ヤクザとトラブルになって脅された場合の対処法と頼れる相談先

ヤクザとトラブルを起こしてしまって脅された場合、「山に埋められるのでは…」「ドラム缶にコンクリ詰されて海に捨てられるのでは…」などと想像し、生きた心地がしない方もいることでしょう。

しかしそれは当たり前のことです。

なぜなら彼らは「ゆすり・たかり」を生業とした脅しのプロフェッショナルだからです。

逆に言えば、彼らの言動を”怖い”と思ってもらえないと稼業が成り立ちませんし、彼らはご飯が食べれません。そのため、いかつい風貌もしますし、ドスのきいた声で怒鳴りますし、相手に何を言えば怖がってくれるのかを心得ています。

では、ヤクザとトラブルになって脅された場合、どこに相談し、どのように対処すべきでしょうか。ヤクザに強い弁護士がわかりやすく解説します。

記事を読んでも問題解決しない場合は弁護士に気軽に相談してください。

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ヤクザとトラブルになるケース

ヤクザはトラブルに乗じて、あるいは、意図的にトラブルを起こして金銭的利益を得ようとしてきます。

ヤクザとの間で起きるトラブルとしては以下のようなケースがあります。

  • 交通トラブルで損害賠償金や示談金を要求される
  • ぼったくりの店に入ってしまい高額な飲食代を請求される
  • ヤクザの女と関係をもち美人局の被害にあう
  • みかじめ料や用心棒代を要求される
  • フロント企業からおしぼりや造花のリース、機関紙、消耗品の購入を強要される
  • 飲食業やホテル業などのサービス業で因縁をつけられる
  • 債権回収で激しい取り立てにあう
  • いわゆるエセ右翼、エセ同和に会社の周りで街宣活動をされる

また、法改正や社会情勢の変化の影響でほとんどなくなりましたが、総会屋示談屋占有屋による利益の要求などもかつてはありました。

暴力団対策法について

民事介入暴力を規制する「暴力団対策法」

ヤクザが暴力団の威力を背景に、当事者または代理人として民事紛争に介入して不当な利益を得ようとする行為を「民事介入暴力」と呼びます。

民事介入暴力では、「要求に応じなければ暴力団になにをされるかわからない」といった一般人が抱く恐怖心を利用するため、直接的な暴力や明確な脅迫言動が伴わないこともあります。そのため、刑法犯罪の成立要件を満たさないことも多く、民事不介入の原則により警察も介入がしづらいことから対応が難しいとされてきました。

そういった状況を改善するため、平成4年に暴力団対策法が施行され、脅迫罪や恐喝罪などの刑法犯罪が適用できないケースにも対応できるようになりました

暴力団対策法で禁止されている行為

暴力団対策法では、「暴力的要求行為の禁止」として、ヤクザからの口止め料の要求、地上げ、高金利での債権の取り立てなど、27の行為を禁止しています。詳しくは暴追都民センター運営サイトの「暴力団対策法で禁止されている27の行為」を参考にしてください。

暴力団対策法に違反するとどうなるのか

暴力団対策法にあるこれらの禁止行為をヤクザなどがおこなったときには、公安委員会や警察署長から、中止命令や再発防止命令が発令されます。さらにこの命令にも暴力団等が反した時には、3年以下の懲役、または250万円以下の罰金という刑罰が科されることになります。(暴力団対策法47条)

ヤクザトラブルの対処法や相談先

ヤクザとトラブルになって脅された場合、解決するために個人で対応することはとても危険です。対応を誤ると、さらにつけ込まれて金品を要求してくることも考えられるほか、街宣車などで執拗な嫌がらせを受けたり、暴力を受けたりする可能性もあります。

では、ヤクザに脅された時はどこに相談し、どのように対処すれば良いのでしょうか。

できるだけヤクザに脅された証拠を残す

ヤクザに脅された場合、証拠がなければ警察が逮捕に踏み切れないこともあります。また、ヤクザに強い弁護士に解決を依頼するにしても、脅された証拠があれば有利に交渉を進めやすいでしょう

