
「盗撮で警察に捕まってしまった。弁護士に頼めば、前科や会社に知られることを避けられるのか」。本人や家族が逮捕された、あるいは後日呼び出されるかもしれないという状況で、そう不安を抱えている方は少なくありません。
盗撮事件では、被害者との示談が成立しているかどうかで検察官の処分が大きく変わります。そして、被害者の連絡先を知らされない本人に代わって謝罪と賠償を進められるのは、実質的に弁護士だけです。動き出しが早いほど、逮捕を避け、前科を残さずに終える可能性は高まります。
この記事では、盗撮事件の解決実績が豊富な弁護士が、次の点について解説します。
- 盗撮事件の刑事弁護のポイント
- 示談で不起訴を目指すための進め方
- 弁護士費用はいくらかかるのか
- 盗撮事件に強い弁護士の選び方
お読みいただくことで、今の段階で何を頼めるのか、どこに相談すべきかを判断できます。なお、お困りの方は、この記事をお読みいただいた後、当事務所の無料相談へお早めにご連絡ください。地域を問わずご相談を承っています。
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盗撮事件の刑事弁護のポイント
被害者への謝罪と賠償も、取調べへの備えも、ご本人やご家族だけでは進められません。盗撮事件の刑事弁護を担う弁護士は、主に次の4つを目指せます。
示談と再犯防止策で不起訴を目指せる
盗撮を認めている事件(自白事件)では、弁護士は不起訴処分(刑事裁判にかけられず、前科もつかない処分)を目指します。
検察官は、被害の回復がされているか、被害者が処罰を望んでいるかを重く見ます。初犯で示談(加害者が被害者に謝罪と賠償を行い、当事者間で事件を解決する合意)が成立していれば、不起訴となる可能性は大きく高まります。
ただし、検察官が処分を決めた後に示談が成立しても、下された処分は原則として覆りません。
示談ができなければ、初犯でも略式起訴(正式な裁判を開かず、書面の審理で罰金を科す手続き)による罰金となる可能性があります。罰金も刑罰であり、前科として記録が残ります。不起訴となる割合は「盗撮の不起訴率は?獲得するためにすべき5つのことを弁護士が解説」で解説しています。
また、盗撮は常習性が疑われやすい犯罪と見られているため、反省の言葉だけでは足りません。専門の医療機関でのカウンセリング、家族による監督、犯行に使った機器の処分といった再犯防止策を整え、弁護士が書面にまとめて検察官に提出します。
逮捕・勾留を避け、早期の釈放を目指せる
まだ逮捕されていない段階なら、被害者との示談や、弁護士が同行する自首によって、逮捕を避けられる場合があります。
一方で、盗撮は現行犯で取り押さえられることが多く、そのまま現行犯逮捕され、警察署に連行されて身柄を拘束されるケースが少なくありません。
逮捕されると、警察の段階で最大48時間、検察官に送致された後さらに最大24時間、身柄を拘束されます。検察官が勾留(起訴・不起訴の判断がつくまで身柄を拘束し続ける手続き)を請求し、裁判官がこれを認めると、原則10日間、延長されるとさらに最大10日間の拘束が続きます。
弁護士は、逮捕されたご本人とすぐに接見(弁護士が警察署などで本人と面会すること)し、取調べへの助言をします。そのうえで、ご家族が身元を引き受けること、住居も仕事も定まっていて逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを意見書にまとめ、検察官・裁判官に届けます。勾留が決まった後でも、不服を申し立てる手続き(準抗告)で釈放を求められます。
否認していると身柄拘束が長引きやすいものの、否認を続けながら釈放される例もあり、「認めなければ出られない」という誘導に応じる必要はありません。逮捕後の手続きの流れは「盗撮で逮捕される?逮捕後の流れと勾留を回避する方法を解説」で詳しく解説しています。
身に覚えがない場合は無実を主張して争える
身に覚えがなく無実を主張する場合に、まず警戒すべきは事実と違う供述調書が作られることです。取調べでは「認めればすぐに帰れる」といった働きかけを受けることがありますが、一度でも犯行を認める調書に署名してしまえば、後から覆すことは極めて困難です。弁護士は、黙秘権(供述を拒む権利)の使い方や、事実と異なる記載のある調書への署名を拒む対応など、取調べの前に具体的な助言をします。
