
風俗のプレイ中に女の子に怪我をさせてしまい、「これは犯罪になるのだろうか」「逮捕されるのではないか」と不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
こうした悩みの背景には、風俗嬢や風俗店から多額の賠償金を要求され、「支払わなければ被害届を出す」と言われているケースが少なくありません。
風俗嬢に怪我をさせた場合、過失か故意かによって問われる罪は大きく異なります。軽い過失傷害罪で済むケースもあれば、不同意わいせつ致傷罪のように裁判員裁判の対象となる重大犯罪に発展するケースもあり、早期の対応が結果を大きく左右します。
この記事では、風俗トラブルに詳しい弁護士が以下の点をわかりやすく解説します。
- 風俗嬢に怪我をさせた場合に問われる可能性のある5つの罪
- 過失と故意で異なる対処法と示談のポイント
- 警察が介入した場合に弁護士ができること
なお、風俗での怪我のトラブルについて早急に対応したいとお考えの方は、この記事をお読みいただいた後、全国どこからでもご利用いただける当事務所の無料相談をご利用ください。
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風俗嬢を怪我させたらどんな罪に問われる?
過失傷害罪
(過失傷害)
第二百九条 過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
風俗嬢に怪我をさせてしまうケースのほとんどが、この過失傷害です。
「過失」というのは、わざと(故意)ではなく、「間違って」「誤って」という意味です。
通常のプレイの最中に、風俗嬢の身体を丁寧に扱うことへの配慮が欠け、意図せず傷を負わせてしまった場合がこれにあたります。
例えば、サービスとして許容されている行為の中で、指の扱いが荒くなり誤って風俗嬢の陰部や膣内を傷つけたり、SMプレイの一環で間違って強く紐で縛りすぎて内出血を起こしてしまったケースが挙げられます。
傷害罪
(傷害)
第二百四条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
※拘禁刑とは、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰のことです。
故意(わざと・わかっていて)に風俗嬢に怪我を負わせる罪です。
例えば、何らかのトラブルで感情的になり、風俗嬢を殴って怪我をさせたようなケースです。
また、お客が、自分がクラミジアやヘルペス等の性病や皮膚病等にかかっているのをわかっていて風俗嬢に接触感染させた場合も傷害になります。口論になりお客が怒鳴ったために風俗嬢に耳鳴りの症状が出たり、トラウマ(PTSD 心的外傷後ストレス障害)になったようなケースも同様です。
暴力を振るった場合だけでなく、相手の生理機能に障害を生じさせる行為全般が傷害行為であると考えていいでしょう。
風俗嬢が病院で医師の診断書を手に入れればそれが証拠となり、傷害罪で警察が動くこともあります。
不同意わいせつ致傷罪
(不同意わいせつ等致死傷)
第百八十一条 第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は三年以上の拘禁刑に処する。
(後略)
(不同意わいせつ)
第百七十六条 次に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、六月以上十年以下の拘禁刑に処する。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
(以下略)
風俗のサービスの許容範囲外のわいせつ行為を、相手の同意なく行い、風俗嬢に怪我をさせた場合に問われます。
2023年の刑法改正により、旧「強制わいせつ致傷罪」から名称・要件が変更されました。旧法では暴行・脅迫のみが要件とされていましたが、現行法では、アルコールの影響や地位を利用した影響力など、より幅広い状況が対象となっています。具体的には、被害者が同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態でわいせつ行為に及び、傷害を負わせた場合に成立します。
典型例としては、風俗嬢を押さえつけたり「騒いだら殴る」などと脅して、サービスに含まれていない行為(胸を触る、キスをする等)を強要し、結果的に怪我をさせたようなケースが挙げられます。
さらに、2023年の改正で新たに明文化された類型として、暴行や脅迫を用いなくても成立するケースがあります。例えば、サービス内容に含まれていない行為を突然始め、風俗嬢が恐怖や驚きで体が固まって(いわゆる「フリーズ」状態)拒否できないまま怪我をした場合(6号:予想と異なる事態による恐怖・驚愕)や、風俗嬢が拒否の意思を示す間もなく不意打ちで禁止行為に及んで怪我をさせた場合(5号:同意しない意思を表明するいとまがない)にも、不同意わいせつ致傷罪が成立し得ます。暴行・脅迫を伴わないケースであっても安易に考えるべきではありません。