そのため、ヤクザが所属する組の名前を出してきたり、「殺すぞ」「ここに住めなくするぞ」などと脅迫罪になる言葉を口にしてきた場合は録音しましょう。会う前にボイスレコーダーやスマホの録音アプリを作動させた状態にしておくと良いでしょう。

また、カモフラージュカメラで録画しておくことも有効です。とくにネクタイ型カメラは身に着けるだけで正面からヤクザの威圧的な態度を撮影(録音もできます)できるためオススメです。

ただし、ヤクザと会う時は、以下の点には注意しましょう。

  • ヤクザの指定する場所で会わない
  • 一人で会わずにできるだけ多人数を連れて行く
  • どんなに脅されても念書などの書類に署名捺印しない

また、電話で脅迫された場合は、スマホの通話録音アプリや(ガラケー、固定回線用)録音機器でヤクザとの会話は全て録音しましょう。詳しくは、脅迫電話への効果的な6つの対応方法と録音に関する重要ポイントとはを参考にしてください。

なお、録音・録画以外の証拠について知りたい方は、どんな証拠があれば脅迫罪で加害者を逮捕してもらえるのかも合わせて読むことをおススメします。

暴力追放運動推進センターに相談する

暴力追放運動推進センター(以下、暴追センターと言います)は、暴力団対策法が制定されたことをうけ、ヤクザトラブルの被害者を救済するための団体です。暴追センターは、国家公安委員会が主体となっている全国暴力追放運動推進センターと、各都道府県の公安委員会が指定した都道府県暴力追放運動推進センターがあります。

ヤクザとのトラブルに対して警察や弁護士などと連携して対応しており、暴力団被害に遭った方の相談を秘密厳守で受け付けています。また、被害者に見舞金を支給したり、裁判を起こすときには訴訟の支援なども行なっています。幅広い活動を行なっているうえ、相談料は無料なので、警察や弁護士に相談しにくいときでも暴追センターならば敷居が低いのではないでしょうか。

なお、相談受付は各都道府県に1つずつ設置された都道府県暴追センターとなりますので、「都道府県暴追センター連絡先一覧表」からお住いの地域の暴追センターに電話しましょう。

警察に相談、被害申告をする

ヤクザに脅された、不当要求を受けたといった場合は警察に相談し、加害者の処罰を望むのであれば脅迫・恐喝の被害届や告訴状を提出しましょう。

≫恐喝・脅迫された時の目的別の相談先と対処法|警察と弁護士の使分け

警察は暴力団撲滅に力を入れているため、上でお伝えした脅迫の証拠を持参することで、暴力団対策法による中止命令や、脅迫罪や恐喝罪で逮捕に動いてくれることが期待できます。また、スムーズに相談を進められるよう事前に被害状況を時系列でまとめたメモを持参すると良いでしょう。

参考:暴力団に関する相談等|警察庁Webサイト

反社会的勢力やヤクザに強い弁護士に相談、依頼をする

自分や家族へ報復される不安を払拭できない自分も法に反することをしてヤクザに弱みを握られているため警察に駆け込めない

そのような場合は、反社会的勢力やヤクザに強い弁護士に相談し、必要に応じてヤクザとの交渉を依頼しましょう。

都道府県によっては、弁護士会が民事介入暴力被害者救済センターを運営していることもありますので、そのセンターに相談に行くという方法もあります。

また、当法律事務所はヤクザトラブルの解決実績が豊富にあり、ヤクザから脅された方からの全国無料相談を受けつけております。ヤクザに弱みを握られていて公的機関や警察に相談しずらい方や、今すぐにでも早急に対応して欲しい方はお気軽にご相談ください。反社会的勢力・ヤクザに強い弁護士が、親身誠実に、そして全力で依頼者を守ります。相談する勇気が解決への第一歩です。

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