そのうえで、押収された機器に問題の画像がないことをデータ解析で示したり、防犯カメラ映像や目撃証言から被害者の供述の矛盾を調べたりします。盗撮の事実に合理的な疑いが残る場合には、嫌疑不十分(犯罪を証明する証拠が足りないこと)による不起訴や、裁判での無罪判決を求めていきます。疑いをかけられた直後にとるべき行動は「盗撮冤罪にあったらどうする?逃げずにすべき4つの対処法」にまとめています。
職場への発覚や報道のリスクを抑えられる
身柄拘束が長引けば、無断欠勤が続き、勤務先に事件を疑われます。早期に釈放されれば、職場に事件を知られずに、元の生活に戻れる可能性が残ります。
また、逮捕されると実名報道のリスクも上がります。実名報道の基準やタイミングは「盗撮で実名報道される?基準・タイミングと回避法を弁護士が解説」をご参照ください。盗撮事件では、弁護士を付けて逮捕そのものを避けることが、仕事や家庭への影響を小さくするための近道です。
被害者との示談は弁護士でなければ進められない
被害者の連絡先は本人には教えてもらえない
盗撮の示談をしたくても、加害者本人には被害者の連絡先が知らされません。
捜査機関は、被害者の意向を確認したうえで、弁護士に限って連絡先を伝えるのが一般的です。
仮に被害者と面識があり連絡先を知っていたとしても、加害者本人が直接接触することは避けてください。証拠隠滅や口裏合わせを疑われ、かえって逮捕・勾留される危険があります。
「処罰を望まない」との一文があるかどうかで結果が変わる
示談書では、被害者が加害者を許し、処罰を望まないという意思を示す条項(宥恕条項)が刑事処分を左右します。これが入った示談書を検察官へ提出できるかどうかで、起訴を回避できる公算は大きく変わります。
刑事処分と民事上の責任は別の手続きであり、不起訴になっても、被害者から慰謝料などの損害賠償を請求され、訴えられることもあります。そこで、示談によって民事上の請求を含めて解決済みとする条項(清算条項)を入れておけば、刑事・民事の両方を一度に解決でき、後から損害賠償を請求される事態も防げます。示談書にどのような条項を盛り込むべきかは「盗撮の示談書の書き方を弁護士が解説【無料テンプレート付】」で具体的に紹介しています。
被害者が特定できない場合は贖罪寄付という方法がある
駅構内や商業施設での盗撮では、被害者がその場を立ち去り、誰を撮影したのか特定できないことがあります。
この場合、示談をしたくても相手がいません。そこで、反省の気持ちを行動で示す方法として、弁護士会などの団体へ寄付を行う贖罪寄付という手段があります。示談に代わって、検察官に反省の姿勢を伝える一つの材料です。贖罪寄付を検討すべきケースや手続きの流れは「贖罪寄付とは?その効果と寄付を検討すべき2つのケース、手続の流れ」をご覧ください。
示談金の目安と、金額を左右する事情
盗撮の示談金に決まった金額はなく、次のような事情で上下します。
| 金額が上がりやすい事情 | 金額が抑えられやすい事情 |
| 画像・動画がSNS等に流出している | 撮影データが押収され、拡散していない |
| 被害者が未成年で、保護者の処罰感情が強い | 誠意ある謝罪が早期に伝わっている |
| 職場や学校など、被害者と関係が継続する場所での犯行 | 加害者側が転居・通勤経路の変更など再発防止を約束できる |
| 同じ被害者を繰り返し撮影していた | 1回限りの犯行で、余罪がない |
目安は10万円~50万円程度といわれますが、画像が流出している場合などはこれを超えることもあります。交渉では金額だけでなく、現場に近づかない、連絡を取らないといった誓約など、被害者が安心できる条件を示せるかが結果を分けます。示談金の考え方を詳しく知りたい方は「盗撮の示談とは?相場は10万~50万円|弁護士が解説」もあわせてご確認ください。
盗撮の弁護士費用と依頼の流れ
弁護士費用の相場と内訳
盗撮事件を含む刑事事件の弁護士費用は、着手金と報酬金を合わせて60万円~150万円程度が目安です。金額は事案の内容や身柄拘束の有無によって変わり、相場の考え方は「刑事事件の弁護士費用の相場は60万円~150万円程度」でも解説しています。
| 費目 | 内容 |
| 法律相談料 | 依頼前の相談にかかる費用。無料としている事務所もある |
| 着手金 | 弁護活動を開始するための費用。事件の結果にかかわらず発生する |
| 報酬金 | 事件終了時に、不起訴・執行猶予などの成果に応じて発生する費用 |
| 日当 | 接見や示談交渉など、事務所外で活動する場合に発生する費用 |
| 実費 | 交通費、記録の謄写費用、郵送費など、実際にかかった費用 |
| 示談金 | 被害者へ支払う賠償金。弁護士費用とは別に自分で用意する必要がある |
