないためには、次の3つの点を確認して依頼先を選ぶことが大切です。
逮捕直後から接見に動ける体制があるか
風営法違反事件で逮捕された場合、対応は時間との勝負で、勾留が請求されるまでの最初の数日間がその後を大きく左右します。逮捕直後から弁護士が接見に駆けつけ、夜間や休日でも連絡が取れる体制が整っているかを確認しましょう。
風営法違反事件の経験と規制の知識があるか
刑事事件は、民事事件とは手続きも時間の流れも大きく異なります。まずは、刑事弁護の経験が豊富で、できれば風営法違反事件を実際に扱った実績のある弁護士かどうかを確認しましょう。事務所のホームページで、刑事事件の解決実績や風営法に関する記事・事例を公開しているかが一つの目安になります。
また、風営法は政令や都道府県の条例と組み合わせて読む必要があり、「接待」に当たるかどうかの線引きなど、判断が難しい論点が多い法律です。規制内容を正確に理解している弁護士であれば、違反が成立しないケースを見抜き、不起訴に向けた的確な主張ができます。
費用の内訳を依頼前に説明してくれるか
風営法違反事件でも、費用の主な内訳は着手金と報酬金で、ほかに日当や実費がかかることもあります。着手金は事件の結果に関係なく、報酬金は不起訴などの成果に応じて発生します。どの段階でどの費用がかかるのかを、依頼前に見積もりで分かりやすく説明してくれるかがポイントです。
参考までに、当事務所の刑事事件の弁護士費用は次のとおりです(逮捕されずに捜査が進む在宅事件でも、身柄事件でも同額。初回相談は原則無料です)。
- 着手金:33万円~
- 報酬金(起訴前):不起訴 33万円~/求略式命令 22万円~
- 報酬金(起訴後):刑の執行猶予 33万円~/求刑された刑が軽減された場合 22万円~
※着手金、報酬金は一般的な事件を想定しており、具体的な事案の難易等に応じて別途お見積りします。※事例判断により、協議の上、増額・減額させていただきます。※別途、手数料や実費等がかかる場合がございます。料金の詳細は「当事務所の弁護士費用」のページでご確認ください。
風営法違反の弁護士による解決事例
ここでは、当事務所の弁護士が担当した風営法違反事件の解決事例を紹介します。
※プライバシー保護の観点から、イニシャルを使用し、内容を一部加工しています。
年齢確認の不備による年少者使用の事例
この事例は、飲食店を経営するCさん(30代・男性)が、18歳未満の従業員を接客業務に従事させたとして、風営法違反(年少者使用)の疑いで警察の捜査を受けた事例です。
Cさんが経営するバーでは、アルバイト採用時に身分証明書の提示を受けていましたが、その従業員が提出したのは偽造された健康保険証でした。Cさんは従業員が18歳以上であると信じていましたが、警察はCさんを風営法違反で取り調べました。
Cさんは「知らなかった」と主張しましたが、年齢確認の方法が不十分であったとして、逮捕・勾留の可能性も浮上しました。
Cさんから依頼を受けた当事務所の弁護士は、まず被疑者であるCさんの主観的な認識(18歳未満と知らなかった点)を詳細に聴取しました。その上で、Cさんが再発防止のために即座に講じた対策(全従業員の身分証明書再確認、偽造防止のための厳格なチェックフロー導入など)を具体的な証拠として収集しました。
弁護士は、これらの再発防止策と、Cさんに悪質な意図がなかったことを示す詳細な意見書を検察官に提出し、刑事処分の必要性がないことを粘り強く主張しました。
結果として、検察官はこちらの主張を受け入れ、Cさんは起訴猶予による不起訴処分を獲得しました。逮捕・勾留されることなく事件を解決でき、経営への影響を最小限に抑えることができました。
禁止地域での性風俗関連特殊営業の事例
本件は、Dさん(40代・男性)が、風営法上の営業禁止地域内で、性風俗関連特殊営業(デリバリーヘルス)を営んでいたとして、風営法違反で逮捕・勾留された事例です。
Dさんは逮捕後、勾留が決定し、長期の身柄拘束となりました。
勾留直後に接見をした当事務所の弁護士は直ちにDさんが容疑を認めていることを確認しました。弁護方針としては、量刑の軽減と、できる限り早期の釈放を得ることに絞られました。
弁護士は、Dさんに対して深く反省している旨の供述を促すとともに、営業所の賃貸借契約の解除や、従業員への補償、顧客名簿の廃棄など、問題となった営業を完全に廃止し、再犯の可能性がないことを示す証拠を収集・提出しました。
また、悪質性の程度が小さいことを示すために、Dさんが関与していた期間や売上規模など、客観的な経営実態を正確に検察官に伝えました。
さらに、家族による厳格な身元引受書を提出し、逃亡のおそれがないことを強調しました。
これらの弁護活動の結果、検察官は略式起訴を選択し、裁判所はDさんに対して罰金の略式命令を出しました。
Dさんは公判請求(正式裁判)を回避することができ、罰金を支払うことで事件を終結させられました。
風営法違反で逮捕が不安な方はお早めに弁護士にご相談を
風営法違反は、2025年の改正で無許可営業などの刑罰が重くなったうえ、逮捕・勾留による長期の身柄拘束や、営業停止・許可取消しといった行政処分のリスクもある犯罪です。
勾留を請求するかどうかは逮捕から最長72時間のうちに判断されるため、早い段階で弁護士に依頼できるかどうかが、その後の身柄拘束を大きく左右します。弁護士がつけば、取り調べへの対応の助言、勾留の阻止や早期釈放、不起訴処分の獲得に向けた活動に加え、行政処分の聴聞への対応も受けられます。反対に、弁護士をつけずに一人で対応すると、知らないうちに不利な供述をして、処分が重くなるおそれもあります。
警察のガサ入れを受けた、出頭を求められている、あるいはご家族が逮捕されたという状況は、大きな不安を伴います。逮捕される前でも、捜査の兆候がある時点で相談しておけば、逮捕を避けられたり、不起訴となる可能性が高まったりすることがあります。
当事務所は、刑事弁護を専門分野として風営法違反をはじめ数多くの刑事事件を取り扱い、逮捕回避や不起訴処分の獲得に豊富な実績があります。ご依頼者の不利益を最小限に抑えるため、弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。全国どこからでも24時間受け付けている無料相談を設けておりますので、風営法違反でお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