不同意わいせつ致傷罪は「無期又は三年以上の拘禁刑」と法定刑が非常に重く、起訴されれば一般市民が審理に参加する裁判員裁判で扱われます。公開の法廷で事件の詳細が審理されるため、実名報道や職場への発覚といったリスクも現実的な問題となってきます。
不同意性交等致傷罪
(不同意わいせつ等致死傷)
第百八十一条
(前略)
2 第百七十七条若しくは第百七十九条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は六年以上の拘禁刑に処する。
(不同意性交等)
第百七十七条 前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
(以下略)
相手の同意なく、性交・肛門性交・口腔性交、または膣や肛門に身体の一部や物を挿入して怪我をさせる罪です。
旧「強制性交等致傷罪」に代わり、2023年の刑法改正で新設されました。成立要件は前述の不同意わいせつ致傷罪と同様で、暴行・脅迫に限らず、被害者が同意しない意思を形成・表明・全うすることが困難な状態で性交等に及び、傷害を負わせた場合に成立します。なお、2023年の改正で「性交等」の定義が拡大され、膣や肛門に身体の一部(陰茎を除く)や物を挿入する行為も含まれるようになったため、大人のおもちゃを膣に挿入するなどの行為も不同意性交等致傷罪の対象となります。
風俗嬢に馬乗りになり抵抗できないようにして本番強要したり、「騒いだら殺す」などと脅してフェラチオを強要して怪我をさせたようなケースが典型です。
また、暴行・脅迫がなくても成立し得る点も不同意わいせつ致傷罪と同様です。例えば、プレイの流れの中で不意に挿入行為に及び、風俗嬢が拒否する間もなかった場合や、予想外の行為に恐怖して抵抗できないまま怪我をした場合にも、不同意性交等致傷罪に問われる可能性があります。
※女性だけではなく男性に対してもこの犯罪は成立します。ゲイ専門の風俗店でキャスト男性に暴力的にアナルセックスに及び肛門裂傷させた場合などです。
風俗での本番行為がどのような場合に不同意性交等罪に該当するかの具体的な判断基準については風俗・デリヘルの本番行為は違法?犯罪と本番トラブルの対処法で詳しく解説しています。
不同意性交等致傷罪は「無期又は六年以上の拘禁刑」と刑法の中でも最も重い部類に属し、こちらも裁判員裁判で審理されます。起訴後にできることは限られるため、捜査段階のうちに示談を成立させて不起訴を目指すことが何より重要です。
逮捕監禁致傷罪
(逮捕等致死傷)
第二百二十一条 前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
(逮捕及び監禁)
第二百二十条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の拘禁刑に処する。
許可なく、手錠や紐で風俗嬢をベッド等に固定して自由を奪ったり、ホテルの部屋から出られない状況にし、その際に怪我をさせた場合に問われます。
SMクラブなどの拘束プレイや監禁プレイの許容範囲であれば別ですが、オプションでつけてもいないのに勝手に持参した手錠等で身動きがとれないようにし、逃げ出そうとした風俗嬢が怪我をした場合などが該当します。
また、プレイ時間についてトラブルになり、男性客がホテルの部屋のドアの前に立ちふさがるなどして、退出しようとした風俗嬢ともみ合いになり怪我をさせたようなケースも逮捕監禁致傷になります。
風俗嬢に怪我をさせてしまった場合の対処法
絶対にその場から逃げてはいけない
警察が逮捕に踏み切るためには「逮捕の必要性」がなければなりません。
具体的には、被疑者が逃亡したり証拠を隠滅する怖れがある場合には逮捕の必要性が有りとされます。
逆に言えば、逮捕の必要性がなければ、警察に身柄拘束されないこともあるということです。
例えば、ホテルで風俗嬢に怪我をさせ、風俗嬢が男性従業員を電話で呼びつけているのを聞いて焦ってホテルを飛び出して逃げてしまったとします。
心証が悪くなるのはもちろんのこと、「このまま逃げて、姿をくらますのではないか」「(大人のおもちゃ等の器具を使用して怪我させた場合)使用した器具を処分して証拠の隠滅を図るのではないか」と警察が判断してしまうことが考えられます。
風俗嬢を怪我させてしまった場合は、その場から立ち去ることはせずに、警察を呼ばれた場合には正直に自分の身元を明かすことで「逃亡する意思がない」ことを明確に伝えましょう。逮捕を回避するための具体的な行動については風俗・デリヘルでの本番強要は逮捕される?要件と対処法もあわせてご確認ください。
故意があった場合
ここからは、故意か過失かによって対処法が異なるため、それぞれに分けて解説します。
もしアナタが、故意に、暴行・不同意わいせつ・不同意性交等・逮捕監禁に及んだのであれば、すぐさま示談に向けて動くべきでしょう。