盗撮事件で見落としがちなのが、最後の示談金です。弁護士費用とは別に用意する必要があるため、総額は両方を見込んでおいてください。
費用を抑えるために国選弁護人を希望する方もいますが、選任されるのは勾留が決まった後です。逮捕を避けたい、勾留される前に釈放されたいという段階では使えません。また、資力が50万円以上の方が国選弁護人を請求するには、先に弁護士会へ私選弁護人の選任を申し出る手続きが必要です。逮捕直後に1回だけ無料で弁護士を呼べる当番弁護士という制度もありますが、無料なのは初回の接見のみです。費用の工面に不安がある方は「刑事事件の弁護士費用が払えない場合に利用できる3つの制度を解説」で利用できる制度を確認してください。
当事務所の弁護士費用
参考として、当事務所の盗撮事件を含む刑事事件の弁護士費用は次のとおりです。逮捕されていない在宅事件でも、逮捕・勾留されている身柄事件でも、着手金は同額です。
| 費目 | 金額 |
| 法律相談料 | 初回相談は原則無料 |
| 着手金 | 33万円~(在宅事件・身柄事件とも) |
| 報酬金(起訴前) | 不起訴となった場合 33万円~ 略式命令(罰金)を求められた場合 22万円~ |
| 報酬金(起訴後) | 刑の執行猶予がついた場合 33万円~ 求刑された刑が軽減された場合 22万円~ |
着手金と報酬金は一般的な事件を想定した金額であり、事案の難易度に応じて別途お見積もりいたします。別途、手数料や実費が発生する場合があります。カードでのお支払いのほか、分割払いのご相談も承っています。
初回相談は原則無料のため、見通しと見積もりを聞いてから依頼するかを決めていただけます。
相談から示談・解決までの流れ
まだ被害届が出されていない段階で被害者の連絡先がわかっているなら、弁護士を通じた示談によって事件化そのものを避けられる余地があります。現場から逃げてしまった場合でも、弁護士が同行して自首すれば、逮捕されずに在宅のまま捜査が進むことも期待できます。自首については「盗撮で自首するメリット・デメリット|逮捕回避を弁護士が解説」で解説しています。
ご依頼から処分までの流れは次のとおりです。
| 段階 | 内容 |
| 1. 問い合わせ | 電話・メール等で状況を伝える。家族からの相談も可能 |
| 2. 法律相談 | 事件の見通し、想定される処分、必要な弁護活動と費用の説明を受ける |
| 3. 契約 | 見積もりに納得できれば委任契約を締結する |
| 4. 弁護活動の開始 | 弁護人選任届を警察・検察に提出して受任を伝え、接見や取調べへの助言と並行して、捜査機関を通じて被害者の連絡先を確認する |
| 5. 示談交渉・示談成立 | 謝罪と示談金額・誓約条件を調整し、宥恕条項を含む示談書を取り交わして検察官へ提出する |
| 6. 処分の決定 | 示談の成立状況や再犯防止策を踏まえ、検察官が起訴・不起訴を判断する |
逮捕されたご本人は外部と自由に連絡が取れないため、ご家族からの依頼で弁護活動を始めることもできます。すでに勾留が決まっていても、準抗告や示談交渉など、処分が決まるまでに弁護士ができることは残っています。
盗撮で問われる罪と罰則
盗撮で成立する罪は撮影罪か迷惑防止条例違反か
2023(令和5)年7月13日に性的姿態撮影等処罰法(通称)が施行されるまで、盗撮は主に都道府県ごとの迷惑防止条例で罰せられてきました。施行後は、正当な理由なく、ひそかに人の性的な部位や、通常は衣服で覆われている下着のうち性的な部位を覆っている部分を撮影する行為などが、全国共通で撮影罪(性的姿態等撮影罪)として処罰されます。未遂も処罰の対象で、実際に画像が保存されていなくても罪に問われることがあります。
一方、衣服の上から身体を撮影する行為のように撮影罪に当たらないものや、2023年7月12日以前の行為には、迷惑防止条例が適用されることがあります(規定の内容は都道府県によって異なります)。また、浴場や更衣室をのぞき見る行為は軽犯罪法違反に、盗撮目的で建物に立ち入る行為は建造物侵入罪に問われることもあります。
撮影罪の成立要件について詳しくは「性的姿態等撮影罪(撮影罪)とは?施行日や盗撮罪との違いを解説」をご参照ください。
撮影罪と迷惑防止条例の罰則
| 適用される法律・条例 | 罰則の内容 |
| 撮影罪(性的姿態撮影等処罰法) | 3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金 |
