脅迫罪の時効は何年?民事(慰謝料)の時効も併せて弁護士が解説
かなり前に脅迫されたけど、もう時効が成立してしまったのだろうか…。脅迫罪の時効は何年だろう?

この記事では、脅迫被害に強い弁護士がこの疑問を解消していきます。

また、民事(慰謝料請求)の時効につていも併せて解説していきますので、過去に受けた脅迫被害の慰謝料請求をお考えの方も最後まで読んでみてください。

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脅迫罪の時効は何年?

脅迫罪の公訴時効は3年です

公訴時効とは、犯罪が終了してから一定期間が経過すると検察官が起訴(公訴の提起)できる権限がなくなる刑事事件の時効のことです。よく刑事ドラマで、犯人が時効直前で逮捕されるシーンがありますが、それがまさに公訴時効のことです。

公訴時効については刑事訴訟法第250条に規定されていますが、犯罪の重大さ(刑罰の重さ)によってその期間が変わります。

第二百五十条
(前略)
② 時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。
一 死刑に当たる罪については二十五年
二 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については十五年
三 長期十五年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については十年
四 長期十五年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については七年
五 長期十年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については五年
六 長期五年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については三年
七 拘留又は科料に当たる罪については一年

脅迫罪(刑法222条)の刑罰は「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」ですので、刑事訴訟法250条2項6号に該当し、公訴時効は3年で完成するということです。

その他、脅迫が手段に含まれる犯罪の公訴時効は以下となります。

罪名法定刑公訴時効
恐喝罪10年以下の懲役7年
強要罪3年以下の懲役3年
強盗罪5年以上の有期懲役(※)10年
強制わいせつ罪6月以上10年以下の懲役7年
強制性交等罪5年以上の有期懲役(※)10年

(※)有期懲役の上限は原則20年以下

脅迫罪の時効の進行が開始する時期はいつ?

脅迫罪の公訴時効の進行が開始する時期(起算点)は、脅迫行為が終わった時点、つまり、最後に脅迫行為があった日です

例えば、これまで同一人物に継続的に脅され続け、2022年12月31日を最後に脅迫被害が収まった場合は、2022年12月31日から3年経過後に脅迫罪の時効が完成します。

脅迫罪の時効の停止について

脅迫罪の公訴時効の進行が開始した場合でも、時効が停止する事情が生じた場合にはその停止している期間は3年間の時効期間に含まれません。時効を停止する事情がなくなれば時効の進行は再開します。

公訴時効の停止については、刑事訴訟法第254条・255条に規定されています。

第二百五十四条 時効は、当該事件についてした公訴の提起によつてその進行を停止し、管轄違又は公訴棄却の裁判が確定した時からその進行を始める。
② 共犯の一人に対してした公訴の提起による時効の停止は、他の共犯に対してその効力を有する。この場合において、停止した時効は、当該事件についてした裁判が確定した時からその進行を始める。

第二百五十五条 犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する
② 犯人が国外にいること又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつたことの証明に必要な事項は、裁判所の規則でこれを定める。

上記条文によると、公訴時効が停止する事情は以下の3つとなります。

  • ①犯人が起訴された
  • ②犯人が国外にいる
  • ③犯人が逃げ隠れしていて起訴状の送達もしくは略式命令の告知ができなかった

「①犯人が起訴された」については、脅迫行為が複数人で行われた場合、そのうちの一人が逮捕され起訴されれば、その起訴された犯人の刑事裁判が確定するまでは共犯者の時効も停止します。

「②犯人が国外にいる」については、脅迫の犯人が海外にいる期間は時効が停止し、日本に帰国することで時効の停止が解除されて時効の進行が開始されます。

「③犯人が逃げ隠れしていて起訴状の送達もしくは略式命令の告知ができなかった」については、”検察官が起訴をした”ことが前提となっているため、起訴されずに脅迫の犯人がただ逃げ回っているだけだと時効は停止せず進行します。

脅迫罪の民事事件の時効

民事事件の時効とは、加害者に損害賠償請求(民法709条・710条)が可能な期間のことです。刑事事件の時効は「公訴時効」という名前でしたが、民事事件では「消滅時効」といいます。

精神的苦痛に対する損害賠償を「慰謝料」と言いますが、脅迫された場合も恐怖を感じたことで精神的苦痛を受けたわけですから慰謝料請求できます。

この損害賠償(慰謝料)請求権は、被害者が損害と加害者を知ってから3年で時効によって消滅します(民法第724条1項)。また、不法行為の時から20年経過した場合も消滅時効にかかります(民法第724条2項)。

(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百二十四条 不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。
一 被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないとき。
二 不法行為の時から二十年間行使しないとき。

ただし、脅迫文言が「人の生命や身体を害する」内容であった場合には、上記の3年の時効期間が5年となります(民法第724条の2)。例えば、「お前を殺す(生命への侵害)」「お前の家族を殴る(身体への侵害)」と言われたようなケースです。

(人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)
第七百二十四条の二 人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一号の規定の適用については、同号中「三年間」とあるのは、「五年間」とする。

脅迫の慰謝料相場はいくら?示談交渉による慰謝料額の事例も紹介

まとめ

脅迫罪の刑事事件の時効(公訴時効)、民事事件の時効(消滅時効)について解説しました。

過去に脅迫被害を受けたものの、まだ時効期間が経過していない場合には、刑事告訴や慰謝料請求が可能です。ただし、証拠がなくては警察が動かない可能性が高く、民事訴訟でも慰謝料請求が認められないでしょう。脅迫罪の証拠となる5つのもの!証拠がない場合はどうすればいい?を参考に、証拠となるものが残っていないか確認しましょう。

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