傷害罪やその他の致傷罪(怪我までさせる罪)は非常に重い処罰となっており、被害届や告訴状が提出されれば警察も積極的に捜査に乗り出します。高確率で起訴されて刑事裁判にかけられるでしょう。
そのため、被害届の提出や刑事告訴される前に示談に動くのがベストです。
また、もし警察に逮捕された場合であっても、これらの犯罪は被害者の加害者に対する処罰感情が重要視されるため、示談を成立させることで早期釈放・不起訴(起訴猶予)となる可能性が高まります。示談によって被害届を取り下げてもらい不起訴を目指す具体的な進め方についてはデリヘルで被害届を回避する方法は?取り下げてもらう方法も解説で詳しく解説しています。
もちろん、被害者である風俗嬢も、加害者と直接顔を合わせたいとは思いませんので、弁護士を入れて示談交渉してもらいましょう。弁護士が交渉窓口となることで、感情的なやり取りを避けながら適正な金額での合意を目指せますし、合意内容に法的な拘束力を持たせることで、後から追加の金銭要求をされるトラブルも回避できます。
示談金の内訳としては、病院での検査費用、治療費、入院費、通院の交通費、休業損害のほか、慰謝料も含まれます。
事案にもよるため一概には言えませんが、故意で怪我させた場合は、数十万円~百万円程度とかなり高額な示談金が必要になるケースもあることを認識しておきましょう。こうした示談金の具体的な相場や示談書に盛り込むべき内容については風俗・デリヘルの示談金相場は?盗撮・本番の示談の流れと注意点で詳しく解説しています。
過失の場合
過失傷害罪は、「親告罪」といって、被害者が刑事告訴しなければ起訴されません。
被害者である風俗嬢も、お客が真摯に反省し、示談金を支払うことを約束すれば、通常は告訴に踏み切ることはありません。
30万円以下の罰金または科料という比較的軽い刑罰とはいえ起訴されれば前科がつきますので、早い段階で示談交渉を進めることが大切です。
なお、男性客が"過失"と考えていても、風俗嬢は"わざとやられた"と受け止めている場合もあります。中には、示談金を吊り上げる目的で、「無理やり暴力的なことをされた」と虚偽の主張を展開してくることもあります。このように風俗店側から不当な要求や脅しを受けている場合の対処法については風俗・デリヘルの恐喝・脅迫|本番・盗撮などケース別の対処法で具体的な方法を紹介しています。
こうした虚偽の主張がまかり通れば、過失ではなく故意として扱われ、より重い罪に問われるリスクがあります。しかし、故意にこれらの犯罪に手を染めていないのであれば、堂々とその旨を主張することが大切です。風俗嬢の一方的な主張によって冤罪に巻き込まれることを防ぐためにも、過失・故意を問わず、風俗嬢に怪我をさせてしまった場合は早い段階で弁護士に相談し、適切な対応を進めることが重要です。
警察が介入してしまった場合
風俗店や風俗嬢との当事者間で解決できず、警察に被害届が提出されると、在宅での任意捜査が始まるか、事案が重い場合には身柄を拘束される可能性があります。
警察の捜査が始まると、取調べで不利な供述をしてしまい、本来の状況よりも重い罪に問われるケースも少なくありません。特に、過失だったのに故意と認定されてしまうと、問われる罪名も量刑も大きく変わります。
弁護士に依頼すれば、取調べ前に対応方針を打ち合わせて不利な供述を防ぐとともに、風俗嬢側との示談交渉を並行して進められます。示談が成立し被害届が取り下げられれば、捜査の打ち切りや不起訴処分となる可能性が高まるため、警察から連絡があった時点ですぐに弁護士へ相談することをおすすめします。
風俗で怪我のトラブルでお悩みの方へ
風俗嬢に怪我をさせてしまった場合、過失か故意かによって問われる罪は大きく異なりますが、いずれの場合も早期の対応が結果を左右します。
弁護士が間に入ることで、風俗店や風俗嬢との交渉を冷静に進めるだけでなく、合意内容を書面に残して後日の蒸し返しを防ぐことができます。不当に高額な賠償金を請求されている場合にも、法的根拠に基づいて毅然と対応することが可能です。実際に、不同意性交等の被害届を出された事案で弁護士が介入し、300万円の請求を40万円に減額して不起訴処分を獲得した事例もあります。
風俗でのトラブルは誰にも相談しづらく、精神的な負担も大きいものです。「警察に被害届を出すと言われている」「すでに警察から連絡が来ている」という方も、まだ間に合う段階で動くことが大切です。
当法律事務所は風俗トラブルの解決実績が豊富で、刑事事件化を防ぎ、家族や職場に知られずに穏便かつ早急に解決することを得意としております。全国どこからでも無料相談をご利用いただけますので、親身誠実に全力で弁護士がアナタを守ります。まずはお気軽にご相談ください。
誰でも気軽に弁護士に相談できます
この記事の監修者
風俗トラブルの解決に豊富な実績を持つ。本番行為や盗撮を理由とした高額な罰金請求、風俗店からの脅迫・恐喝被害など、他人に相談しにくいトラブルに数多く対応。「家族や職場に絶対に知られたくない」という依頼者の事情を最優先に、迅速かつ穏便な解決を心がけている。一般社団法人 詐欺・不当要求対策協会 代表理事。