| 東京都迷惑防止条例(撮影した場合) | 1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 常習の場合は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金 |
撮影罪は罰金刑の上限が300万円と高く、条例違反より処罰が重くなっています(条例の罰則は都道府県ごとに異なり、表は東京都の例です)。自分の行為がどちらに当たるのか不安な場合は、早めに弁護士へ相談してください。罪名ごとの刑罰の全体像は「盗撮はどこからが犯罪?該当する5つの罪名と刑罰を解説」で整理しています。
盗撮事件の解決事例
当事務所の弁護士に盗撮事件の刑事弁護を依頼し、不起訴や逮捕の回避につながった事例を紹介します(プライバシー保護の観点から内容を一部加工しています)。
各事例の詳しい経過は、次の記事で紹介しています。
トイレ盗撮で在宅捜査を受けた男性が示談成立で不起訴になった事例
40代の既婚の会社員男性が、昼間に公園を散歩中、公衆トイレに入る女性の後を追って女子トイレに入り、個室の扉の下の隙間からスマートフォンを差し入れて、数秒間動画を撮影した事案です。
後日、防犯カメラに映っていたことを警察から指摘され、建造物侵入罪と性的姿態等撮影罪の疑いで在宅捜査を受けることになりました。家宅捜索でパソコンやスマートフォンが押収され、端末に残る複数の盗撮データから余罪まで捜査されるのではないかと追い込まれた状態でのご相談でした。
弁護士は警察から被害女性の連絡先を聞き、類似事案の水準や事件後の女性の生活状況(仕事を続けていること、健康状態に変わりがないこと)、ご依頼者の経済状況を踏まえて金額を提示しました。交渉開始から約10日間で示談金50万円で示談が成立し、その約1週間後に不起訴処分が決まりました。逮捕されることもありませんでした。
マッチングアプリでの盗撮で警察介入も逮捕を回避した事例
40代の自営業の男性が、マッチングアプリで知り合った女性とホテルに入った後、メガネ型のカメラで女性を撮影した事案です。
メガネをいつまでも外さないことを不審に思った女性に撮影が発覚し、カメラはその場で没収され、女性の通報で警察が臨場しました。職場や取引先に知られることを恐れたご依頼者は、その場から当事務所に電話で連絡してきました。
弁護士が警察官や相手の女性と話をしたところ、女性は、データを確実に削除してくれるのであればこれ以上事を大きくするつもりはない、という意向でした。そこで、警察官の立ち会いのもとで撮影の事実と内容を確認し、画像データを削除しました。
被害届は出されず、逮捕を回避して前科もつかず、職場や家族に知られることなく解決しました。
盗撮に強い弁護士の選び方
弁護士であれば誰でも刑事事件の経験が豊富というわけではありません。依頼先を選ぶときは、次の点を確認してください。
- 盗撮を含む性犯罪の弁護経験があるか
- 示談交渉の実績があるか(被害者対応の巧拙が結果を左右するため)
- 逮捕直後や夜間・休日でも連絡が取れるか
- 費用の内訳と総額を、契約前に明確に示してくれるか
特に重要なのは、連絡の取りやすさです。逮捕から勾留の判断までは3日程度しかなく、この間に動けない弁護士では間に合いません。
盗撮事件でお困りの方はすぐに弁護士にご相談ください
盗撮事件で前科が残るかどうかは、処分が決まる前に被害者への謝罪と賠償を尽くし、示談をまとめられるかに大きく左右されます。被害者との窓口になれるのは弁護士であり、動ける時間は長くありません。
弁護士が早い段階で動けば、勾留を防いで職場に知られないまま日常に戻れたり、示談の成立によって不起訴を得られたりする可能性が高まります。
「警察から呼び出しの連絡が来た」「その場から逃げてしまい、いつ捕まるのか不安で眠れない」「家族が盗撮で逮捕された」。一人で抱え込まないでください。どの段階であっても、打てる手は残されています。
当事務所は、盗撮をはじめとする性犯罪事件で、逮捕の回避、早期の釈放、示談交渉、不起訴の獲得に取り組んできた実績があります。ご家族や職場に知られないよう配慮しながら、弁護士が迅速に動き、全力を尽くして守ります。全国どこからでもご利用いただける無料相談を設けておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者
刑事事件の弁護に注力する法律事務所の代表弁護士。逮捕回避・早期釈放・不起訴獲得・示談交渉など、被疑者・被告人の権利を守るための迅速な弁護活動に豊富な実績を持つ。痴漢・盗撮・暴行傷害・薬物事件・性犯罪など幅広い刑事事件に対応し、24時間体制で依頼者とそのご家族を全力でサポートしている。

